293 新作投稿はいまだに怖い
新作(古城で暮らす私たち)を投稿したのですが、不安と緊張で前日から挙動不審です。
マリアンヌちゃんを書いた頃は「自分好みの話を書きたい」という矢印が自分自身に向いている状態だったのに、いつのまにか「より多くの人に読んでほしい」っていう気持ちが生まれて育ってしまって。
オブラートに包まずに言えば「欲」が出る。
そうなると自分の首を自分で絞めることになりますわね。
欲があるせいで投稿するのが怖くなる。
『勝負しなければ怖い思いも悲しい思いも不快な思いもしないで済む』っていう逃げを打ちたい自分がいる。
新作を書くのは楽しいんだけど、投稿するのが怖い。
「これ、面白いの?」っていう怯えでいたたまれなくなる。
面白いと思ってるのが自分だけだったらどうしようって。
投稿初日の今日、投稿から10時間がたってもいまだ挙動不審。
そんな私がポッドキャストで「大吉ポッドキャスト いったんここにいます」の#101を聞いていたら、今の私に刺さることを話していた。
https://open.spotify.com/show/2Z6t86jU32ks5oAlpF5nrI
プロレス会場で、古参でこじらせているファンが聞くに堪えないヤジを飛ばしているそうで。
大吉さんが「運営側は出禁にしてほしい」と言っていた。
プロレスだけでなく、大吉さん自身が営業で学祭に行っても『数人の悪意ある観客が前に座って延々とヤジを飛ばして舞台を台無しにする。そこまで一年かけて学祭の準備してきた人たちが気の毒』と。
あんな大御所でもそんな目に遭うんだねえ。
駆け出しの私が絡まれるくらい当たり前だね、と波立つ気持ちが少し落ち着いた。
この回のゲストはジェーン・スーさんで、「自分の存在を誇示したいがためのヤジなんですよ」と。
なるほど。
たまに「なんでこの人は無料の読み放題サイトでこんなに興奮して悪意に満ちた感想を書くんだろう。嫌なら読まなきゃいいのに」と不思議だったけど、そういう人もいるかもね。
大吉さんとスーさんの言葉にすこし背中を押されました。
「投稿しなければ傷つかなくて済む」って気持ちは今もあるけど、それを心の箱にしまって蓋をして重しを載せてます。
箱の中身が重しを跳ねのける日がくるまでは書き続けていると思う。
追伸)もういっこ。
「謙遜と卑屈は違う。応援を背負え。自分なんかって言うな」とプロレスラーが言ってたそうで。
そうだね。応援していただいてることを忘れずに書くわ。




