133. 結婚式に行く前に
僕たちがオーラン市に帰ると、学校では一一月一一日白曜日と一二日黒曜日に行われる魔法学校文化祭の飾りつけの作成などで学校はチョットお祭り気分だ。
三A一組もそれは一緒で、僕とミクちゃんとルードちゃんは魔法全開で飾りつけを手伝った。
僕にしてはチョットだけだけど錬金魔法も使用した。
ちなみにパルマちゃんとビットちゃん、キジョー&二バカも魔法が上手くなっていた。
しかもパルマちゃんとビットちゃんは身体魔法も覚えてアクティブセルができるようになていた。
「セージ、相手を頼む」
「いいよ」
体育の授業では身体強化Ⅰができるようになっていた。
まだ僕の通常モードに届かないけどね。
それでも短期間にここまで来たとなればモモガン森林も案外近いうちに行くことになりそうだ。
それとキジョーはシッカリと二バカを鍛えるのも手を抜かない。
ガラクーダ君にブゾン君、チョット涙目です。キビシー。
ライカちゃんも何かが吹っ切れたようで、明るくなった。
でもまだ僕とミクちゃんと会話する時に、時たま緊張する。話したいことが話せない、相談したいことが相談できないって辛いよね。
ミクちゃんと、気長に待っていようと、見守っている。
そして、家にはヴェネチアン国のズーディアイン皇子の結婚式の招待状が届いていた。
結婚式は一三月七日赤曜日だそうだ。
できれば三週間前、できれば一二月の九日にはミラーノ市に来てほしい旨の追記があった。
まずは二人だけでもと書かれていたので絶対だろう。
これで、期末試験を受けるのは完全に無理となった。
ちなみに打診の時から、
「そんなのウチが出られるわけないでしょう」
「私は参加しない方がよろしいかと思っています」
お断りをしているルードちゃんとリエッタさんには招待状が来ていない。
僕とミクちゃんはそろって、ルイーズ先生と校長先生に招待状を見せながら、またの休学のお願いをした。
「またミラーノ初等魔法学校に留学してらっしゃい」
校長先生の暖かいお言葉を頂いた。
文化祭では三A一組の飾りつけつけが評判になったことは当然で、チョットだけ他のクラスからズルいという噂も聞こえてきた。
僕、ミクちゃん、ルードちゃん、ライカちゃんは生徒会補助もあって飛び回ってたけど、まあ、そんなこんなで無事文化祭も終わった。
僕たちの飾りつけは受賞対象外というか、別格賞という、今までに存在しない賞だった。いいのか生徒会。
広報担当のローマン先輩の壁新聞には三A一組の飾りつけつけが写真付きで張り出されたのは、当然だ。
でも今回の壁新聞は三枚にもわたって、力が入っていた。
ちなみに、僕もポチットムービーで映像提供した一人だったりする。アハハ…。
◇ ◇ ◇
話は飛ぶが、N・W魔研の仕事も、できるだけこなしている。
僕はルルドキャンディーの製造が主で、水汲みは七沢滝に行った誰かがルルド水を汲んできてくれるから、それを使って製造している。
魔法力があるから大量に製造可能だ。
ポチットムービーも一定量が売れ続けている。
それと僕とミクちゃんとルードちゃんは、電増魔石の作成にポチットムービーの製造も手伝っているからそれなりに忙しい。
最近の人気は新たに開発した電撃針魔導砲、灼熱針魔導砲だ。
ミクちゃんとルードちゃんは今では立派な製造部の所員だ。
◇ ◇ ◇
ローマン先輩輩が僕に相談があるって言ってきたのは、文化祭が終わって登校した時だった。
「友人のホルンちゃん、ホルナーダ・モルホンドちゃんのことなんだけどね」
で始まった内容は、魔法の才能は有ったけどモンスタースタンピードの時に家がつぶれて、両親のケガもあって、家の事、弟妹の事を頑張っているうちに、結果的には魔法の練習がおろそかになってしまったそうだ。
パパさんの復帰は早かったけど、ママさんの長引いた治療も最近はめっきり良くなったそうだ。
「そこでお願い。ホルンちゃんをマリオン魔法学校に行かせてあげて」
ローマン先輩に乙女の祈り、キラキラな瞳で頼まれてしまった。
なんだか演技臭いって思うのは、僕のうがった見方の所為なのか?
「僕入試の試験官じゃありませんよ」
「当たり前じゃない。セージちゃんってバカ⁉」
最近、本当に馴れ馴れしくなってきて困るんですが。
意地悪の一言も吐かないとやってられません。
「はいはい。それで僕にレベルアップをしてほしいって」
「当たり前でしょう! あ、ごめん、お願い」
どうやったら、そうも一瞬で表情がコロコロと思ったように変化させられるものなのか。特殊なスキル“百面相”とかを持ってるんじゃないかな。
「まずは、そのホルンちゃん先輩に会ってみましょうか」
「ホント、ありがとう」
胡散臭い満面の笑みで、僕の両手を持ってブルンブルンと振らなくてもいいですから。
一一月一五日黄曜日の放課後、校内の空き部屋で。
「こちらがセージスタ・ノルンバックちゃん。セージちゃんは紹介しなくてもわかるよね。
それでこのきれいなお姉さんがホルンちゃんことホルナーダ・モルホンドちゃんね」
「ローちゃん、余計なことはいいし、私あきらめてるから」
「ダイジョウブよ。このセージちゃんに掛かれば、魔法の使えない人だって、あっという間にランクAの冒険者なんだから」
「ローマン先輩、帰っていいですか」
「いいわけないでしょう。このマーロン先輩のお願いを断るの」
「はい」
「ひ、ひどい……」
いやいや、ここで小芝居をされてもね。ハァー。
「まあ、この際だからワタシのことはいいわ。ところでホルンちゃんはどう?」
「どうって、才能が在るとか、有るとか」
「見たってわかりませんよ」
能力やスキルは真剣に看破をすればある程度は分かるけど、才能までわかるわけじゃない。
「そうなの、ワタシはセージちゃんに会うたびに丸裸にされるんじゃないかって思うほど緊張してるんだけどな」
「何ですか、そのいかがわしいスキルは」
「だって、セージちゃんはなんでもアリアリでしょ」
ほら、そんなことを言うもんだから、ホルン先輩が、両手で制服をグッとつかんで体を固く引き締め隠しだす。
僕、そんな変態スキル持ってませんから。
「あるわけないでしょ! まったくもー」
ホルン先輩も探るような視線を向けたまま、やや、あくまでも、ややだけど、安堵する。
まあ、いいか。やってみるか。
どうしてそう思ったかわからないけど、嘘はついていないって思ったのは確かだ。
「ホルン先輩はマリオン上級魔法学校に行きたいですか」
「行けないからいいですよ」
「いいえ、そういうことは聞いていません。本当に行きたいですか」
「……ええ、行きたいわ…」
「行けるかどうかわかりませんが、個人情報を見せてもらえますか」
「…え、…本当にスキルアップができるの…」
「できるかどうかはわかりません。可能性はあるとだけお答えします」
「ヤッパリできるんだ」
「ローマン先輩は出てってください!」
「え、ホルンちゃんにエッチ…」
「先輩!」
「わかった、わかった。ホルンちゃん、何かあったらすぐに呼んでね」
「先輩!」
ローマン先輩が出てくと気まずい。それにハァー、疲れた。
まあ、そうはいってられないな。
「申し訳ありませんが、僕のスキルは悪用してほしくはありません。
もちろんホルン先輩が悪用するとは思っていませんが、真偽判定の魔法で確認させてください」
「本当にスキルアップができるんですか」
「それはやってみなければわかりません」
「可能性はあるってことなのね」
「はい、それは間違いありません」
ホルン先輩は熟慮の末、了解した。
「…それじゃあ、やってちょうだい」
「<ハイオーラ判定>」
ヒーナ先生から『複写』した、光魔法の真偽判定の上位魔法だ。
こんなことで使用するとは…。
それをホルン先輩に掛ける。
真偽判定は犯罪などの確認時に使用される魔法で、対極ではあるが光魔法と闇魔法の両方に似たようなものがある。
犯罪の立証では神職が誓いを立てて“真実の水晶”と併用して使用するものだが、誓約などの確認で個人的に使用されることもよくあることだ。
セージも本当に使用するのは初めてだが、強化マダラニシキヘビ事件――37話 マダラニシキヘビ――でブルーゲイルが崩壊した時に間接的にお世話になった魔法だ。
「もう一度確認しますが、モンスタースタンピードで…」
ローマン先輩から聞いたことを再確認すると、間違いではなかった。
個人情報も見せてもらったけど総合と魔法が“14”と“25”で、多分僕たちみたいな子供が増えてくるはずだから、魔法値の最低基準もオルジ兄の時みたいな“26”で補欠で合格なんてないはずだ。完全にアウトレベルだ。
ただし魔法スキルは生活魔法はともかくも火・水・土・風・錬金の五種を持っている。
ただし、魔法核と魔法回路はレベル2になりかけで、土と錬金は発現したばかりのレベル1だ。
ローマン先輩のいうことも嘘じゃないし、上位のスキル持ちだと思える。
「これからやることは、家族にもローマン先輩にも内緒にしてもらえますか」
「…ええ、約束します」
「ちょっと、両手を前に出してもらえますか」
「はい」と突き出してきた。
僕はその手を取って。…ハズイ。
「で、できるだけリラックスしてもらえますか」
「…チョット、む。ムリかも」
そりゃー、そうか。
僕はかまわず、魔法力を同調させていく。
あまり干渉しないようにソーッと、浸透させていく。
ホルン先輩が、何かを感じたのかギョッとして、手を引っ込める。
「ご、ごめんなさい」
「いえ、こちらこそ。…それで、いまの変な感覚が強くなることなの」
「うーん、正確には違います。先輩の体内の魔法力を活性化させるだけです。強くするのは先輩です」
「そ、そう。それじゃあ、お願いします」
引っ込めた手を差し出してきた。
「はい、こちらこそ。あ、一回じゃできませんから、何度かになります。あとは狩りですね」
「そんなに……、狩りも…」
「はい」
ホルン先輩、かなり心配そうです。
もう一度手を握り、再度同調から、浸透させていく。
この作業も随分と手慣れたものだ。初見の相手でもそれほど困ることもない。
ここまでくれば多少は活性化できそうだ。
そう思って、活性化させる。あくまでもお試し程度のわずかな活性化だ。
そうすると、体の中を巡る魔法力の淀みも認識できる。
そこに魔法力を浸透させて、流れをスムーズにさせていく。
でも、焦りは禁物だ。無理をせず、今日はこの辺までだな。
「今日は、ここまでです」
見るとホルン先輩の頬が紅潮して真っ赤です。
「ありがとう。気持ちよかったわ。なんだか魔法が上手くなったような気がします」
明日も活性化の約束をして、それと槍で突きの練習を頑張ってやるようにお願いして、二人で部屋を出た。
「ホルンちゃん、どうだった」
「ええ、何とか、レベルアップに強力をしてくれることになりました」
「そう、それはよかったね。ところで……」
「ダメです。絶対にダメです。約束しましたから」
「あ、そう」
ホルン先輩って、まじめで頑張り屋さん、自分でなんでも抱えちゃう人なんじゃないかな。
かつての自分を見ているような気がした。それでか。なんとなくストンと腑に落ちた。
◇ ◇ ◇
一六日緑曜日、僕の家だ。
キッチリとミクちゃんにもホルン先輩のことは昨日のうちに説明済みだ。
最初は心配されたけど、ハイオーラ判定で確認もしたと説明したら、しぶしぶながらも納得してくれた。
「ミクちゃん、確認よろしく」
「うん、わかった」
さずがに会って二度目の活性化だ。
体調不良等の問題がないか、健康判断や治癒波動のスキル持ちのミクちゃんに見ていてもらえれば何かと安心だ。
あと、ローマン先輩避けでもあるし。
「じゃあ、始めるよ」
「はい、お願いします」
ミクちゃんに言ったつもりが、ホルン先輩に返事をされてしまった。ま、いいか。
差し出された両手を握って、昨日と同様に魔法力の同調をしてから浸透させていく。
うん、昨日より簡単だ。
徐々に活性化させる。
昨日見つけた淀みもやや強めに活性化させて、淀みを無くす。
しばらくその状態を保持。
「体内の活性化がわかりますか?」
「はい」
「僕は手を離しますが、できるだけ今の状態を保持できるように頑張ってみてください」
「やってみます」
僕は手を離した。
ホルン先輩は、目をつぶって、意識を体内に集中して、活性化を保とうと必死だ。
「ストーップ!」
どうやら僕の指示が悪かったようだ。
ミクちゃんも止めようとしていたけど、僕の方が早かった。
「え…」
ホルン先輩が目を開け、顔を起こした。
「あのー、そんなに必死にやったら体を壊します」
「体には、許容量があります。無理をしてしまうと逆効果です。あくまでもリラックスをしながら、魔法力が緩やかに体を巡るイメージです」
「…わかりませんが」
まじめで真剣な性格がこんなところで。
「雲」
「くも?」
「空の雲です」
「雲が」
「雲のようにユッタリと無理なく流れるイメージです」
「雲、ユッタリですか」
「はい。先輩みたいな急激な流れは、魔法を無理やり発動させようとして、失敗する典型的なダメダメです」
「あ、あります。魔法を撃とうとして、何故だか魔法が撃てないときが」
身に覚えがあるようだ。
僕もクラスメイトが、魔法力を魔法陣核に込めようとして、無理に許容量以上を流し込もうとして、コントロールできずに手から無駄に魔法力を発散させてしまっているのを何度も見ている。
結果魔法が撃てずに不発となる。
その典型だ。
そして、このような人は決まって不器用で、説明が難しい。
ちなみに僕は器用な方だったと思うからこれは違うな。
「先輩、チョット場所を変えましょう」
ミクちゃんはピンときたみたいだけど、そこまでやるのっていった表情だ。
練習場に移動して、もう一回活性化をする。
そして、ホルン先輩に魔法を掛ける。
<補助:生体スキル補助Ⅱ><魔力眼:2><補助:生体スキル補助Ⅱ><魔素感知:2>
ホルン先輩の魔法レベルやスキルを考えるとこれが精一杯だ。
目を開けてビックリするホルン先輩。
周囲に僕にミクちゃんに、そして自分を見て別のショックを受けてしまう。
僕とミクちゃんは普段押さえている魔法力をある程度解放していて、あえてホルン先輩に見せる。
まあ僕は魔法を発動したばかりだから、意識して見せなくてもそれなりに見えちゃうけどね。
「いいですか」
「は、はい」
「今撃てる最大の魔法、できればレベル2の複合魔法を撃ってみてください」
「はい」
ホルン先輩が体内の魔法力を練り上げる。
「<水球群>、<ストリーム>、……あ…」
「理解、いえ、見えましたか」
「…はい…」
魔法核と魔法回路が“2”に成りかけで、無理をしたってのもあるけれど、魔法力の制御ミス、込められない魔法力を手に集め過ぎで、コントロールできずに発散させてしまった。
技術が不安な分、思いが先走って、無理をする典型だ。
「無理しても、魔法が崩壊する通り、体内でも崩壊を招きます。
最適、最良の量やコントロールを心掛けないと、体を壊しますよ」
「……はい」
「しばらく、補助魔法が効いていますので、自分の魔素や魔法力を見て感じて、活性化させてみてください」
「はい」
まじめだから、必死に無理のないコントロールを行おうとする。
今度は精神が持たないだろうけど、疲れた時に助言をするしかなさそうだ。
ミクちゃんが呆れるのも理解できる。
結局、想像通りの事が発生して、助言を与えてサヨナラをした。
不器用で頑張り屋さんには、適当って言葉は辞書に載ってないようだ。
それでも、僕たちの言っていることは理解してくれたみたいだ。ただ、納得してそれを行えるかは別問題だけど。
ただ、魔法力をスムーズにコントロールできないとマリオン上級魔法学校には入学できないだろうね。
それから練習場で、ショートスピアを持ってもらって、突きの練習に励む。
こういった時は真面目だから、覚えも早い。ただし、中段突きだけに限ってだけど。
◇ ◇ ◇
一七日白曜日。
朝からキジョーが僕のところに来た。
「やったぞ」
「わかった。明日でいいか」
「望むところだ」
そして夕方にはホルン先輩の訓練で、さらに、N・W魔研のお仕事もだ。
◇ ◇ ◇
一八日黒曜日、モモガン森林に飛んだ。
メンバーは僕とキジョーにミクちゃんにルードちゃんだ。
ルードちゃんは相変わらず、キジョーが気に入らないみたいで、監視するんだそうだ。
リエッタさんは、新たなホイポイ・マスターの製造でエルガさんと大忙しだ。
レーダーでイノシシ系を探す。レベルアップのためで、いつものことだ。
運が悪く四腕熊が最初の獲物だ。
「邪魔だから倒すね」
ルードちゃんが弓矢の連射で簡単に倒すと、キジョーが驚いていた。
スパイダーエイプの群れもそうてこずることもない。
やっとクラッシュホッグ(強さ“38”)を発見。
<大粘着弾><大粘着弾>
<大粘着弾><大粘着弾>
<粘着シート>
捕縛。
クラッシュホッグ程度だと僕の徐々にだが巨力になった粘着弾で簡単にとらえることが可能だ。
え、と唖然としているキジョーに止めを刺させる。
どうやらレベルアップではなく、本気で狩りに来ていたみたいだ。
「あのな、ここで狩りをするのなら、最低でも総合が“30”、できれば“40”ないと難しいよ」
説明を聞いて、愕然としていた。
まあ、その後にダッシュホッグとダッシュホッグの止めを刺してもらったから、次回があるとすれば、その時には狩りができるだろう。
午後には戻って、今度はホルン先輩の訓練だ。
◇ ◇ ◇
結局、ホルン先輩を狩りに連れていったのは一一月二一日黄曜日と翌二二日緑曜日の放課後だった。
まあ、魔法力の活性化と高周波ブレードのショートスピアで無理やり狩りをして、メタリックビートルにメタルマンティス、それと大縞ムカデを倒した。
もちろん高周波ブレードのショートスピアは絶対に内緒、約束しての使用だ。
キジョーは総合が“38”で、魔法が“67”となった。
魔法核と魔法回路は“4”と低めだが、もうすぐ“5”といったところで、ある程度の魔法陣、火・水・土・風魔法陣とある程度の複合魔法陣を『複写』させた。
「あとは自分で何とかしろ。
それと、気が向いたら、オケアノス神社も神主のオケアさんに会いに行ってこい」
と伝えた。
ホルン先輩は総合が“21”で、魔法が“39”となった。
魔法核と魔法回路はギリギリ“3”といったところだ。
魔法のコントロールも随分と上手くなった。まだまだ魔法力を無駄に込めすぎるけれどね。
ホルン先輩には魔法陣は自分で何とかしてもらった。
それとライカちゃんも更に元気になった。
ほぼ以前の通りだ。完全にとはいえないけど、随分と吹っ切れたみたいだ。
あとは元気なパルマちゃんと、それに付き合わされるビットちゃんが、いつも狩りに連れていけだのとうるさいのが日常になったこだ。
三バカが静かになったと思ったら、今度は別の騒がしいのが発生したってところだ。
とにかく慌ただしいレベルアップが何とか終わった。
パルマちゃんとビットちゃんも、何とかだけど身体強化までできるようになった。
ちなみにキジョーは言われた通りオケアさんのところに行って“聖徒”の称号を得たそうだ。