136. ミラーノ市・ロータス市学生魔法交流試合 午後の部、そして
午後からは交流試合の五試合が行われる。
一対一が三試合で、二対二が二試合だ。
午前の<魔法展覧部>は完全に、見世物要素の強いもので、娯楽的な意味合いが強い。
魔獣の脅威が溢れるバルハライドでは、強さは脅威であるとともに、憧憬でもある。
それが研鑽を積んだ学生同士の試合ともなると、見る方も真剣さが違う。
ことによったら将来自分たちを守ってくれる、兵士であり、ことによったら軽微として雇うことになる冒険者かもしれないのだ。
強い生徒の名前を知っておくことにも強い興味を持つ。
<交流試合>
直接・間接魔法を含む攻撃魔法はレベル4までとされ、防御系や身体強化はその範囲ではない。
要はそれに耐えられない、もしくは防げない生徒は選手になれない。
第一試合、一対一の試合。
やや大き目の盾にショートソードを持つ魔法が上手いミーラノメンバーに対して、身体強化に長け、ショートスピアに盾を持つロータスメンバー。
幻惑系に捕縛系の魔法でショートソードで攻めるミラーノに対して、身体強化と防御の上手いロータスが隙を突いてのショートスプアの一撃で完勝だった。
第二試合、一対一の試合。
魔法攻撃が得意な者どうしの勝負は、威力に対して、連射速度に勝ったロータスチームメンバーの辛勝だった。
もう一つの勝利要因は、ミラーノメンバーの捨て身の身体強化の特攻を、回避した上手さにあったろう。
第三試合、二対二の試合。
ミラーノチームは後衛のショートソードに盾の生徒会長のグルトさんと、前衛の両手にガントレットにハルバードのネオラールさん(女子)だ。
ロータスチームのペアは両方とも男子で、やはり前衛と後衛に分かれる。似たような体制だ。
魔法が乱れ飛ぶ中の肉弾戦。
体制の違いは後衛であるグルトさんが遊撃もできて、回避もうまかったことだ。
その差でネオラールさんがロータス前衛に微妙なダメージを与え続け、最後に決定的な一撃を与えて、勝敗が決した。
グルトさんとネオラールさんは打ち身や、軽いやけどを負いながらも、やっと、一矢報いたといったところだ。
思ったよりも僅差、辛勝だったてことだ。
◇ ◇ ◇
雲が更に多くなて来た。
小さな地震があったけど、この程度じゃ誰も動じない。
大休憩をはさんで、第四試合、一対一の試合。
ミラーノチームはガッシリとした体格のわりに童顔のベリッジさんだ。武器はやや長めの片手剣に盾を装備している。
対するロータスチームは筋肉マッチョの女子だ。顔は可愛いのに違和感が…。
マッチョ女子の武器は大型の手斧に、ラウンドシールドだ。
二人とも防具も頑丈なものだ。
ガチンコの身体強化の肉弾バトル。
ガンガンガンと武器と武器が、武器と盾がぶつかり合う。時たま蹴りが飛ぶ。
拮抗は些細なことから崩れ出す。
ベリッジさんが何かにつまずき、よろけた。
そこにバトルアックスの一撃が来る。
盾で受けるも体制を崩したせいか、踏ん張れずによろけながら数歩下がる。
そこに体重を乗せたシールドバッシュの追撃に大きくのけぞってしまう。
もう一度バトルアックスの横からの一撃を転がって回避する。
盾はすでに手放している。
上からの連続のバトルアックスの連続攻撃を転がって避ける。
「<目つぶし>」
身体魔法を目いっぱい強化しているときにできる魔法はたかが知れている。
それをとっさの時にできるのはたいしたものだ。まあたいした魔法じゃないが、マッチョ女子の顔に砂が振りまかれる。
ひるんだ隙にベリッジさんが立ち上がる。
「<目つぶし>」
再度の魔法で勢いを付ける。
ドンと体当たりでマッチョ女子の体制が崩れる。
ベリッジさんが突貫しようとしたら「<フラッシュ>」と逆に目つぶし攻撃だ。
一歩後退するが、盾の無い状態では不利と思ってか、再度突っ込む。
盾に体当たりしてマッチョ女子を飛ばした。
ナイス。
湾曲した盾がひっくり返って転がっており、そのフチ部分をマッチョ女子がふみつける。
ここだと思ってベリッジさんが一気に踏み込み、転がっている盾の反対側を思いっきり踏みつける。
体当たりだと思ったマッチョ女子が踏ん張って身構えていたが、足の下からの衝撃。
盾のヘリが持ち上がって、耐性を崩す。
そこに再度の体当たりで空いた胴にベリッジさんがショートソードを叩き込んだ。
『勝者、ミラーノ』
◇ ◇ ◇
どんよりとした雲がどす黒くなってきた。気色悪い。
第五試合、二対二の試合。
僕は、魔法に限れば眠れば早ければ二時間半で全回復する。
起きていれば一時間に八分の一程度の回復だった。
要は八時間あれば枯渇から全回復するということだ。それが現在は早ければ七時間半程度まで短くなった。
ちなみにミクちゃんが九時間ほどで、一般だと個人差はあれど全回復の平均時間は一二時間前後みたいだ。
第二競技のハナハナデコレーションが終わったのが一一時少し前。
昼休憩をはさんだ、現在は二時四〇分だ。
僕からしたら大して使っていない魔法は全回復している。
僕も付き合った“瞑想魔素認識法”でミクちゃんも全回復済みだ。
僕は木刀を持っただけ、ミクちゃんもショートスピアを持っただけだ。
僕とミクちゃんの防具は規定の最低限の胸と肩に腰と、一応左腕にガントレットを付けているだけだ。
「そんなにやわな防具でいいのかよ!」
カルンドス君がまたも、にらみながら絡んできた。
「君! 止めたまえ!」
カルンドス君、ロングソードにカイトシールド、軽めの防具だ。
コルコラーナさんはショートソードにカイトシールド、こちらも軽めの防具だ。
初等部の五年生だから僕たちよりも一〇センチメルほど背が高い。
そしてどうやら従兄妹? 従姉弟? だそうだ。
ちなみに僕の身長が一三四.五センチメル、ミクちゃんが一三四センチメルとなっている。
「おい、いい気になるなよ!」
「静かに! これ以上は失格にするよ」
カルンドス君とコルコラーナさんの総合は概ね“70”前後、初めて会った時のボランドリーさんと同等の強さだと思います。
僕たちには遠く及びませんが、それでもすごいレベルだとは思います。
『開始!』
<身体強化><フィフススフィア>『並列思考』『加速』『レーダー』『隠形』…
格下っていったって手は抜かない。
ミクちゃんもシッカリ防御を固める。
敵対心丸出しなカルンドス君だが、そこは突っ込んでくるようなバカじゃない。
注意深く索敵に観察をしてくる。
まあ、それじゃあ僕の情報操作に認識阻害はかいくぐれないと思うけど。
しばらくにらみ合いが続いて、業を煮やしたのか、カルンドス君がフェイントを仕掛けてくる。が、僕は動じない。
「攻めてこないのか」
「最初に一撃は譲るよ」
「カウンター狙いだってもろわかりだぜ」
またもフェイントを仕掛けるが、僕が動じないものだから、いらだたしさが増したようだ。
「カル君どいて、<クロッドバレット>」
コンゴンゴンコン…、とフィフススフィアに土くれが当たるも、びくともしない。
ワー、と観客の歓声が上がるも今一つだ。
「それじゃあ、そろそろ行くけど、ちゃんと受けてね」
「うるせー!」
「私語は…まあ、いい」
「それじゃあ……」
と言った時に、カルンドス君、カル君が突っ込んできた。
シールドバッシュだ。
ガーン。
フィフススフィアにはばまれる。
戦闘で傷ついてもいないフィフススフィアが、ただ単なるシールドバッシュで破壊されるものか。
マシマシの魔法力を込めていないとはいえ、それでも最外殻の一枚を破壊しただけでも偉いものだ。
それも魔法力を込めると、再度張り巡ぐされる。
カル君に向かって踏み出そうとしたら、
「<クロッドバレット>…<クロッドバレット>…<クロッドバレット>」
コンゴンゴンコン…、コンゴンゴンコン……。
ウワーー、と観客が盛り上がる。
今度こそ踏み出すと、カル君が下がる。
そして、コルコラーナさん、いや、コルさんがショートソードで突いてきた。
それがガン、と止まる。
シッカリ魔法力が込められているから二枚。そう、二枚貫いてきた。
「あなたは何なんですか!」
必死の叫びが上がる。
「チョット、強くなったものです」
「チョットがこんなですか!」
ガン。もう一度突いてきた。今度は一枚も貫けない。
「ごめんなさい」
加速してコルさんの胴を払い、カル君の胴も切り払う……が、怒り心頭のカル君は気絶せずに。
「テメー! コノヤロー! <メガファイアーキャノン>」
レベル7の魔法を放ってきた。
審判の「やめなさい」の声が聞こえる。
「<マジッククラッシャー>」
その魔法を霧散させ、もう一度胴を切った。
一瞬カル君の、憎しみを込めた視線にゾッとしたが、目を閉じて崩れ落ちた。
「またつまらないものを斬ってしまった」
言ってみたかったけど、案外つまらないもんだな。
「はあ、何バカなこと言ってんの」
ミクちゃん、変な気分を払しょくしたかっただけだから。
『勝者、ミラーノ!』
ウワーッと歓声が上がるも、盛り上がりに欠ける。
ミクちゃんがコルさんの治療を開始する。
手加減していたけど、それでも加速で防具が切れていた。
『えー、ペア対抗戦ですが、これでいいんですかね』
『まあ、それだけ差が当たってことですね』
『いいんですか』
『仕方がありません』
ビカッ、ガラガラ、ゴワッッシャァーーン……。
雷光が、雷鳴が、そして雷が防護結界に落ちた。
一瞬で吹き飛ぶ防護結界。
地震も発生。大きく揺れた。
そして今度は僕のフィフススフィア、ミクちゃんのフィフススフィアに雷が落ちる。…が、防護結界がクッションになってくれた所為か、このバルハライドでは電波や電気が地球より伝播が弱いのか、減衰する所為か不明だがわからないが、何とか防げた。
「ミクちゃん大丈夫」
「ええ、何とか」
ミクちゃんが治療をしていた為に、コルさんも守られた。
見ると審判が倒れている。
駆け寄って、治療を開始する。
あれ、コル君は…?
いや、それよりまずは治療だ。いや、
「ミクちゃん避難!」
「わかった」
観客はアリの巣を突いたような騒ぎだ。
『緊急事態ですが、冷静にお願いします』
『避難は慌てず、順序良くでお願いします』
僕とミクちゃんは、それぞれコルさんと審判を抱えて、闘技場の中央にあるメインの入退場門に駆け込む。
入退場門は騒がしいながらも待機している人たちがいた。
「この人たちをお願いします」
「わかりました」
その人たちに治療を頼む。
「セージちゃん、アレ」
「うん、わかってる」
カル君が黒い塊を身にまとって、グランドにたたずんでいた。
「黒霧獣だ」
それも僕をにらみつけながら。
意識も混濁してるのか、真っ白い顔には生気がない。焦点の合って無い瞳も気持ち悪い。
「助けられるかな?」
「わからない。ただできるのはセージちゃんだけだから、無理はしないでね」
「わかった。お願いなんだけどオケアノス神社に行ってニュートかプラーナを呼んでくれないかな」
「…いや、私のいない間にまたムチャクチャするんでしょう。
それと呼べるの⁉」
「わからない。
えー、それじゃあー……」
「オイ、テメー…」
カル君らしき人が目覚めた? …ようだ。
一気に負の魔素と魔法力が膨れ上がる。
そしてそれを振りまいていく。
「なに」
僕が返事をするも、カル君の意識がまたもや混濁する。
いや、負の魔素と魔法力を振りまくための意識集中か?
「…セージちゃん、スカポランダー宰相みたいね…」
ミクちゃんがささやいてきた。
「でも、まだ取り込まれてはいないみたい」
「そんなのがわかるの」
「僕の“白い力”の感覚みたいなものだけど…うまく言えない」
「わかった、信じる」
『アワワワワ……あれは…』
『皆さん、緊急事態です。各自の判断で逃げてください。逃げてください!』
ギャーッ、ウワーッ……それまでの騒ぎが一気にパニックとなって闘技場にあふれかえる。
ムクリと顔を上げたカル君が両手を持ちあげる。
「ウルセー!」
バリバリバリー。
叫んだかと思ったら、両手から稲妻が周囲に飛び散る。……が、観客席の防御結界がそれらを防いで、悲鳴を上げる。
入退場門の中もパニックだ。
半数以上の人が逃げ出した。
「<ソーラーレイ><ソーラーレイ>」
ピカッと光線が飛んで、カル君の左右の腕を撃ち抜く。
「ミクちゃん、ここの認識阻害結界を破壊して」
「わかった。ムリをしないでね。それと……それとおまじない」
チュッとほっぺにキターッ。
真っ赤なミクちゃんがグランドに出て<フライ>で飛んだ。
「ッテー、ヤッテクレルじゃねーか」
「おまえのへなちょこ魔法を見兼ねてだよ」
「ウルセー!」
負の魔素と魔法力が入退場門を襲う。
そしてこちらに向かって歩いてくる。
すかさずフィフススフィアに白い力を込めて対抗する。
僕もグランドに足を踏み入れる。
入退場門の人たちはパニックですべての人が逃げ出した。いや、ベンチに寝ているコルさんだけが残っている。
「あ、あー、…カル君……」
どうやらコルさんが起きたようだ。
「コルか、ソコデ見テイロ、今コイツをブチノメスからな」
「え、え、なにを言ってるの…」
「コルさん、チョット、カル君まずいみたいなんで、避難してもらえますか」
「いやよ。どうしてああなったのよ!」
グランドに足を踏み入れたコルさんが、胸を押さえてしゃがみ込んでしまう。
どうやら負の魔素と魔法力に当てられたようだ。
闘技場の二か所で爆発が発生した。
ミクちゃんGJ。
「オメーはナニ、コルト話シテやがる。
ソレト、コルにナニをした」
「決まってるじゃないか、カル君をぶちのめす相談だよ」
あと、コルさんに何かをしたのはカル君だから。
「ホウ、コレでもか」
すでに直った、両手を突きだして、電撃を放ってきた。
<マジッククラッシャー><マジッククラッシャー>
僕も両手から大量の魔法力を放出するも、相殺しきれずに、フィフススフィアが電撃を受けて輝く。
キャー…、コルさんの悲鳴が上がる。
ふー、マシマシで魔法力を込めてこれだよ。
「とにかく今は逃げて」
「カル君は……」
「黒い霧の精神魔獣ともいうべき黒霧獣によって憑依され、精神支配を受けているところ。最悪は倒します」
さすがに精神が食べられてるなんて言える訳がない。
それと、できるだけ早く救出? 切り離し? とにかく何とかしないとだ。
「い…いやー!」
コルさんが、パニックで、頭を抱えてうずくまってしまう。
そして意識をまたも失った。
<ハイパーホーリーフラッシュ>
魔法力マシマシの魔法に白い力を込めて放つ。
ギャーッ、カル君から悲鳴が上がる。
けっこう効いているのか⁉
体内に白い力を込めて、カル君にタックル。
そして一気に白い力を流し込む。
わめき、叫びながら、暴れ回るカル君を押さえつけるのが精いっぱいだ。
「セージちゃん」
ミクちゃんがテレポートで戻ってきた。
「頼む!」
「<テレポート>」
ミクちゃん、GJ。
オケアノス神社の拝殿のど真ん前だ。
「魂魄管理者、ニュートを」
長い数秒、いや数十秒か。
暴れ回るカル君を押さえ続けた。
『呼ばれて飛び出てジャ…』
「いいから、早く!」
ニュートが僕にしがみつき、白い力を増幅する。
僕から溢れる白い力を帯びた光が一気に膨らんで弾けた。
そして、その光が凝縮していく。
『gyo&%$#ー』
訳の分からない、雄たけびのような悲鳴が聞こえた。
白い光の凝縮が、カル君の革だの中にしみ込んでいき、黒霧獣の気配が薄らいでいく。
しばらくカル君の体で白い力と黒い霧のせめぎあいがあって、僕の腕の中に、グッタリとしたカル君が残った。
「大丈夫そう?」
「体内の細胞がことごとくダメージを受けてるわね。
心拍数は、かなり低そうだけど、そっちは大丈夫そうね。
あとは、血が、血液が減ってるわね」
「直りそう?」
「完全に治るかは分からないけど、ガンバレバ何とかなるんじゃないかな」
『また呼んでね』
ニュートが何処へとも知らぬ場所に帰っていった。
もう、へとへとだ。
「ねえ、セージちゃん」
「なに⁉」
「ニュートちゃんに変なこと教えてない」
「な、何のこと…でしょう」
「ニュートちゃんが出てきた時のこと、変な事言ってなかった」
「あれは勝手にニュートが僕の記憶を読んだだけで…(え、あれ?)…でも何でミクちゃんが知ってるの」
「い、いえ、ちょっと…そう、兄貴がオタクだったのよ」
「あっそ(ウヒヒ…)」
「いやらしい笑い方しないでよね」
「はい、はーい」
ってことは、これからいろんなオハナシができるってことだ。(ムフフ…)
「セージちゃん!」
◇ ◇ ◇
僕たちは相談の結果、ミラーニアン公爵の屋敷に飛んだ。
疲れてヘトヘトだからミクちゃんの<テレポート>でだ。
そして事情を話して、ミラーニアン公爵を呼んでもらった。
僕はもうろうとしながら、半分寝てたかもしれないけど、ミクちゃんと一緒に説明をした。
甘いお菓子を食べながらだ。
多分緊張しながらミクちゃんがシッカリと説明してくれたんだと思う。
「セージちゃん」
「なに⁉」
ミクちゃんに冷たいタオルで顔を拭かれちゃった。
少し元気が出てきたよ、って……拭いたタオルにクリームがべったり。
「もっと早く拭いてよ」
「これで五回目よ」
え、そうなの。面目ない。
やっともうろうとした意識が覚醒したみたい。
でも、白い力って半端ないほど疲れるみたいだ。
ミラーニアンの伯父さん、ニヨニヨ見ないでくれる、ハズいんだけど。
強力な黒い霧の精神魔獣とでもいうべき黒霧獣に憑依されたのが、雷によるものなのか、以前からなのか訊かれたが、それは僕たちにもわからないことだった。
「今日はご苦労だった。あとは任せなさい」
十人以上の近衛兵の立会いの下、医者や魔法士に見立ててもらって、体がボロボロだが憑依されていない確信を得てから、僕たちは解放された。
◇ ◇ ◇
翌日僕の白い力は“4”になっていた。