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真と嘘クラス -41人のデスゲーム-  作者: 七原 秋也
第3章 ゲーム中盤戦
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悪魔 の 人間

興子は教室の丁度真ん中に立ち、こちら側を向いた。手には黒い物体があった。

何か分からなかったが、すぐに形からして分かった。


「け、拳銃!?一体どこで・・・」


思わず声が出てしまい、1歩下がった。興子は修也に対して不気味に笑い、黒いものを見せつけた。


「そう、これは拳銃よ。紛れもない本物。さっき暇だったから確かめたら弾は入ってるし本物ね。ちなみにこれは亡き零君の鞄に入っていたもので、あさってたら出てきた。零君はクールで強くて格好良かったのにその顔が壊れた。道原修也。お前のせいで零君は死んだ。しかもわけのわからないことを言って自殺・・・笑っちゃうよホント。

だけどねぇ、私は零君に好意を持ってたまずは修也を殺さないと気が済まないわ。」


そういって持っていた拳銃を修也に向けた。同時に理恵が修也の右手を握るが、半ば強引に突き放した。今近くにいたら危ない。


丸山玲菜が興子から離れて言った。


「興子?それ本物なんだよね?お願いだからやめてよ、うちは信じてるから――」


興子が玲菜に一瞥くれると玲菜は倒れた。倒れた玲菜の口、鼻、耳、そして目からは血が流れ出しており、目は血によってよく分からなくなっている。

声も出せずに力尽きた。


修也は口にしなかったが。、分かっていた。


玲菜は興子を信じていなかった、と。


倒れた玲菜には一瞥もくれずに興子は指に力を込めていった。


パン。


乾いた音が響き渡った。銃口からは1本の煙柱が立っていた。

興子は自分の目を疑った。同時に修也も何が起こっているか分からなかった。


「風馬!」


信二の声で我に返ると目の前に足腰を痛めている風馬が両手を張って立っていた。


そして風馬は前向きのまま倒れた。


修也は慌てて風馬を仰向けにして肩を上げた。

風馬の右胸に赤い跡がある。銃弾だ。


「風馬ぁー!お前動けなかったんじゃないのか?どうして俺を!」


風馬は痛そうに傷口を手で押さえると修也の目を見据えて言った。


「俺、こんなクラスの光景もう見たかないわ。修也、俺の意志を継いでくれ。俺は戦線離脱するよ。じゃあな・・・」


あまりに突然すぎる別れだった。


「・・・意味わかんねぇよ。今まで一緒にいただろ!何カッコつけてんだよ!おい風馬!」


これではまるで自分は仲間を踏み台にして生きているような気がしてきた。修也はなにもかもを捨てた。興子がまだ構えている銃の射程にはいった。


「早く撃ってくれよ。俺は死にたい。お前は生き延びたい。お前が俺を撃てばそれで終わりだろ。信二、あとは任せる」


理恵の方も向いたが、理恵と目が合わせられなかった。


―こんな俺で許してくれ。


興子が躊躇いなく引き金を引こうとした瞬間信二がずいと修也の前に出た。


「今のセリフ風馬のパクリか?全然かっこよくねぇぞ!理恵はどうするんだ!?今のセリフは俺がもらう。」


これではだめだ!

2人とも死んで終わりだ。


「信二やめ――」


「やめてぇーーー!」


理恵が始めて大声を出した。今度はしっかり理恵の目を見ると涙が浮かべられていて、口は尖がっている。


「お願いだからやめて。修也君なんで死のうとするの?風馬君はあなたに意志を継いでるのよ。信二君もやめて!興子も・・・皆やめてよ。」


理恵は泣き崩れた。顔を両手で隠すように覆って泣いている。

今度は恵が声を張った。


「おい修也!理恵があんなにあんたを助けようとしてるのにこのまま死ぬ気?卑怯よ!興子!修也を撃つなら私を撃って。それで修也を撃たないんならいくらでも撃ちなさいよ!」


興子は肩手を口に当てて笑いだした。


「恵は立場がわかってないのね。私が修也を撃つのは運命。そして私の使命。邪魔しないで。あ、女子の皆、怖がらせちゃってごめんね。今から10秒数える間にこちらに来たら一切傷つけないで逆にこの銃で守ってあげるわ。でも来なかったらこの銃で殺すね」


最後は可愛らしく言ったが、内容は脅威的だ。人間の形をした悪魔だ。


「いってとくけど女子だけね。今なら理恵、恵の事も許してあげるわよ。じゃあいくよ。10」


理恵を除く女子たちはお互いの顔を見る。そんな中真っ先に動いたのが和原真由だった。

躊躇なく強気で興子の方に歩いて行く。修也は黙ってそれを見るしかなかった。


「真由は優しいね。私が敵から守ってあげる」


この時修也は思った。まだ自分には使命がある。興子からクラスメイトを守ること。









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