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TATALI  作者: CGF
8/10


今日も救急車が走っている。


何回目だろう…


「恐いわね、お年寄りは続くって云うけど」




続く…続く……


私はその言葉の意味に気付いて、厭な気分になった。



続くといえば、あの仔の夢も続いている。


やっぱり、イラストじゃあ駄目なのだろうか?



「それにしても変ね?これだけ続くんだからニュースになってもおかしくないんだけど…」



昨日、学校の友人が休んだ。病気だと云う。


他に何人か休んでいるらしい。


…皆、うちの上に住んでいる。古い家の近く。




「参った。酷い雨だよ、ずぶ濡れだ」


父が帰って来た。外は急な大雨、傘を持っていかなかった父のスーツは海に落ちた様に濡れている。


屋根や壁に雨が打ち付ける音、豪々と吹く風の音が次第に大きく響く。


寝る前、夜のニュースで速報が入った。


『…〇〇市〇〇町の道路で付近の大木が倒れ、道路の一部が壊れて寸断状態になっています。この大雨の影響で…』



「おい!?うちのところじゃないか?」



画面には真っ暗な道が照明に照らされ、大雨と強風で飛ばされそうになっているレポーターが話していた。


あれはバス路線の道…



「…はい!はい!済みません…では」


父が会社に休みをお願いしている。メールで学校は休みと連絡が入った。


「困ったわねぇ…買い置きはあるけど」



自分の部屋で友人にメールをした。


〔なんかね?そっち方面ばっか休みらしいよ!そっち住んでる子達に病気流行ってるから〕




……………え?




この嵐のせいじゃ無いの………?


〔違うと思うよ~?パパの会社でもそっちの人を休ませたんだって〕



メールを止めてPCを繋ぐ。


『…やぁ』


気の良さそうな顔は眉をひそめていた。


『…手短に云う、もうじき連絡が取れなくなる。そこは封鎖される…いいかい?家族以外の他の人と接触は避けるんだ…いいね?』



私が何も言わないうちに…PCが……



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