魔法使いの戦い方(2)
クルトの提案に、一時、司令官室は沈黙に包まれた。自ら、漸く帰って来た敵地にもう一度赴くと言っているのだ。呆れられもするだろう。しかも、本人が属している集団ごと向かうと言うのだから尚更だ。
「あ、あーっと。良いかなクルト。支援団をハイマウントへ向かわせるというのは、本気かね?」
もっとも早く言葉を取り戻したのはヘリスラー教師だった。支援団を危険な場所に向かわせるという話をクルトがすることに、疑問を覚えたようだ
「本気です。というかこの機会を逃したら、僕らにはどうしようも無くなります」
支援団を機能させ、ハマツが現状を乗り切り、フィルゴ帝国に痛手を負わせる。この三つの条件を達成するには、今、ここでその作戦の実行を決めるしかない。
「追い詰められて、自棄にでもなったかな? そうであるならば、向かうのはスリーアイランド港にした方が良いぞ?」
にやけた笑いをするヴァイズ。先ほどまでは怒り顔だったというのに、百面相なことである。
「自棄になっていないから提案をしています。これなら、こちらの被害を極力減らし、尚且つ敵に大きな被害を出せるかもしれない。帝国兵の進軍を止められるかもしれませんし」
集めた情報が確かなら、成功率の高い作戦なのだ。そして、それらの情報を積極的に集めてくれたのはナイツだった。クルトだけの評価なら、その正確性は限りなく高くなっている。
「……何か考えがあるのですね? でしたら、ここで話していただけませんかしら? その、敵本拠地にそのまま奇襲を仕掛けるというであれば、わたくし達も何度か試みたことがありますの。ですから、それが成功する作戦には思えなくて」
土地勘に優れた側が、慣れぬ相手の拠点を攻撃するというのは、良くある話だろう。そして既に試したことであるというのも有り得る話だ。
「聞きますが、その時の奇襲では、一体何を目標に侵攻しましたか?」
その内容によってはクルトの作戦も変わってくる。もし、クルトが狙おうとしているものが、既に試されているのだとすれば、方針を大きく変えなければならないのだから。
「ふんっ! 奴らの備蓄物資を狙えば、それなりの被害を出せるだろうと考えたが、兵糧庫の守りが厚く不可能だった。もし、お前が同じことを考えているのだとすれば、諦めた方が良いぞ。奇襲を試みた以上、そこの守りは尚固くなっているだろうからな」
ヴァイズの答えを聞いて、クルトは安心した。それならば、むしろクルトの作戦の助けとなる話だった。
「確認しますが、奇襲をしたのは兵糧庫なんですね? それ以外は特に無いと?」
「そうだ。そこ以外は効果が無いだろうと判断してね。敵も生命線だから守るのに必死な様だ。どうだ? それでもハイマウントを奇襲するなどと言うのかね?」
こういう話し方をする以上、支援団がハイマウントに向かうことは、許可が出そうな雰囲気がある。ならばヴァイズの説得は完了したと言って良い。後は、ヘリスラー教師とホユニ司令官をどう納得させるかだが。
「これから、詳しい話をします。それで了承していただけなければ話は終わりです」
「そこまで言われるのでしたら、どうぞ。どうやら自信のある作戦のようですわね?」
どうにか作戦の本題に持ち込めたとクルトは考える。ただ、話をする前に言っておかなければならないことがある。
「これから僕が話すことは、偵察任務で得た情報を元にしてのことです。それは、任務中に犠牲になった僕の友人が集めた情報が要になるということ。もし、僕が提案する作戦が有益な物だと判断していただけたのなら、僕の友人が集めた情報が、確かな物であると信じていただけませんか?」
これに頷いてくれなければ話す意味が無い。クルトのその言葉に、ヘリスラー教師だけが何かを理解したかの様な表情を見せていた。
クルトが話し終った後、もっともその表情を変化させたのはヴァイズだった。
「まさか……いや、しかし………これは盲点だった。何故気が付かなかったんだ」
口元に手をやっての独り言だが、そこから零れる言葉を聞けば、彼が既にクルトの作戦を支持していることが知れた。
「確かにこれならば、あなたがた少数の集団だとしても実行可能で、尚且つフィルゴ帝国に被害を与えることができますわね。自ら率先してこの作戦をしていただけると言うのでしたら、反対する理由はありませんわ」
ホユニ司令官への説得も完了した。後はヘリスラー教師が支援団を動かすことに納得したのなら、クルトは作戦を実行することができる。
「一つ聞きたいのだが、これが危険な作戦であることは変わりない。そして、支援団がそれを行う以上、君もこの作戦に参加するつもりなのだろう。友に助けて貰ったというその命。もう一度危険に晒すと言うのは、本当に自暴自棄になってはいないのだろうね?」
ヘリスラー教師は、クルトにとって痛い部分を突いてくる。確かに、クルトはナイツの死を無駄にしないというその一点のみを指針として動いている。
自分自身を蔑ろにしていないかと聞かれれば、しているとしか答えられないだろう。だが、それはクルト自身の命を捨てることには繋がらない。
「ナイツが死ぬ前に、僕のことを凄い奴だって言ったんです。できないことをできる様にしていると。僕自身はそんなことないと思っているんですけど、あいつがそう言い残した以上、信じてみたくなったんですよね」
不可能に見えることでも、どうにかして実現してみせようじゃないか。フィルゴ帝国本軍の足止めと、支援団を守る。両方できなくて何が凄い奴か。
「……まあ、それでやる気が出ているのだとすれば、まだ健全か」
含みある言い方だが、ヘリスラー教師もクルトの作戦に賛同してくれたらしい。後はハマツにいる支援団員に、作戦の概要を話すだけだ。
作戦はハマツ残留組の支援団すべてで行う。もし実行できれば、それが支援団最後の任務になるかもしれない。成否に関わらずであるが。
行動は迅速に。方針が決まったのであれば、何はともかく速さが肝心だ。クルトがハマツ残留組に作戦内容を話した後、反対者がいないことを確認し、支援団全員でサンポ大森林へ向かうこととなった。
少数と言っても、全員で9人いる。敵兵に見つからないことが奇襲の大前提であるため、注意しながら進む必要があった。
「隠密は基本だけれど、ハマツに敵本軍が到着するまえに奇襲を成功させなければならないから、皆はちゃんと指示に従い、統一的に動いてくれ」
全員を指揮するのは、怪我が一応は癒えたらしい騎士団員のナビィである。指示する先は、主に魔法使い達だろう。騎士団員であるならば、こういう集団行動に慣れているだろうし、言われなくても適当な判断をしてくれるはず。
一方で魔法使いにその指示は少々難しい物である。良くも悪くも個人主義者に近い性格の者が多く、集団行動には慣れていない。これまで行った哨戒任務も、二人程度の数でしかなかった。
「善処します。それよりナビィさんの方こそ、怪我の調子は良いんですか?」
努力するとしか答えられないクルト。この点は今更どうしようも無いことであるので、クルトはとりあえずナビィが十分に行動できるかどうかの確認をすることにした。
「ああ。怪我自体は完治と言う程ではないが、こういう怪我を負っても行動できる訓練というものも、騎士団にはあるんだよ」
だから大丈夫だとナビィは話す。見た限りでは、確かに元気そうである。
「君とナイツ君が偵察任務を続けている間、こちらは休息をとることができましたからね。有事の際に動けないということは無いですから安心してください。それよりも、私は君達魔法使いの方が少し心配です」
クルトの問いかけに答える者はナビィだけでなく、騎士団員のガイもいた。
「私達の能力がってことかしら?」
少し傷ついた様子の魔法使いマホ。これまで哨戒任務を続けていたこともあり、信用されていなかったのかとショックを受けているのだろう。
「ああ、いえ。そう言うことでは無く、今回は敵地への侵入と攻撃という特殊なものでしょう? 当然、それに適した技能というのも特別なものですから、その訓練をしていない魔法使いの方々が危険なのではないかと」
ガイの心配はもっともである。前はクルトとナイツ二人だけで、さらにただの偵察任務だったと言うのに、敵に遭遇し、取り返しのつかない被害を出してしまった。次はそうでないという保証は無い。
「ただ、どちらにせよ魔法使いの火力が必要ですよね。この作戦の標的を破壊するには、広範囲に被害を出す魔法が必須ですから」
クルトがハマツ残留組全員で向かうことにしたのもそれが理由だ。魔法使いを連れて行かなければ破壊工作を行えず、その護衛には騎士団員がいる。
「………色々と考える様だが、本当にもう大丈夫なのか?」
作戦に必要なことを逐次解説するクルトを見て、イリスが訝しんでくる。友人の死はどれだけの衝撃を与えたかはわからない。だと言うのに、今はそれを忘れている様なフリをしているのだ。そういう心配もされるだろう。
「どうなんでしょうね。深く考えない様にしていたら、それに慣れてしまっただけなのかもしれません。ただ、今は作戦を成功させたい」
今は作戦のことだけを考えることにしていた。そうでなければ、自分はどうにかなってしまうかもしれないから。
「そうか。そうだよね。仲間が一人死んでしまったんだ………」
魔法使いのケンがポツリと言葉を漏らす。その言葉は、予想以上に他者の共感を呼んだのか、暫く沈黙が続いた。
森に入れば隠密を続けなければならないため、好都合かと言えば好都合だが、これが続けば息が詰まって、ハイマウントに着くまでにバテてしまうかもしれない。
「………オチヤ。敵がいる気配はするか?」
この雰囲気をどうにかしようとしたのかはわからぬが、騎士団員のメッズが、同僚のオチヤにとりあえず状況の確認をする。
「ああ。大丈夫だぜ。まだどちらかと言えばハマツ側だしな」
キョロキョロと当たりを見渡した後にオチヤは答えた。
「それだけでわかるものなのかね?」
相変わらず人間離れした勘を持つ騎士団員達に、ヘリスラー教師は興味を持っている様だ。
「わかるっちゃあわかるが、そうでなかったとしても仕様が無いのさ」
「どういう意味ですか?」
一緒に行動することが多かったためか、オチヤへ親しそうにケンが尋ねる。
「気配を事前に察知できれば、それだけで警戒ができるが、出来ない場合は運に任せるしかなくなる。事が始まってから心配したってあまり意味が無いということだろう」
ケンの疑問に答えるイリス。訓練とは本番の準備を意味しており、本番になってから何か準備をしなければというのは、本番が始まってから訓練をする様な物で意味が無いとイリスは話す。
「やれるだけのことをするのだ。訓練が長く厳しい物に対して、実戦がそれ程でも無いのはそういうことだな。実戦とはあくまで結果でしかない」
だからあまり緊張したり心配したりするべきでないのだろう。自然体で物事に挑む。それが上手くやる方法。というより、楽な方法なのだろう。
だが、その結果が仲間の死であるならば、どうすれば良いのかとクルトは思う。あれが単なる結果でしかないのだとすれば、どこでクルトは彼を死なせない様にできたのか。それとも、彼の死は避けられない物事だったとでも言うのか。
(考えたって仕方ないこと………それはわかるんだけど)
それでも、思考に暇ができれば考えてしまう。自分にはいったい何ができたのか。
そんな思索に耽る内、クルト達は随分とハイマウントへ近づくことになった。オチヤの勘通り、敵に遭遇することはない。前も行きは敵と遭遇することは無かった。
重要なのはこれからだ。ハイマウントに侵入し、破壊工作をしてから、ハマツまで逃げ切る。それが可能なのかどうか、いまさらクルトは不安になっていたのである。
「前回も、一旦はここで偵察を?」
ハイマウントを見渡せる高台に集まるクルト達。クルトがまずは丁度良いと思い案内した場所だが、それを知っているということは、前に来たのだろうとナビィは推測した様だ。
「はい。当初はここで偵察を続けようと考えていたんですけど、町全体は見渡せますが、詳しくはわからないでしょう? だから、もっと近くに進むことにしたんですが………」
それが間違いだったのだろうか。危険を冒した結果、その報いを受けた。
「確かにここからでは町の状況が良くわからんな。私でも、さらに近づき偵察を行うはずだ」
クルトの内心がわかったわけでは無いだろうが、まるで落ち込むクルトをフォローするかの様な話をするイリス。
「町でどう行動するかを話し合う場合、丁度良い場所だと考えて連れて来させてもらいました。作戦内容自体はもうわかってますよね」
とりあえずはこれから行う作戦についての思考にうつるクルト。この高台なら町全体を見渡せるので、町でどうやって動けば良いのか想像しやすいだろう。
「ええ。君自身に聞きましたからね。面白い発想だと思いましたよ」
ガイはクルトの作戦に感心している様だ。ただ、その発想に至るまでに労力や犠牲を必要としたのだから、クルトの発想というより、ある種の努力によるものだと思ってもらいたい。
「既に説明した通り、フィルゴ帝国は長期戦を望んでいます。ハマツを攻めるにしたって、その長期戦をやりやすくするための行動でしかありません。そんな敵を効率よく叩くには、長期戦に必要な物資を、奪うか破壊するのが一番なわけですね」
これは戦いの基本的な知識だ。少し学べばわかることであるし、学ばなくても直感的に理解できる。
「だれでもわかる理屈であるから、フィルゴ帝国側だって警戒はしているだろうなあ。実際、リブクイン側は敵の兵糧庫などを狙おうとして、返り討ちにあったそうだし」
ヘリスラー教師の言う通り、誰でもわかる弱点と言うのは、その弱点を持っている側がもっともの理解者である。
だから守りを固めるし、そこを突破するのは困難だ。戦力にいまいち欠けるクルト達ではなおさらだろう。
「ですから、そんな目に見える弱点は狙いません。一方で、敵の物資をどうにかするというのは捨て難い選択でもあります」
少ない戦力であろうとも、上手くやれば敵に大きな被害を与えることができる。敵の物資を狙うというのはそういう利点があった。
「普通じゃあ無理だな。だが、普通じゃあ無い方法を思い付いたわけだ」
笑うオチヤ。まるで獣の様なギラギラとした笑い顔である。これからすることに対しての気概という奴なのだろうか。
「思い付いたんじゃ無く、ハイマウントの町で偵察を続けた結果、辿り着いた敵の隙なんですよ。敵が長期戦を狙っている以上、既に持った物資を厳重には守る。けれど、これから手に入るかもしれない物資に対しては、それ程警戒をしていませんでした。そりゃあそうですよね、まだ手に入っていないんですから」
手に持った利益を守る者が多いが、将来手に入る可能性があるかもしれない利益には、案外目が向かない物だ。フィルゴ帝国もそうだと言えた。
「…………敵兵は長期戦用に田畑や牧畜場を作っている。しかし………そこの守りは薄い。それは確かか………」
メッズが尋ねてくる。クルト達が破壊工作を行う標的。それは、フィルゴ帝国がハイマウントに作っている食糧生産用の施設だった。
「偵察任務で手に入った一番有益な情報がそれです。田畑、牧畜場の場所も把握できていますから、この人数でも上手くやればそれらを破壊することはできる」
クルトが考えた作戦とは、現在警備の固い食糧庫よりも、これからそれらの食糧を生産する様な施設を破壊することである。
フィルゴ帝国は長期戦を狙っているが、そのためにはこれらの施設が必要不可欠である。いくら持ち込んだ物資があったとしても、リブクイン側がフィルゴ帝国の新たな侵攻を阻止しようと動いているため、何時かは尽きる。
その際に生命線となるのが、畑や牧場など、新たに食糧を生産できる施設だろう。フィルゴ帝国はそこに気が付いていないのか、それともそちらに回す人員がいないのか、作製途中のそれら施設は警備が薄いのだ。
ナイツとの偵察任務によって、自らの目で確認した情報である。間違いではないだろう。事実、ハイマウントの食糧庫については警備が厚く、詳しい場所を知ることさえできなかったが、食糧生産施設の大凡の場所は前回の偵察任務で判明していた。
「さらに、ハイマウントのフィルゴ帝国軍はハマツへと攻め入っている可能性が高い。ハイマウントの防御は、それだけ薄くなっているでしょうね」
絶好の機会である。食糧生産施設さえ破壊できれば、フィルゴ帝国側が準備をしているであろう長期戦の備えを崩すことができるし、フィルゴ帝国が長期戦をできない様になれば、リブクインが圧倒的な優位に立つことができる。時間さえかければ、それだけでリブクインが勝利することができるのだ。
「実際は何もかもが上手く行くことも無いだろうが、フィルゴ帝国にとって痛手となることは間違いない……か」
イリスの答えは、クルトの考えと同様の物だった。支援団にとっては、リブクインが絶対に勝利しなければならないわけではない。
命令された通り、フィルゴ帝国本軍の足止めさえできれば良いのだ。そして今回の作戦は、支援団の少ない戦力でもそれを可能とすることができる。
「司令官の秘書なんぞは、我々をスリーアイランド港に帰還させるという建前で、北方のフィルゴ帝国軍と戦わせようとしていたが、今回の作戦が成功すれば、その命令に従うと言う名目で、安全圏に逃げられるかもしれんな」
ヘリスラー教師は作戦の後のことも考えている様子。まだ成功するかどうかはわからないが、そういう将来の希望が持てる話は歓迎したい。
「やりがいのある仕事ってことですね。それじゃあ、作戦全体の動きをここで決めます。ハイマウントの町へ入れば、何組か分かれて行動することになるだろうけど。みんな、できれば生き残ることを優先して作戦を行って欲しい」
成功よりも生き残ることを優先しろとクルトは話す。別に人道主義に立っているからでは無い。
そもそもこの土地に来た時点で、クルトは支援団の参加者をできる限り生き残らせるのが使命だった。今回もその方針に従っているに過ぎないのである。
(あとは……そうだね。もう仲間を失うなんてのは嫌だって言うのもあるかな)
目の前で、生を諦め、死に至る者を見たくない。ましてやその人間を見送り、何かを託されるなんて、クルトの小さな体では重すぎる。
「まあ、別に成功不成功に関わらず、マジクト国自体には何も関係ありませんからね。成功よりも自分の命をというのは、正しい意見だ」
ガイの言葉は、王立騎士団員としての意見だろう。彼らは国家の利益のために動く。その国家とはリブクイン国でもフィルゴ帝国でも無く、マジクト国だ。彼らにしてみても、リブクインでの戦いにはうんざりしているのかもしれない。
「何か利益があるとすれば、もしかしたら史上初の、魔法使いが前面で行動する機動的な攻勢作戦になるかもしれないということか。今まで魔法使いと言えば、後方で戦うことが普通だと思われていたからな。喜べクルト。お前の考えた作戦は、マジクト国の戦史に名を残すことになるかもしれんぞ」
イリスは励ましのつもりだったかもしれないが、それほど嬉しくは無いクルト。戦争というのは、今回の件で心底嫌になっているのだ。
だが、今ある戦力で作戦を実行するしか無いのだとすれば、魔法使いの力だって利用してやると考えているのは事実である。それが結局は、仲間の命を助けることにもなるのだから。
「これより僕らはあのハイマウントの町を攻め入ります。魔法で敵の拠点を破壊しようという血生臭い話ですが、ここまで来た以上、みんなには従ってもらいますよ」
さあ、作戦を始めよう。ナイツの死を無駄にしないためにも。




