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真と嘘クラス -41人のデスゲーム-  作者: 七原 秋也
第3章 ゲーム中盤戦
13/27

旋律 の 頭脳

PM6:20


ゲーム開始から6時間以上が経過した。教室内は疲れと苦しみの空気に包まれていた。

修也自身も吐き気がなお続いており、水が欲しかった。今日はなにも持ってきていない。


すると鞄をごそごそしていた信二が500MLの飲料水を見せつけてきた。


「おい修也吉報だ。俺の鞄に部活で飲まなかった水が入ってた。少しやるよ」


そう言って封を切っていない水を遠慮なく半分くらいまで一気に飲み干した。信二は慌てて止める。

自分の分がなくなると思ったんだろう。修也はしっかり返した。


水がすごくうまかった。ただの水なのに。

水を飲んで少しだが安心感を抱いた修也はクラスメイトを思い出してみた。


高校1年の頃は皆緊張していて教室内は静かであったことがたびたびあった。

それも行事やイベントでワイワイ騒ぎ、信頼を築いてきた。しかしその信頼は一瞬で崩れた。


この『真と嘘』によって。


そもそも『真と嘘』のルールは嘘をつかない事。それだけなのに・・・


この時修也は気づいた。もしかしたら他にも気付いていた奴がいたかもしれない。

修也は名簿の1から死んだ仲間の死因を思い出してみた。


相沢雄二と赤西重雄は吉木亜里沙のゲ-ムで死んだ。亜里沙自身もゲームで死んだ。

飯田健は騒ぎ過ぎて死んだ。


伊戸田由衣香、宇野絵莉美、小野真紀子、半田佳奈は混乱によって仲間割れが起き、死んだ。

寺島和代はおそらく嘘の発言をしたため、死亡。

そして・・・

考えたくなかった。今現在で死んでしまったクラスメイトの死因のほとんどは俺達自身だ。

真実に惑わされ、自分が助かろうとし、結局皆死んでゆく・・・

これこそ声が言ってた【連鎖】そのものだ。

嘘をつくな、なんてただの表上のルール。しかしクラスの数が減るのは互いの警戒心のよるもの。

この事がどうすれば上手く伝わるのか・・・。


ドタと誰かが倒れた。修也は窓側近辺に倒れている女子を確認できた。

結川美里が息を荒くして仰向けに倒れ、日山命が声をかけている。

突然どうしたか。途端命が叫んだ。


「誰か美里を助けて!お願い私の親友なの!!」


修也が出る前に和田興子が命の前に現れた。


「美里どうしたの?何があったか教えて」


命はこの際仕方なく、不良生徒和田興子に訴えた。


「私には分からない。突然息遣いが悪くなって、手を肩に置いたら突然倒れて・・・何か分かるの?助けてよ」


興子は右腕を折り曲げて手を顎に当てた。何かを考えるように。


「命は美里の現状がどんなか分かる?」


命はえ、と目を丸くした。しかし再び焦りの目に戻る。


「私は・・・水も食料もないから脱水症状か貧かと思うけど・・・興子はどうなの?教えてよ!」


突然今度は命が胸に手を当てて苦しみだした。何かに取りつかれたように激しく痙攣すると、

目を大きく開けたまま絶命した。


―今の症状。まさか嘘をついたのか?でもなんで。


興子は命の亡骸を足で踏みつけて言った。


「私は美里は今過呼吸になってると思うわ。だって脈が早いし首に赤い膨らみができてるからよ」


そうか、と修也は納得した。命は美里に発生していない症状を言ったから嘘をついた事になっただ。それで・・・。だったら興子はわざと聞いて命を殺したんだ!あのまま美里も危ない!


興子は美里の耳元まで顔を近づけて囁いた。


「今命が死んじゃったよ?どうするの?ねぇしゃべってよ、美里?」


興子の声が聞こえていたか否か分からないが、美里はすでに死んでいた。せっかくクラスメイトが1つになれると思ったのに興子がいては乱れるだけだ。しかしどうすれば・・・。


そして興子が動きだした・・・・・。


<女子12番日山命

 女子15番結川美里 死亡 残り16名>







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