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真と嘘クラス -41人のデスゲーム-  作者: 七原 秋也
第4章 ゲーム終盤戦
17/27

矛盾 の 教室

PM7:00


ゲーム開始から約7時間経過した。

真由が自殺してからは気を紛らわすために信二と会話をしていた。


「小川の奴が俺らが1年の時の文化祭でやったこと覚えてるか?」


修也は軽く笑った。


「あんときは面白かったよね。小川、練習のとき台詞暗記しろよ、っていったくせに自分で本番忘れて爆笑した奴だろ」


信二も笑った。


「まじアホだったよな。教頭とのやりとりがまじうけた」


途方もない話だがこの殺戮を一時的に忘れて笑った。

それから1時間くらいはずっと話していただろうか。信二が質問してきた。


「お前さ、今日聞いたような気がするんだけど好きな女子いるんか?あ、嘘ついたら死ぬから本音でね」


くそ。適当に言うことも許されない。

しかし今日1日で分かったことがある。


「俺も言うからお前も言えよ。っ・・・理恵サンだ」


一瞬にして教室の空気が張り詰めた。といっても、もともと静かだったのだが。

もちろん今のは理恵本人に聞こえてるはずだ。筒抜け状態だから。


信二は、にやついている。


「へぇ~どうりでさっきから仲良かったわけだ」


修也は赤面すると、聞いた。逆返しだ。


「お前はどうなんだ?」


すると信二は修也の耳元まで近づき、小声で言った。


「零区野」


意外だった。それでさっき零区野が危ないとき叫んだんだ・・・。


「へぇ。ていうかお前だけ小声で言うとか反則だろ。俺はしっかり言ったのに」


「そんなルールはねぇよ」


再び笑いが起きた。とても自然な。


「あんたたち。団欒はそこまで。皆でしっかり話し合おう。今後の事」


恵がまとめだした。今になって修也もその事に気がついた。あまりに夢中になりすぎたのだ。


恵のおかげで残る9人が輪になって床に座った。

口を開いたのは修也だ。


「やっとこうして1つになれた。だから話し合いを慎重にしていこう」


健が言った。


「まずさぁ、ここから脱出するためにどうすれば良いか考えないか?」


修也は頷いて言う。


「誰でも率先して意見出してほしいけど不安だったら口を開かない事。嘘ついたら死んじゃうからね」


信二が言う。


「強行突破はできないんだろ?扉も窓も開かない。主権者は嘘が消えたら助かるって言ってた。だったら1人1人本当の事をしゃべっていけばいい。どんな内容でも」


何もしないよりは行動が大事だ。修也は賛同した。


「よし。皆1人ずつ好きな食べ物を言っていこう。難しいことじゃない。本当の事を言えばいいだけだ。じゃあ俺から時計周りで。俺は鮪の刺身がいいね」


時計周りで恵だ。


「私は海老フライかな」


続いて理恵。


「私はグラタンが好きです」


順々に好きな食べ物を言っていく。

そして最後、信二となった。


「カレーだ。ていうかめっちゃカレー食いたい」


誰も異常はなかったので嘘を付いていない。修也は立ち上がり、扉に向かって歩き出した。


――頼む。開いてくれ。


扉に手をかける。

一同修也を見守る。理恵は手を合わせて祈った。


「開けぇぇーー!」


力を込めて扉を引く。しかし・・・。


扉はびくともしなかった。

諦めて輪に戻って深く座りこんだ。溜め息が漏れる。


恵が怖くなったのか、真剣な表情で携帯をいじっている。


「恵、携帯は外につながらないよ・・・。何してるんだ?」


画面を覗こうとすると、慌てて隠すように画面を閉じた。

修也の顔を見ると、微笑んだ。どういう意味だ。


すると9人全員の携帯が一斉に鳴り始めた。







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