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オカシな二人 割れたクッキー

がむしゃらに走ってたら公園に着いてた。

あの日、タカと初めて会った公園。

ああ、あの時。

不良を蹴散らさなきゃ。

タカの誘いに乗らなきゃ良かったのかな?

不意に背後に気配を感じて振り返る。

咄嗟に庇った腕に痛み。

「やっぱ金龍じゃーん!」

「なんだよその頭」

あの日蹴散らした奴らだった…


「お前、如月のガリ勉くんのオンナになったんだって?」

「俺らの相手もしてくれよーギャハハ!」


ニタニタ笑いながら下品な事言うバカ共。

ああ、こんな奴らにまで噂が伝わってる…。それが申し訳なくてやるせない。

俺がなんの反応もしないからか笑ってた奴らがキレだした。

「すかしてんじゃねぇぞ!」

なんとか防ぐけど流石に多数相手は辛い。

「ぐっ!」

背中に蹴り喰らって体勢を崩した所に頬へのパンチ。

口ん中切れた。

防戦な俺に、優位を確信してまたニヤニヤ笑いがで出したな。

あー、マズイな。最近の寝不足やらで足にきてる。

チッ。調子乗ったバカが裸に剥くやらオンナならマワスか?なんて下品な事言い出した。

気持ち悪っ…。タカ以外に触られるなんてゴメンだっての!…そう思うのに掴まれた腕が振り解けず制服のボタン外された。

「っ…タカっ」

思わず漏れた情けない声をかき消す叫び声に顔を上げたら

ボタン外してた野朗がタカに地面に押し付けられてた。

「…汚い手で、触ってんじゃねぇよ。」

血を這うような低い声に背筋が冷えた。

てか、押さえつけてヤツの腕、変な方向むいてんだけど…

眼鏡を外す音がやけに響いた。

「…離せ…殺すぞ…」

殺気ってマジであるんだぁなんて呑気に思えたのは俺に向けられてないからなんだろな。腕を掴んでたヤツはヒュッ!て喉が悲鳴上げ次の瞬間タカに意識刈り取られてた。

気づいたら不良共がみんな地面に伸びてて、俺はタカに抱きしめられてた。

「なんで」

「えっ?」

「なんで!こんな怪我してるんだよ?リュウならこんな奴らに負けないだろ?」

「…ぁ、いや…」

「とりあえず警察呼ぶから!」


駆けつけた警官にタカが手際よく答えていく。

腕折られたヤツについては

「恋人が暴行されそうでしたので理性が飛びました。」とすんげぇ真面目な顔で答えてて警官の方が慌ててた。


お袋が迎えに来てくれて病院に行った。

打ち身だけだったから湿布だけ貰った。

タカは、もう居なかった。


お袋に「龍騎はまだケンカするの?」て聞かれて

「タカ巻き込まれたら困るからしない」て答えたら、

防犯カメラの証拠もあるし、タカの正当性を主張するためにも被害届だすことになった。


帰宅したら、タカが待ってた。

き、気まずい!

「怪我は?」

「打ち身くらいだから、大丈夫。」

「そっか…良かった。」

「…タカ、なんで、あそこに?」

「え?リュウ会いにきてくれてただろ?なら、話せるかなって思って。なんか悩んでたから待つつもりだったんだけどね?」

「一緒にいた女は…?」

「ん?あ、百合川さん?がどしたの?」

「そいつ、置いてきたの?」

「置いて来たって言うか、最近リュウが来ないからどうしたの?って聞かれただけだし。」

「…仲、良い?」

「話しはするけどそれだけかな?面と向かって気持ち悪いとか目が怖いとか言ってくる面白い子でね。」

「は?タカが、きもいの?」

「目が笑ってないらしい。」

「…あー、たしかに。殺気すごかった。」

「…好きな人が乱暴されてるの見て冷静な訳ないだろ…」

と頭を抱えていわれた。

え?

「好きな?」

「…好きだよ?」


目が取れそうなくらいのびっくり顔で固まるリュウの前に跪いて手をとる。

リュウの目が瞬いてゆっくり俺を認識する。

「俺は、ずっと前からリュウを、一人の人として惹かれて好きになってた。俺にだけ甘えてくれるのが嬉しくて、リュウを独り占めしたくてたまらなかった。」

リュウの頬が赤くなり視線が彷徨う。

「えっ?ま、マジで?」

「大真面目」

「…俺は、つい最近。タカに惚れてるんだって気づいて…」

「急に実家に帰ったのはそのせい?」

「…タカに、寄りかかりすぎだって気づいて、色々、マイナス思考になってた…」

「色々って何?もうこの際だから全部話して?」

「うっ…あの、生活費とか、家事とか。俺みたいなのがタカの隣にいても良いのかなって」

「生活費はカナコさんから貰ってるから問題ない。家事はしたいからしてる。リュウ以外隣を許すつもりないよ?」

「へっ…あっ…そう、なの?」

「そう。他には?」

「…タカの一番になりたい」

「?もうずっと、リュウだけが一番だよ?」

「っ!」

「どうしたら信じてくれる?」

「え!?…ま、まだそこまで考えらんないー!」

「ふふ、ならコレからは言葉も態度も示すから覚悟してね?」

「…ぉ、てやわらかに、おねがいしますぅ…」


ソファに並んで座り手を繋いで、空いてる方でお茶を飲みながらゆっくりする。

「…俺、空回りしてばっかだなぁ」

「ちゃんと考えたんだろ?ま、これからは俺に話してね?」

「ん。頼りにしてる。」

コテンと肩に頭を預ける様が可愛いくて心臓が跳ねた。

「…ハァ…恋人が可愛いすぎて心臓がもたない。」

「な。なんだよ、急に」

「…愛してるよ、リュウ」

寄せられた頭にキスをおとす。

「っ!心臓もたないのはこっちだってのー!」



*(百合川視点)

「ご機嫌麗しいようね」

「ん?ああ、百合川さん。おはよう」

「その様子だと、無事に捕まえられたのかしら?」

「あー、うん。ちょっとムカつく事はあったけど、まあ?」

「…。殺してないわよね?」

「利き腕へし折っただけで止めたよ。過剰防衛になるからな。」

「あら、理性があって良かったわ。…ふぅん?」


「何?顔近いよ?」

「…捕食者がただのオスに変わったわ。」

「んん?」

「貴方をそんなに変えちゃうなんて、金龍ってすごいのね?愛の力かしら?…ヒーローに愛の力足したら何と闘うのかしら?恐ろしいわぁ。」

「…君、たまに不思議ちゃんだよね。」

「眼が良いと、色々大変なのよ。ま、お二人とも末長くお幸せに。貴方が捕食者に戻らない事を祈るわ」
















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