114 モノサシ
商業化した作品を削除する云々の話がX(Twitter)の一部で盛り上がっている。
売り上げに関しては出しておいた方がいい、という意見。
私が読んだ限りでは『初期の作品を手直ししたいけど、時間がなくてできない。直すべき箇所がたくさんあるのを並べておくのが苦しい』という意見は見当たらなかった。
売り上げ伸ばそうとして削除するわけじゃない。
私は他にも2作品を、検索対象外にしてる。
だってつらいんだもの。
例えていうなら、手芸好きが運良く自作のワンピースを売る小さなお店を開いたとする。
そこに、高校の家庭科で作ったスカートを並べているような気持ち。
その拙いスカートも思い出のある大切な作品だけど、(このまま人に見せ続けるのがちょっと苦しい)と思うのも、店頭から外したいと思うのも、正直な気持ち。
でも、出しておくべき主義の人に私のその気持ちをわかってくれという気はない。
人が持っているモノサシは、その人ごとに違う。
私が書いた思い入れのある小説をどうするか、他人のモノサシではなく、自分のモノサシで決めて行動したい。
ブクマしてくださった人はこれからも読めるんだから、それでいいじゃない。




