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『学術都市・ウリム』

家族紹介が終わったのでライムが手塩にかけた設定の無駄使いの導入話です。あと今回はレオン君がいっぱい喋ります

 俺が住んでいるこの町はどうやら『学術都市・ウリム』と言うらしい。


 この学術都市とは名前の通り国内にも有数の学び舎を町の中枢にしていることに由来するらしい。


 まあ俺はまだ一度も見たことは無いんだけどな!!


 「あう~!」


 「お、落ち着いてくれご主人様。まだ説明が足りなかったか?」


 と、俺がなんとなく悔しくなって叫んだのをどうやら怒りの咆哮と間違えたらしいライオンのぬいぐるみがあわてたように手を振った。


 今、俺の前に居るのはリコルではなくレオンだ。普段俺にこういう事を教えてくれるのがリコルであるだけ中々珍しい光景とも言えよう。


 しかし、何故レオンが俺に師事してくれているかと言うと……


 「全く、リコルの奴があんな軟弱な腕をしていなければ……」


 と、俺が考えている事を時を同じくしてレオンの口から呟かれた。


 ちなみに此処で言う腕とは戦いの腕でもなければ料理の腕でもない。リコル自身の腕のことだ。


 そう、あの時に父が恐ろしい勢いでリコルのことを振り回すものだからリコルの腕がちょいとあらぬことになって居てしまったのだ。


 まあだから今は母にの手によって修繕が行われ俺のベビーベッドを飾るのはレオン一人と言うわけだ。


 そして、俺は初めてレオンと二人きりになって気がついたことなのだが……


 「ふうむ、ご主人様それでな、このウリムと言う町は約500年前に要塞都市として侵略者から王都を守る為に建築された町だ」


 知ってる。さっき聞いたからな。


 そう、このレオンあんまり頭がよろしく無いようなのだ!


 ちなみにこの500年云々を聞くのは三回目だったりする。


 「当時学園は作られておらず指折りの学び舎として活躍するようになったのは200年くらい前だといわれている」


 うん。ソレもさっき聞いた。


 「代々この街を取り仕切っていた貴族が没落してな王室の直轄地になったとき、その時には国内外も安定していてだったら此処を教育の現場にして後世の人材を育てようとしたわけだ。この街の北西にある〈貴族街〉はその時に作られた計画都市だな。因みに学園の校舎はその没落した貴族の宮殿を使っている」


 おや、〈貴族街〉の話は初耳だな。まあ大方名前から察するにお貴族様が住んでいる感じの区画なのだろう。


 「当然、そうすれば人が集まってくるし、人が集まれば商人、商業も活性化する。職人達も集まりだしてどんどんこの町は大きくなって居った。それらが結託して『同業者組合ギルド』を作った。それらは互いに緩い同盟関係にあって、日夜営利のために汗を流している。ん、だがそういえばご主人様のお父上は『ギルド』には所属していなかったのか?」


 んおお??!!


 なんだその情報、あからさまなフラグ!! その話もっと詳しく!


 「まあそんな事よりも、その職人達も多岐に及んでだな、ガラス職人や皮職人それと……錬金術師、だな。そういった者たちの作品を様々な『ギルド』を通じて、或いは自分達で月に一度の『マーケット』で町の中心の〈トロム広場〉で売買される」


 ……そんなことより。じゃあねよ! 誰もそんな用語ばっかりの話聞いてないしいっぺんに言われても理解できません!!


 「因みに職人達はそれぞれ『工房』を持っていて、それらが立ち並ぶ通りは〈職人通り〉だとかと呼ばれている」


 ……しかしまあ、聞くところによるならガラス職人のギルドだとかがあって更にソレを商人達のギルドへ卸すということなんだろう?


 そして月に一回広場で開かれる『マーケット』で売られると……此処で聞くだけならこの町での商業は『ギルド』の連合が牛耳を執っている状態と言うことだ、だのに父は一体何故……?


 「それと、この町での権威といえば建築された際から町にある『大聖堂カテドラル』があるな。この町での信仰の寄る辺ともいえるな」


 ふんふん大聖堂ねえ。これまたきな臭そうなもんで。


 「で、この〈学園〉〈ギルド連合〉〈大聖堂〉がこの町で大方の利権を争っている連中だな」


 なあるほどねえ……


 まあ、俺はそんな権力闘争に巻き込まれる何て冗談じゃないしな。


 そりゃ、興味ないとは言わないけどわざわざ自分から首突っ込むつもりは無いね。


 

 



 しかし……俺は、まだこの時何も理解できていなかった……


 今の俺は抱き上げられたらその腕から逃げ出すことも出来ない赤ん坊だという事を!

リ「今回登場できませんでした」

レ「今まで出てきてたんだからいいだろう。吾輩なんか読者さんから覚えてもらえてるか心配だったんだぞ」

リ「ま、腕の無い作者が書けばそんなモンですさて次回はご主人様が洗礼を授かります。こうご期待」

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