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1,2,さんせいとおおおお!

作者: 埴輪庭

世間では何かと物議を醸し、蛇蝎のごとく嫌う人も少なくない参政党。

だが私はそこまで嫌いではない。


誤解を恐れずに言えば、それは彼らを政党としてではなく、一種のエンターテイメント集団として捉えているからだ。口の悪い配信者が罵詈雑言を飛ばしながらゲームをプレイする――そんな光景に面白さを感じてしまう私にとって、参政党の街頭演説はそれと似た刺激を与えてくれる。ちなみにとあるオーバーウォッチ配信者が連敗の末、部屋の壁に穴をあけたのは爆笑した。


歯に衣着せぬ物言い。時に荒唐無稽とも思える主張。

まあというか暴言。


既存の政治にはない破壊力がそこにはある。もちろん、やり玉に挙げられた人々からすれば「ふざけるな」という話だろうが、何を面白いと感じるかは個人の嗜好の問題だ。部外者にとやかく言われる筋合いはない。


一方で、政党として真剣に評価しないのには明確な理由がある。


彼らの掲げる政策の多くが理想論的、あるいは排他的で、現実的な実現プロセスが見えてこない。独特のスタンスゆえに、他の政党と協力して何かを成し遂げるビジョンも描きにくい。政治とはつまるところ、理想を現実の制約の中で形にしていく作業だ。

その点において彼らの手法には疑問符が付く。

まあぶっちゃけ、聞こえが良い事を言っているだけだろうなといった所だ。

強気でズバッと、みたいなスタイルは気持ちがいいから。


ただ、一つ非常に気になる点がある。


代表である神谷宗幣氏は計算高くクレバーな人物なのか、それとも単に過激な思想を持つアレな人物なのか。


彼の挑発的な言動は炎上商法の典型に見える。実際、アンチから叩かれたことがかえって党の知名度を押し上げ、参院選での躍進に繋がった側面は否定できない。もしこれが全て計算ずくだとすれば、素直に凄いと思う。


参政党は一度は大きな注目を集めたが、その政策の実現可能性の低さから今後は衰退するという見方も少なくない。私自身、騒がれているのは今だけで、どうせすぐ泡沫と化して消えていくだろうと思っている。


だがもし神谷氏が本当にクレバーな人物であるならば。


この現状を冷静に分析し、党を現実的な路線へと軟着陸させ、新たな支持層を獲得する道筋を描くかもしれない。その時が来れば、私は初めて彼らをエンターテイメント集団としてではなく、一つの政党として真剣に見るだろう。


まあ、今はまだその時ではないが。


ちなみに、さや氏の「みなさんのお母さんにしてください」という発言。


これはかなりレベルが高い。ズキュン、ドカンと来た。


私は趣味として小説を書く。

ファンタジーでもホラーでも恋愛でも、R18でも。だから分かる、「お母さん」という単語が持つパワーが。

FANZAの人気ジャンルで「母親」は常に高い順位を保持している。

物書き視点から見れば、凄い完成度の高い文言だ。


「お母さん?wwww」「国母!?wwww」


なんて嗤えない。これはとんでもないパワーワードだ。


物語は人の心を動かしてなんぼ。もしかしたら街頭演説の台本作成者にも物書きがいるのかもしれない。リアルな意味での「母」ではない。もっと根源的というか、回帰的な意味での「お母さん」。さや氏が票を取れたのは、女だからとか顔がいいからじゃない。


ばぶ味を刺激したからだと私は見ている。


ママぁ~!



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