疑惑 の 電信
「メールが来ている」
修也はメールボックスから送信者不明のメールを開いた。
《このメールは主権者の私が生き残っている皆に送っている。今からメールを口に出して読むな。
そしてこれから出すルールを破れば即死刑を言い渡す。
今からゲームをする。棄権は死に繋がる。それぞれ違う1文字のスペルを言う。この画面を他人 んに見せたら即死刑。尚、このメールは破棄しても構わない。
1番最初に9文字を組み合わせた言葉を言えた者が生き残りとなり、それ以外は死刑。
▼ここからはそれぞれメールの内容が異なっています。▼
道原修也 ― が》
メールを読み終えた修也は即このメールを破棄した。
「皆今すぐメールを破棄するんだ。スペルは一応覚えておいて」
持っていても有利にならないと分かっているので皆メールを削除した。
修也は頭を抱えた。取り乱れる可能性がある。途端案の野村健が立ち上がった。
「俺は1人で行動する。俺に近づいたら女子でも殺すからな」
そう言うと興子の傍にある銃を手に取り、黒板の前まで行ってしまった。
重い沈黙が流れる。
「信二、俺と行動しよう。お前なら今は信頼できるしスペル教える。だから―」
龍太が突然言ったのだ。信二は迷わず首を横に振った。
「悪いが女子を捨てるわけにはいかない。それに修也もいる。悪いな・・・」
龍太はとぼとぼ少し輪から離れた位置で座り込んだ。
このまま何もしないと危機的増強に陥る。修也は立ち上がった。
「確かに集団で行動するのは危ないかもしれない。だから2、3人のペアを作る。えーっと、
信二と美香ペア、伸介と恵と香織ペア、そして俺と理恵ペアだ。適当に散らばろう」
「まって」
香織が座りながら言った。
「ペアに分かれてどうするの?」
曖昧な答えになってしまった。
「集団でいることが何かあったらまずいからとりあえずって事で・・・悪いかな」
香織は龍太とは反対の方角の廊下側の隅に行った。
「私も1人で行動する」
修也は分かったと呟き、理恵の手を取って輪から少し離れた。
そして小声で言った。
「俺のスペルは『が』だ。教えたくなかったら教えなくていいよ」
しかし理恵はすぐに言った。
「『り』だった。ねえ修也君。どうなっちゃうのかな?」
修也は手をさらに強く握った。守ってやると。
『が』と『り』の2文字があり、9文字の言葉なんて到底分かるはずがない。分かったとしても口にしたら他の人は死ぬ。一体どうすれば・・・。
すると信二と美香がこちらに近づいてきた。信二なら信用できるが、後ろに伸介ペアが付いていた事に気づき、1歩下がった。
「俺たちならお互い信用できると思うんだ。だから6人で力を合わせないか」
信二が提案を出した。修也は理恵の顔を見ると、理恵は頷いた。
「分かった。ありがとうな信二」
信頼できるメンツが揃った。すると伸介がノートを取ると言って、自分机に向かって言った。
その間も話し合いを進めていった。
「俺は皆を信用してるから言う。俺は『ま』皆分かった瞬間は絶対に口にしないで伸介が持ってくるノートに示すんだ。裏切りはいない。俺が保障する」
パン。
銃音が響いた。無意識的に音がした方を見る。もちろん現在銃を所持している前方の健だ。
伸介が被弾していた。撃たれた胸を抑えて右手で健の方向に伸ばしているが、近くにあった清史の死体の上にゆっくり倒れた。繋がれていた清史と愛子の手はその衝撃で離れた。
修也は目を見開いた。




