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オカシな二人 割れたクッキー

「坊ちゃん、顔色が悪いですよ?寝れてます?」

そう田中さんに言われて押し黙った。

眠れるわけない。

ただでさえ寝れないのに、恋の自覚。

でも、俺は、タカに相応しくない。


「…なぁ、田中さんは恋したこと、ある?」

「おや、まあ!随分と珍しい話題ですね?勿論ありますよ?」

「…なんでそんな楽しそうなの?」

「だって坊ちゃんが誰かのお話されたの初めてですもの!」

「そう、だっけ?」

「ええ。お友達の話なんかしませんでしたよ?だから鷹宮さんを紹介された時奥様も泣かれたでしょう?

それで、鷹宮さんと進展がおありなんですか?」

「は?」

「ん?」

「えっ、なんで、恋の相手がタカ?」

「え!ちがうんですか?あんなに幸せそうに笑ってらしたのに!」

「…そんな、顔してた?」

「はい!それはもう!鷹宮さんも坊ちゃんを見る目が優しくて…」

「…」

「坊ちゃん?」

「タカは優しい。俺みたいなガキに付き合ってくれるくらい。」

「…坊ちゃんから見た、鷹宮さんは、どんな方ですか?」

「え?タカは…。かっこよくて。優しくて。料理もできて、いつも手ぇ引っ張ってくれる、やつ」

「ベタ惚れですねぇ。」

「えっ!あ、ああ。うん、そう、かも。」

「で、何が心配なんです?お相手がモテる?坊ちゃん以外にも他にも良い人がいる?」

「…いてもおかしくねぇな。タカは、俺にはもったいないくらい。いい奴だし。」

「なのに不良でどうしようもない坊ちゃんを選んでくれてますけどねー?」


びっくりしすぎて、田中さんの言葉に殴られた気分だった。

「えっ…あ…」

田中さんはこれ見よがしにヤレヤレとハンズアップ付きでため息をはいた。

「モヤモヤしてる事があるならちゃんと話した方が良いですよ?鷹宮さんは話、聞いてくれない方ですか?」

じゃ、私は仕事に戻りますと出て行く田中さんを見送ってベッドに突っ伏す。


家に連れて来た日を思い出した。

(「リュウ?ちゃんと話してくれよ?そしたら俺も考えれるんだからさ」)

あの日も、集まりの日も、なんも考えずに呼んで、タカを困らせて…タカはため息吐いて「いいよ」って苦笑してから、目を閉じてた。


ずっと、わがままに付き合わせてた…。チクチクする胸の痛みは一旦横に置いた。


答えが必要な事は、バカな俺がいくら考えてもあんま意味ないのは分かる。

でも、コレはどうなんだろ。


タカが好き。タカと一緒にいたい。

タカに友達がいいって言われたら、ダチではいれるのか?でも、恋人ができたら恋人が一番だよな。

…一番が良い。誰よりも一番に考えて欲しい。

タカの特別は俺だけが、良いよ…。

「グスン…」









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