21 半年だけ借りた家の話
大型犬を連れていると、宿泊できる宿が限られます。
だいぶあちこち泊まりましたが、犬が落ち着けない様子なので、旅行の拠点として北関東の地方都市に半年だけ一軒家(貸家)を借りたことがあります。
家賃は五万円だったけど、大型犬OKの宿を利用すると、人間と犬を合わせると一泊でそのくらい宿泊費がかかるから毎週のように通えば全然高くないのです。
そこがね、夏はいいけれど、冬が寒かったんです。家の造りがスカスカだから。
冬はいくらストーブ焚いても寒かったですね。その代わり、夏にやぶ蚊がほとんどいませんでした。
昭和の日本家屋って感じで、二階の窓から屋根付きの物干し場に出るんです。そこで洗濯物を干していると、お隣の奥さんと会話が弾んだりして。
ネットフリックスで「舞妓さんちのまかないさん」を見たら、そっくりの物干し場が出てきて懐かしかったです。
そのお隣の奥さんが雨の日も物干し場に洗濯物を干すから「乾きます?」と聞いたら「少しは乾きますよ。室内干しよりはいいです」と言っていました。
今でも雨の日は「外に干したほうが乾く」が真実かどうか考えます。答えが出ない。私は室内でエアコンつけて干したほうが早く乾くと思うんだけどなあ。
その借家から歩いて行ける場所に居酒屋が何軒かあって、そこの若鳥の半身揚げが美味しかったとか、おしゃれな古民家カフェが素敵だったとか。いい思い出しかありません。
サウナと焼肉が人気のお店に行ったり、源泉かけ流しの温泉巡りをしたり。
今までの人生で一番楽しかったかも。
猫は旅行を好まないから、もうあんなことはできないですね。
最後に。
毎回井戸底を書いていて痛感するのですが、家族のことに一切触れないように書くのは難しい!(笑




