オカシな二人 割れたクッキー2
家に帰ったらお袋は居なかった。
少しホッとして部屋に入る。
自分の部屋なのに、落ち着かない。
剣護からのメッセージはない。既読はついてるから伝わってはいるはずだ。
「急に言ってびっくりさせたかな?」
だって、タカは悪くない。
悪いのは調子に乗った俺。
とりあえず金策だ。要らない物を売ろう。お手伝いの田中さんに手伝ってもらって古着やアクセサリーをいくつか売った。田中さんに一般家庭の生活費について聞いてみたら全然足りない。
じゃあバイト?って聞いたら坊ちゃんの格好だとあまり雇ってくれないし、決まりを守って何ヶ月も働かないといけませんよ?と言われた。
…学校生活もろくに出来ないヤツが働ける訳ない、って事か。
付き合いがあった不良グループのやつらも親から金貰ってるかカツアゲしてるって言ってたもんな。一人だけバイク屋でバイトしてるって言ってたか。…俺には無理だな。
バイク売ったら学校行くの大変だし、学校…行かなかったらマズいよな。
…ちゃんとしてないヤツがタカの横にいるの、ダメだよな。
お袋が帰ってきたらしい。
鈴木さんから今月のお小遣いを渡された。
普通の学生からしたら大金。
でも、一人で暮らすには家賃にもならない額。
「俺、ホント、世間知らずだなぁ…」
学校には行く、宿題もする。
昼はサンドイッチを作ってもらって持って行った。
お袋にはタカと何かあったのか?とすごく心配された
ちょっと一人で色々考えたいと言ったらマリッジブルーかしら?と言われた。
青色がなんだ??
夜中々寝付けない。
思わず手を見つめて、握りしめて布団を被る。
土曜日。タカに会うまでは何してたんだろう?
もう、ずっと昔みたいだ。
髪色を戻して整えた。鏡に映る自分が他人みたい。
(街中で会っても、タカ、わかんねぇかもな)
また、タカの事考えてる。
俺の生活も頭ん中も、タカばっかりだ。




