40 椅子を買った話
同期の作家・完菜さんが「椅子の話はどうした」と言うので写真付きで。
すっかり椅子のことを忘れてた。
いや、完菜さんの記憶力が半端ないだけで、完菜さん以外の読者さんは全員忘れていたと思うけど、
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この二年間使っていた椅子は、格安の品です。
前に温泉を楽しむために半年だけ家を借りたときに買ったダイニングセットの椅子。
テーブルと椅子2脚で19000円だったから、椅子は4000円ぐらいかしら。
「どうせ捨てるものだから」と最安値、白木の条件で購入した品。
どこもかしこも直線、平面のデザインが好き。
猫のハンモック装着。
この椅子に、長い時で12時間とか座ってた。椅子用座布団は使ったり使わなかったり。
しかし家族が「身体に悪いからいい椅子を買いなよ」と何度も言う。
「今から買い物に付き合うから買いに行こう」
「やだ。締め切りが迫ってる」
「体壊すって!」
「また今度で。物を増やしたくないんだって」
「その椅子を捨てりゃいいだけだよ! 俺が捨てて来てやろうか?」
「やめて。いつ捨てるかは自分で決めるから」
というやり取りをしている、と完菜さんに話したら「買いなさいよ」と。
「でも、別に腰は痛くないし」
「痛くなってからじゃ遅いんだよ」
それもそうかと思って椅子を探したけど、ネットで見ると「小説を書く人なら10万以上の椅子を買うべき」理論が主流。ていうか私が読んだケースは全員がそうおっしゃっている。
「仕事の椅子に10万も使うなら3人掛けのソファーにお金を使いたい。でもソファーは壊れていないから買い替えたくない」
と堂々巡りをしてた。
結局、家族が心配するから買うまで言われるなーと諦めて買いました。
どう考えても10万円は高価すぎるので、89760円のを買いました。
ここで10240円をケチる意味が自分でも説明できないけど。
昔からの「人の言いなりになりたくない精神」が発動したんだと思う。
で、座った感じ、すごくいい。
だけどね、ジェルクッションを敷いた白木の椅子でも座り心地は同じな気がするんだよね。
それに、執筆中に背もたれを使うことはないのだから背もたれは要らなかったし。
背もたれのない丸椅子が見当たらなかったから仕方なくこれを選んだけど。
私は「これ、要らなかったかも」と思うけど、家族はやっと安心したらしいので、89760円は家族を安心させるための費用と思うことにしました。
でも、これだけのお金を払ったら、ピッコマで相当漫画を読めたな、とも思いました。




