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12年目の恋物語  作者: 真矢すみれ
番外編2 規格外の恋物語
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7.

 先輩の視線の向こうには、相変わらず、陽菜がいる。

 先輩は、優しく陽菜に微笑みかける。

 お勧めの本を貸し借りしたり紹介したり。とても楽しそうに陽菜と話す。



 陽菜に、

「羽鳥先輩と、つきあうことになったよ」

 って言ったら、つぼみが開くようにぱあっと笑顔が花開いて、

「おめでとう!」

 と言ってくれた。

 陽菜は聞かない。

 いつどこでとか、何がきっかけでとか、どっちから告白したのとか。

 そういう泥臭い話を、陽菜はしない。

 ただ、わたしの顔をそっと覗いて、わたしが笑顔を見せるとにこっと笑った。



 先輩は相変わらず、わたしを前にするとよく笑う。

 わたしたちは未だに、「先輩」、「寺本さん」と呼び合っている。

 わたしたちはきっと、規格外の恋人同士。

 二人一緒に、わたしの親友の、先輩の想い人の幸せを見守っている。

 陽菜には見せないバカ笑いを、わたしには遠慮なく見せる先輩。

「面白いなぁ、ホント!」

 いつも、そういって笑う先輩。



 ……最近、手をつないで歩くようになった。

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