表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

 段々と、昼間の暖かさよりも日暮れからの寒さを強く感じることが増えてきた、とある秋の日。


 夕食のあと、昼間の失敗から、わたしは真っすぐ寝室へと送られた。

 バケツの水を被ったことで、体調が悪化することを心配してだった。

 だけどわたしには、どうしても今日中に話しておきたいことがあって。

 大事な話があるから、とベッドを降りようとしたところで、寒さを理由にわたしは執事に押し留められた。


「お話でしたら、このままで伺います」


 幼い頃から体が弱く、原因不明の高熱に浮かされることも多いので、常に周りの人間は手を焼いてきた。

 特に、わたし付きの執事であるクリスは10年ずっと仕えてくれた分、気苦労が絶えなかったと思う。


(余計な心配をさせたいわけじゃない、でも)


 彼に聴いてもらおうとしている話は、自分の答えこそ出ているものの、内容は混乱していて上手く話せるか自信がなかった。


(向かい合って話す方が少しでも伝わりやすいかと思ったけど、)


 迷ったものの結局は、彼の眉間に寄った皺に気圧されて。

 わたしはベッドから上半身を起こしつつも、羽織ったカーディガンのボタンは全て留められて、腰まで毛布を掛けた状態で座って話をすることになった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ