第四話『巨人の左足』
東洋の術使い。忍びの蘭ことシャウラが仲間になった!
どうやらシャウラはガラド試練で見知らぬ男に話しかけられたようで?
ガラド試練合格者休憩エリア
シャウラ ふぅ…(試練前にスピカさんから言葉を学んでおいて良かった…)
リゲル そこのお嬢ちゃん。
シャウラ ?私ですか?
リゲル あぁ、そうだ。良かったら俺を仲間にしてくれないか?
シャウラ 申し訳ありません。
私はすでにガラドに仲間になりたい班がございますので。
リゲル じゃあ、その班のリーダーにあってもいいか?
シャウラ ………。
ーーーーー
シャウラ ということです。
シウ ふむふむ。なるほど……いいよ!
アルデバラン いいのか?俺らの目的はーー
シウ だってお兄さん月食に恨みがあるんでしょ?
リゲル どうしてわかるんだ?
シウ お兄さん…殺気が漏れちゃってるよ?
リゲル おっと…それはすまなかった。
シウ 大丈夫だよ。あとお兄さんにはーー
リゲル リゲルでいいぞ。
シウ リゲルには今回の任務でシャウラと一緒に腕を見せてもらうから!
リゲル ほぉ〜
シャウラ どんな依頼ですか?
アルデバラン ラビリンス(迷宮)の森って知っていますか?
リゲル ここから南にある大きな大樹が茂る森だろ?確か近くに村があったよな。
アルデバラン その森に魔獣が現れ村がなくなってしまったんです。
リゲル ………
スピカ どうやら、今までの魔獣とはどこか違うようだ。
そこで、調査と討伐の依頼が来ている。
リゲル なるほどな。
シウ 説明も終わったし、早速現地へしゅっぱーーつ!
ーーーーー
ラビリンスの森 近辺の村
シウ とうちゃーーく!
アルデバラン 本当に大樹の森だな。ここからみてもデケェ…
スピカ 資料には具体的な魔獣の数がなかったからな、まずは情報収集だ。
シャウラ 情報収集と言っても村人はいませんが…
リゲル 情報は人からだけじゃないぞ。
[リゲルは近くの破損した家に近づく。]
リゲル この家は村の端っこにあるにも関わらず
他の家と同じくらい崩れて荒らされている。
でも、裏まで壊されてないし足跡もない…
つまり、村を襲ったのは大軍の魔獣であり、
人間だけを襲いに来るほどの知性もある。
シウ すごーーい!リゲルってガラドに入る前は何をしてたの?
リゲル ただの田舎の警備委員だ。
シウ 嘘だ〜。
リゲル まぁ、その後に軍事施設にいったけどな。
シウ それなら納得!
スピカ シャウラ。何かわかったか?
シャウラ はい。
リゲル おいおい、俺の話無視か?
シャウラ ちゃんと聞いていました、分身が。
リゲル あぁ…そういえばお嬢ちゃん分身作れるんだったな。
試練の時使ってた。
シャウラ 近辺の家の私物からこのようなものが。
[シャウラはスピカに黒い血がついている本を見せる。]
スピカ !
シウ ………。
アルデバラン 何だ…それ?
スピカ これは、月食特有の血だ…
シャウラ !ど、どうしてこのような場所に…
シウ どうやら、新しい実験をここでしたみたいだね。
アルデバラン 人間の次は魔獣か…どうりで知性があるわけだ。
リゲル ま、一番手っ取り早く森に入ってみるとしようか。
ーーーーー
ラビリンスの森
シャウラ まだ昼ですが暗いですね。
スピカ いつ魔獣が現れてもおかしくないってことか。
アルデバラン 実験場所としてはうって付けだな。
リゲル 団長、魔獣の特徴について今確認しておかねぇか?
シウ あ、確かに、変異体がいるかも知れないからね。
[魔獣は約500年前から、ある毒に感染した動物たちの姿である。
毒の発生の原因は未だわかっておらず、研究も進んでいるかわからない。
魔獣は漆黒の毛に赤い目をしている。
魔獣は人間を襲い喰らう。自然の水や動植物は喉を通らず、人間の血肉で食事をする。
魔獣の特徴として紫の血を持つことがわかっている。
その血を体内に含んでしまえば、体が耐えきれず人間は死んでしまう。]
シウ 一般的にはこんな感じかな?
リゲル あと、
知性がなく、誰にも従わず、本能のままに動く凶暴で危ない生き物だな。
アルデバラン その記録は今日で書き換えられるってわけか。
[アルデバランが左の方に目を向ける。
そこには数十体もの黒い魔獣がいた。]
シウ 初めから親玉のお出ましだね。
赤い魔獣 グルルル
[その魔獣の群れの先頭に立つは紅の毛を持った魔獣だった。]
シウ シャウラ、リゲル。期待してるよ。
シャウラ はい。
リゲル 任せてください。団長。
[シウ、スピカ、アルデバランは大きな木の枝に乗って二人の戦闘を見学する。]
リゲル おい。そこの赤い魔獣!何で村を襲ったんだ?
赤い魔獣 グルルル
リゲル (知性はあるが言葉は喋れないのか?)
シュ [シャウラが赤い魔獣に苦無を投げる。しかし、赤い魔獣は避けようはしなかった。苦無は赤い魔獣の頬をかすり、その後ろにいた一匹の魔獣の頬をかすった。]
魔獣 グァ![シャウラに襲いかかる。]
シャウラ (赤い魔獣は怒りを強め、通常対の魔獣は怒りが急向上し襲ってくる…)
[襲ってきた魔獣にはあまり警戒せず何事もなく急所を忍刀で刺し、殺す。
魔獣は倒れる。]
リゲル (自分で怒りを止めているのか…
誰かに意図的におさえられているのか…
しかし、戦闘能力は見てみたいもんだがな…うごかねぇなら。
手段を変えてみるか。誰かが操っているとするならば。)
お〜い。月食さんよ!近くにいるんだろ?
こいつと俺、どっちが強いか勝負しようぜ!
[リゲルは森に響くように大声で呼びかけるが反応する声はなかった。
しかし、赤い魔獣の周りにいた魔獣たちが一斉にシャウラとリゲルに襲いかかる。]
魔獣 グァァァァ!
リゲル (先にこっちの実験を試したいのか?)
[リゲルは正面から襲ってくる魔獣たちを腰から取り出した二つの銃で撃ち抜いていく。
銃の弾は全て、正確に魔獣の核を撃ち抜いていき魔獣たちは次々と倒れていく。
魔獣が四方八方から襲ってくると地面を蹴って空中に飛ぶと
魔獣たちがぶつかり合いその隙を狙ってリゲルは核を撃ち抜く]
リゲル ま、こんなもんか。
赤い魔獣 グルル
リゲル 仲間を殺されて怒ってんのか?
シャウラ (先に黒い方を片付けても何が起こるかわからない…
なら…)
[シャウラは両手に忍刀を構えて赤い魔獣に斬りかかると
赤い魔獣はすぐに攻撃を交わし他の魔獣たちがシャウラに飛びかかる]
シャウラ 忍法、《毒霧》
[両手の忍刀を地面に突き刺し両手で印を結ぶと
シャウラを中心として白い霧が発生する。
魔獣たちがその霧を吸うとどんどん倒れていく。
地面に刺しておいた忍刀を抜きその場からひく]
シャウラ 赤い魔獣には効きませんか…
[周辺にいた魔獣のほとんどを広範囲能力である毒霧で討伐したシャウラは
一匹忽然と立っている赤い魔獣を目にする]
リゲル 毒耐性か…ちなみになんの毒なんだ?
シャウラ 教えると思いますか?
リゲル 連れないな〜
まぁ…他の魔獣は倒したし残りはあいつだけか。
シャウラ ………
リゲル 足を引っ張るなよ。
シャウラ こちらの台ーー
[シャウラが言いかけるとリゲルは一瞬で赤い魔獣に近づき
心臓の部分にある核に拳銃を突きつける。
赤い魔獣は微動だにせず唸っているだけだ]
シャウラ !
リゲル 月食さんよ〜!いるなら出てきたらどうなんだ?
実験体が死ぬぞ?
[リゲルは森全体に響き渡るように発するが返事はしないようだ]
リゲル なら、遠慮なく
バン
[黒い血が赤い魔獣から噴き出しリゲルは目を見開く。
確実に弾は核に当たった。しかし赤い魔獣は今でも立っている。
リゲルは赤い魔獣から一旦離れ態勢を立て直す]
リゲル なるほどな。何も返事がないわけだ。
シャウラ どういうことですか?
リゲル 核が何か…シールド的なものに守られているのか
核自体がとても硬いのか…
シャウラ つまり壊れなかったんですね。
リゲル まぁな。
[リゲルは弾をポケットから取り出し銃に詰めていく]
シャウラ (毒も効かない…核も硬い…)
[シャウラは再度、両手の忍刀を握りしめ赤い魔獣に斬りかかる。
しかし、核は狙わず足を全て斬っていった。
リゲルは遠くから赤い魔獣の核を狙い弾を撃つ。
赤い魔獣の核は撃ち抜かれ魔獣の体は倒れる]
リゲル ガラド新作の特注弾だ。
流石の月食さんでも初めてお目にかかったか?
シャウラ はぁ…
リゲル お嬢ちゃんナイスだ。おかげで狙いやすかった!
シャウラ ………
リゲル これはこれは、お怖い。
[シウたちが木の上から降りてくる]
シウ 二人ともすごーーい!
[シウのいつもの明るさでその場が明るくなる]
シウ シャウラは以前よりも強くなってるし!
リゲルはとっても足が速いんだね!
銃も百発百中だったよ!
シャウラ ありがとうございます。
リゲル ありがとな。
んで?この件で俺は正式に天狼に入れたってことでいいんだよな?
シウ もちろんだよ!
よろしくね。元国際軍ベテルギウス幹部長様。
リゲル ……ほぉ…どうしてわかった。小僧…
[リゲルの瞳の色が変わり声も誰かを脅しているかのように低いく
周りにいるスピカたちにもわかる膨大な殺気を放っている。]
シウ 軍の施設にいたっていってたよね。
でも数年前に幹部長が変わったって聞いたよ。
リゲル …なるほどな、殺気とこの班に入ることを望んだだけで
俺が月食に恨みがあると判断したわけではなさそうだな。
シウ もちろんだよ。
軍基地に月食が訪れたことも知ってるよ。
月食がやることは主に二つ。
国を滅ぼすことか生物の実験。
軍基地は滅ぼされなかったから、何らかの実験をしたってわかる。
そして、月食が訪れた時期と同時にある軍の幹部長が出て行った。
年齢的にもリゲルとあってるし…
何より…その左足、リゲルのじゃないよね。
リゲル ………あぁ。そうだな。
[リゲルは左足にかかっているズボンをまくる。
それは青白い肌に黒い呪印が書いてある左足。]
アルデバラン 呪印か…
リゲル そう。なんらかの力が封印されているが
これでも最初は一歩進むだけで何メートルも進んだり、
一歩踏み込むだけで地面が割れたりしてな、慣れるまで時間がかかった。
スピカ 月食の実験による生物の移植か…
リゲル こんな足…元の持ち主は世界でも滅ぼしそうだよな…。
シャウラ どうやって私が天狼に入ることを知ったのですか?
リゲル どうやったと思う?
アルデバラン ワラクか…
リゲル 正解。
シャウラ ワラク?
スピカ 私たちと同じときに同じランクのガラド試練を行い合格した者だ。
リゲル 「月食に恨みがあるなら天狼という班に入るといい。
ガラド試練会場を探すのを手伝う代わりに
班に入ったら天狼の情報を分けてほしい。」ってな。
シウ ワラクは本当に僕たちのこと気に入りすぎるよね。
スピカ あぁ。鬱陶しい。
シャウラ どんな人物かは存じ上げませんが、悪い人なのですね。
アルデバラン (ワラクのやつ…悪者扱いされてるな…)
リゲル まぁ、ワラクに教える情報は一つだけだ。そういう取引だしな。
情報をやれば俺はただの天狼の一員、復讐者だ。
シウ ………そっか。じゃあその一つの情報は何にするの?
リゲル そうだな…ワラクが知らなさそうな…
君の腕が実は義手…とか?
アルデバラン ………
スピカ ………
シウ 確かに、アルデの右腕は義手だけど…
それはワラクなら知ってるんじゃない?
それとも…わざと?
リゲル さぁ…どっちだろうな。
シウ う〜ん。できれば大きな情報は渡したくないんだけど…
シャウラ では、私の情報を渡してください。
ワラクっという人は私のことはあまり知らないと思いますので。
シウ シャウラは忍びでしょ?
あまり自分の情報を敵に知らせちゃ駄目だよ。
シャウラ かまいません。シウの力に少しでもなりたいので。
シウ ………シャウラがそういうなら。
リゲル 決まりだな。
スピカ シウ。赤い魔獣の血を採取した。
もう戻ろう。
シウ そうだね。
[スピカはシウがリゲルと話しているところから
少々外れて短時間で手際良く血を採取したようだ]
マリー あらあら、行動が早いわね。
全員 ………
マリー ? もっと驚くのだと思ったのですが。
やはり私の気配は認識されやすいのですね。
[上品な言葉使いでふわりとした可愛くも美しいその口調は
貴族として育てられたかのよう。
その女性は赤い魔獣の死体の近くでしゃがみ込んでいる]
シャウラ (気配に気づけなかった。いつのまにこんな近くに…
それに変異体の魔獣を見ても驚かない…つまり…)
シウ お姉さん。お名前は?
マリー ふふ。
可愛い坊や、女性に名前を聞くときは
自分から先に名乗らないといけませんよ。
シウ あ、ごめんなさい。僕はシウ!
ガラド、Hランクの天狼っていう班のリーダーだよ!
マリー そうなのね。坊やはすごいわ。
私はマリーゴールド。マリーでいいわ。
今は月食のメンバーよ。よろしくね。
シウ うん。よろしく!
スピカ ………
アルデバラン ………
シャウラ ………
リゲル ………
マリー 皆さんのことはシャムス様にきちんと報告しておくから安心んして。
この死体も回収していくわね。
あ、皮もいるかしら?
[マリーゴールドっと名乗る女性は手に持っている銀色のペンで
空中に円を描くとその円の部分は白い渦となり赤い魔獣の死体を取り込む]
シウ う〜ん。今はいいや。
マリー そう?では私はこのくらいで失礼いたしますわ。
シウ うん!またね!
[マリーはシウたちにお辞儀をするとその場から去っていった]
リゲル なんで見逃したんだ?
シウ 僕たちのことシャムスに知らせさせるためだよ。
それに今の僕たちじゃ勝てない。
シャウラ …あれが…月食…
スピカ シャウラ。大丈夫か?
シャウラ 平気です。少し体が驚いただけのようです。
スピカ シウ、今日は村の方で野宿しよう。
シウ そうだね!僕も疲れたし!
スピカ じゃあ、シウの好きなものを作ろう。
シウ わーーい!
アルデバラン なんでお前が疲れてるんだよ…
ーーーーー
近辺の村
[シウたちは襲撃された村の建物の中で一番原型の整った家を見つけ
そこに泊まらせてもらうことにした]
シウ あ〜む! んんん〜!美味しい!
スピカ シャウラ、口にあうか?
シャウラ はい。とても美味しいです。
アルデバラン リーダー。俺の腕が義手ってのはいつ気づいたんだ?
シウ ? 最初からだよ?
アルデバラン は?
シウ アルデってわかりやすいよね〜!
アルデバラン これでも剣士なんだがな。
シウ そうだ!リゲルのお話聞きた〜い!
リゲル お、どんな話がいいんだ?
シウ じゃあ!月食をなんで恨んでるのか知りたい!
リゲル いいぞ。元々、俺の本名はリゲルだったんだ。
村にベテルギウスっていう友人がいてな。
そいつとは毎日のように喧嘩してた。
だが、月食によって村は焼かれ、俺は友人を失った。
それからは簡単だ、次は大切な奴を無くさないために強くなろうと
軍人になった。
その時にあいつの名前を忘れないためにベテルギウス
っていう名前を使ったんだ。
だが、ある日の朝目が覚めた頃に足がこうなってた。
さっきも言ったがこの足に慣れるのはちょいとばかし時間がかかってな。
軍事施設を滅茶苦茶にしちまって追い出されたんだ。
シャウラ ?シウは出ていったっと…
リゲル 表向きの情報だ。
幹部長が施設を滅茶苦茶にしたなんて知られたら赤っ恥だからな。
シウ なんで今はリゲルって名前に戻したの?
リゲル 幹部長の名前をそのまま使ってたら大変だと思っただけだ。
ーーーーー
[スピカ、アルデバラン、シャウラが眠りにつき
リゲルが見張りをしているとシウがリゲルの隣に腰を下ろす]
リゲル 眠れないのか?子守唄でも歌ってやろうか?
シウ リゲルよりスピカのが好きだから、いい。
リゲル はいはい。そうですか。………は?
シウ ?
リゲル お、お前とスピカの関係って…
シウ 友達だよ!
リゲル ……(友達同士で子守唄を歌ってやるか?普通…)
………なぁ、団長。
シウ ?
リゲル 俺はあんたの方が不気味だ。幼いのになんでそこまで強いんだ。
[シウとリゲルに優しい夜風が吹く。少しの間沈黙になる]
シウ …… ぷっ あはは!
リゲル ?
シウ 僕は強くないよ。さっきだって月食のお姉さん一人にも勝てないし
リゲルみたいに銃なんて撃てない。
リゲル いや、そこじゃないんだが…
シウ 僕はただ復讐者として生きてきた。それだけだよ。
リゲル ………そうか…
シウ リゲル、お願いがあるんだ。
リゲル なんだ?
ーーーーー
[ガラド軍事施設帰宅]
アーシュ おかえり。
シウ あ!アーシュさん!ただいま戻りました!
アーシュ ?シャウラの合格は聞いてたけど…まさか…
シウ はい!天狼の新しいメンバーのリゲルです!
アーシュ そ、そう…
リゲル 初めまして。リゲルです。
アーシュ 初めまして。Sランク催花雨のメンバー アーシュよ。
リゲル これからよろしくお願いします。アーシュさん。
シウ あ、そうだ。アーシュさん。
昨日、月食のメンバーに会いました。
アーシュ …は?
シウ マリーゴールドって。
アーシュ シィィィィ。声が大きい。
そう言うことは報告書に書いて。評価もするから。
シウ は〜い!
アーシュ 君じゃなくてスピカとアルデバランに言ったのよ。
君の字は私には読めないからね。
シウ えへへ
アーシュ 褒めてなけど…
シウ スピカとアルデが褒められて嬉しいんです。
アーシュ あー。はいはい。部屋に戻って休憩していなさい。
シウ は〜い。
ーーーーー
[男部屋]
リゲル ここがお前たちの部屋か?
シウ そうだよ。男部屋!
明日、ベット用意してくれるみたいだから
それまで僕のところで寝ていいよ。
リゲル いや、床で寝る。こう言うのにはなれてるしな。
アルデバラン リゲルさんは俺のベット使ってください。
リゲル さっきから気になってたが、
年上だからって敬語使わないくていいぞ。
シウ そうだよ!
リゲル シウはもっと敬ってもいいんだぞ。
シウ え、なんで?
リゲル いや…なんでもない。
アルデバラン 俺は元国の騎士です。
国際軍ベテルギウス幹部長殿は尊敬すべき存在だ。
リゲル 元だって言ってんだろ?
今は違うんだからもっと親しく行こうぜ。
アルデバラン …わかりました。
リゲル ジーー
アルデバラン ………わかった。
リゲル よろしい。
コンコン[男部屋にノックがかかる]
スピカ シウ。急ぎの話がある。
シウ は〜い!
ーーーーー
[リビング]
シウ Eランク?
スピカ あぁ。
アルデバラン とばしすぎじゃないか?
シャウラ GとFは…
リゲル おそらく、月食に遭遇しちまったからだな。
シウ 僕たち、戦ってないのに?
スピカ アーシュさんから話を聞く限り。
私、シウ、アルデバランは合格した時すでにFランクの実力だったらしい。
そこに、異国の特別な術を持ったシャウラ。
元国際軍幹部長のリゲルのメンバーが集まり。
団体ではEランクに匹敵するそうだ。
シウ うわ〜!すごいね!凄くすっごい!
アルデバラン 語彙力が死んでんぞ。
シャウラ つまり、これからの任務はもっと危ないものになるのですか?
スピカ そうですね。その証拠に明後日に任務があります。
リゲル 休ませる気ないな〜
スピカ 内容は、ガラドに訪問しているジャナーフ族を故郷へ護衛することです。
シャウラ ジャナーフ族とは何ですか?
シウ おっきな翼を持った鳥族だよ!
空を飛べるんだ〜!
アルデバラン 空を飛べるなら俺たちの護衛は要らなくないか?
リゲル ここからジャナーフ族の故郷までに砂漠が合ってな。
よく嵐が起こったり同じ鳥族の敵が現れるらしい。
スピカ やってきたのは族長と娘さん
だけのようです。
シャウラ 二人でですか?
スピカ 五人の若い護衛がいたみたいだが敵にやられたらしい。
そこで、ガラドから護衛をつけて欲しいってことだな。
リゲル なるほどな。
シウ じゃあ、明後日はその任務があるけど、
明日はどうする?
アルデバラン 手合わせでもしたいのか?
シウ いいの!?
リゲル お、俺もやりたいな。
シャウラ 私は…
スピカ 何処かに出かけたければ案内しますよ。
シャウラ は、はい。ありがとうございます。
シウ よ〜し!明日はちょっとした休日だ!
左足を月食に改造されたリゲルが仲間になり。
月食のメンバー、マリーゴールドと遭遇。
そしてとうとうEランクに!
今度はジャナーフ族の護衛っと思いきや次回はちょっとした休憩に。