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真と嘘クラス -41人のデスゲーム-  作者: 七原 秋也
第3章 ゲーム中盤戦
9/27

偽造 の 白旗

「・・・勝った・・・」


香織はすぐさま玲菜のもとに走り、抱きついた。


「玲菜!うち勝ったよ!」


亜里沙は喜ぶ2人に言った。


「喜べるのもつかの間よ。私に勝ったのは事実。でもそこからが本当の地獄よ」


亜里沙は貧血で倒れるようにクラクラして床に倒れた。

その倒れた衝撃で、口から血がツーと垂れ落ちた。


その光景を香織は見て見ぬふりをしていた。

修也が何か言える立場ではない。


―もう・・・いままでの光景は戻ってこないのかよ・・・。


さらにおなじ零帝国メンバーであるにもかかわらず、零とマキルエは冷たい目で死んだ亜里沙を見ていた。

山本太一は健、亮平、そして亜里沙までもが死に、悔しそうに机を叩いて俯いた。


香織が勝った。イコール香織が生き残るには勝ち続けるしかない。


流れは変わった。


<女子16番吉木亜里沙 死亡 残り22>


30秒もすれば香織が席につき、琴原悠が相対していた。香織は勝つために目は真赤になっている。

亜里沙のように香織は進めていく。


香織がカードをきるとき、不意に咽たように咳込んだ。もうクラスのおよそ半分が死体となっている。皮肉にも血の臭いが教室に充満していた。途端教室に咳の嵐が訪れた。修也も口を当てて咳をした。咳というか臭いを紛らわすために。


香織が咳き込んでカードが床にバララと散らばった。途端、零が立ち上がった。時が止まったかのように教室が静かになった。

零は香織のもとに寄ると鋭い目つきで睨み、亜里沙が持参していたカードの箱を拾い上げた。


「今使っていたカードは一切使用しない。今からクローバーを使う」


そう言い、クローバーのエースからキングまでの12枚を出し、香織の前に投げつけた。

小声で、かつ威厳ある声で香織に


「次カードを落としたら存在を消す」


香織はやられる寸前のウサギのような目で震えていた。零が席につくと、香織が再びカードを切り始めた。また咳をしたそうな表情を浮かべているが、我慢していた。


カードが1枚悠の目の前で置かれ、選択の時が来た。つまり生死の分かれ目だ。


その時カツンと紙が落ちる音がした。修也は恐る恐る音のする方向を見ると史久原風馬が慌てて落ちた紙を拾い上げた。しかしこの緊迫した状況で物を落とせばたとえ1枚の紙であろうと気づく。


修也は頭を抱えた。


風馬は修也と信二と行動を共にしていた奴である。おっちょこちょいというか気が早い。

内心良いやつなんだが表には悪いように見せかけている。零と対峙したら1秒も持たないが。


マキルエがズンズンと風馬に詰め寄り、風馬の腕をガッシリ掴んだ。


「風馬!」


思わず修也は声を上げるが、呆気なく紙はマキルエの手に渡った。マキルエの眉が動いた時だった。緊迫の空気が流れる中、修也は拳を握り締めた。


―っ!!かかった!!












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