◇life1 「学園生徒会」
一応、新章ってことで(`_´)ゞ
あれから一週間、俺たち四人の生活は随分変わってしまった…。
「ほら、さっさとしなさい!」
感慨にふける俺にやたら口出ししてくる茶髪ショートヘアのこの女…。
汐留渚。学園生徒会No.2と名高い副会長。大勢の前ではあれだけ清楚なオーラを出しておきながら、現実は"これ"だ。いちいちケチつけてくるわ、口やかましいわ、で俺の苦手女子No.1の称号を伊織から奪ったやつだ。
ここは学園生徒会。
どうして俺たちがこんなとこにいるのか、というと…。話はなかなかややこしい。 一週間前のあのとき…―――
◇
飛空艇襲撃の影響もあって生徒会が動いた。
史上初、サバイバルは中止された。
飛空艇内、島内の生徒はあの犀雅という青年に救われ、"全員が"無事に学園に帰還した―――
【強くなりたいんだろう?】
学園で香奈と合流した俺たちは言われるがまま、生徒会に引き抜かれた。あとあと考えると、これは都合のいい口実だったのだが…。
しかもよりによって就かされた役職が"生徒会風紀"……、翔や伊織、香奈はともかく、普段から問題児扱いを受けていた俺が学園の治安を"守る"側にされたのだ。
こればっかりは納得がいかず、「俺はやらねぇ」と断固拒否していたのだが、そんなとき、あの女が俺の前に立った。
「アナタのような問題児をこの生徒会がじきじきにしつけなおしてあげるって言ってるの…、大人しく従いなさい」
俺は怒った。"しつけ"だと、冗談じゃねえ。誰がお前のようなクソえらそうな女にしつけられようか。
「《まな板》のクセに…」
ボソッと、だがワザと聞こえるような口調で言ってやった。事実だ。
目の前の彼女は少したじろいで顔を真っ赤にして言った。
「だだだだだ、誰が!…誰が、"まな板"で"ペチャパイ"で"超貧乳"の"AA"ですって???!!!!」
……、そこまで言ってない。
このセリフを最後にしばらく俺の記憶は途切れる…。何でもすごい威力の電撃を食らわされたとか。
気に食わないが、やはりアイツらの実力は本物だった。仕方がないので言われるがまま、俺たちは学園生徒会に加入するハメとなった―――
◇
こうして俺たちの新しい学園生活が始まった。
翔は昔から人望も厚いし、何でもできたため、すぐに仕事をこなすようになった。"ここ"の連中ほどではないが、彼も十分エリートなのだ。
伊織は学園内でも、気性が荒い、と評判だったため、圧倒的な貫禄でこれまたすぐに板に付いていた。
香奈はパソコンの技術を買われ、会計組に異動した。
俺は………。
学園内の笑われ者となった。
これまでがこれまでだっただけに、俺が風紀っぽいことをしているだけでクラスメートからからかわれた…。
面倒なことになったな、とは思いつつも新しい生活が実際楽しいのは俺も否めなかった。