風邪を引いた
夏子の言うそろそろ考えなきゃいけないこと。それは就職についてだった。来年度からは就活を始めなければ。
気ままな青空がときに曇り雨が降るように、晴れやかな青春を謳歌していてもいつしか現実は迫り来る。
夏子に相談を持ちかけられた僕も、まだ具体的な答えは出ていない。
ただ、秘かに考えていることはある。
夏子との結婚だ。
僕が就職して夏子は専業主婦。
夏子自身に将来の夢や目標がないのならば、それも一つの道であると。
だが僕は、それを言い出せないでいた。
学生の僕には指輪を買うお金どころか、養う経済力もない。大学を卒業したら無職になる恐れもある。
そのプレッシャーからか5ヶ月後の11月、僕らは同時期に風邪を引いて高熱を出した。
◇◇◇
この時期僕は2年に一度くらい風邪を引く。夏子は3年に1回くらい引いている。
僕は39℃が1週間下がらず、夏子は38℃台で回復まで3日と早い。
だが今年は僕が37℃台を1日、夏子は変わらず。つまり僕のほうが回復が早かった。
ということで、本日は雑貨屋で桃缶を買い、夏子の家を訪問した。空が真っ青な、秋晴れの日だった。
お読みいただき誠にありがとうございます。
今回も短くなり恐縮です。展開の都合上、この文字数になりました。




