幼馴染は、手伝い人
ある日の朝、私の家に幼馴染が来た。
「おい、入るぞ。」
「ん」
「おじゃましまーって。何だよこれ。一昨日掃除したばっかだよな。」
私はベッドから起き上がり答える。
「うん。そうだけど。」
「なんで、、、こんな汚いんだよ、、、」
「さぁ」
「さぁ、って。今からご飯作るんだから、邪魔になる。」
「えっ!やったーー!」
「何がいい?」
「う~ん。目玉焼きがいい!」
「分かった。」
幼馴染の須和輝は、ものすごく料理が上手い。そして美味い。
いつも輝は私に何を食べたいか聞いてくる。けど、一回だけ私が食べたいものを言う前に料理が出来てて、しかもそれが私の食べたいやつだった時があって、結構怖かった。
「おい、なにボーっとしてんだ、出来たぞ。」
「早っ!あ、おいしそう~いただきまーす!」
「早く食べろよ。今日は出かけるんだから。」
「え?」
「は?なんだよえって。おい、お前まさか、、、」
「うん、そのまさか、なんだよねー、、、」
「おい、何やってんだよ、、、」
「ごめん。それで、今日は何の日なの?」
「結婚式。先生の。」
「え?はぁ?なら私行かないから。あの先生あんま好きじゃないし、そもそも先生って生徒を結婚式に
誘うような人だっけ?そんな優しくないよね。」
「お前、大丈夫か。」
「え?」
「今日は、佐久間先生の結婚式だから。」
「は、え!?佐久間先生!?私達が小5の時担任の優しすぎる佐久間先生!?」
「そうだよ。お前もしかしてもしかしてうちの担任だと思ってた?あはは。」
「お、思ってないし!それより、そうなら早く言ってよ!あー準備しなきゃ。何持ってけばいいの?」
「はい、これ。」
そう言って輝が私の前にスマホを突き出した。
「なになに、結婚式の持ち物リスト?って、これ先生のラインじゃん!何で輝が持ってんの!」
「この前交換したんだ。今はどうでもいいだろ。早く準備しろ。」
「はいはーい。ちっ、輝のケチ。」
「なんか言ったか。」
「いいえ~何も~」
~10分後~
「よし、できた!どう?」
「まぁ。」
「じゃあ次は、服、、、服!?私、なんも持ってないよ!」
「分かってる。だから、これ。」
「え、これ、すっごいかわいい、、、!」
「母さんが持ってけって。」
「いいの?こんなかわいいワンピース。私が着ちゃって。」
「うん、まぁ、、、」
あれ、輝、照れてる?まぁ、いいや、気にしないどこ。
「じゃあ、着てみるね。」
「お、おう」
~3分後~
「じゃーん!よくない?」
「う、うん」
なんだ、反応弱いなぁ~
「で、後は何すればいいわけ?」
「ない。」
「え、もう終わり?じゃあもう行ける?」
「うん、行ける。」
「やったーーーーーー!早くいこ!輝!」
「・・・・・・」
「輝?どしたの?」
「あ、いや、何でもない。何でもないから、早く行くぞ。」
「あ、うん。」
そう言って、私と輝は家を出た。
あ~楽しみ!でも、、、もっと楽しみなこともあるんだよね!