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SHOT D RAIN〜少子化対策VRMMOで関係を持った相手が、同じ会社の社員ってあり得るの!?  作者: 丹羽坂飛鳥
サークル対抗PVP編

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終幕

 こうして、サークル対抗PVP戦は幕を閉じた。


 年明けには決勝も終わって全ての結果が出揃ったから、政府AIが作った動画が公開された。

 これが楽しみだったから二人で見ようってタツキの家に行く約束して、プロジェクターで上映したんだけど……タツキと短気なドラゴンライダーさんがピックアップで映ってたから大騒ぎした。


 ドラゴンにライドしたタツキたちが、グングン空に登っていく。

 短気なドラゴンライダーさんが上空の難しい気流を捕まえて、旋回決めたら急降下してスピード上げた。

 雲を抜けた先には遊覧飛行のピエナちゃんたちがいて、あっという間に近づいていく。

 タツキが銃構えてスキル使いながら打ち始めたけど、相手の攻撃は短気なドラゴンライダーさんがうまく避けて、タツキも揺れるドラゴンの上で正確に射撃を続けた。逃げ惑う相手を味方陣地まで引き込む状況までマップ付きで入ってる。


 撃ち落とした騎士と姫とドラゴンに向かってタツキが飛び降りた瞬間から、映像がスローモーションに切り変わった。

 銃を撃ちながら手榴弾のピンを噛んで引き抜く、一流イラストレーターの描いたイケメンが降下しながら手榴弾を投げて誘爆させた。雷や矢が降り注ぐ中で一つ一つの動作がズームされて映画みたいになってる。

 最後に響く爆発音も音楽もすっごく良いから、永久保存版だって急いでダウンロードした。


「すごい、タツキのコレクション増えちゃうよ……えーすごい、映画のヒーローみたいで格好良かったね!

 私たちは地上でオロオロしてるだけしか出来なかったんだけど、もしかして上空は余裕そうだった……?」


「まさか。追い立てるのも大変だし、短気なドラゴンライダーと練習も合わせもしてないから必死だった。

 やっぱ政府AIは良い動画作ってくれるよな、俺も記念に残しておくか……」


「年始からまた粘着湧いたりして。

 タツキのキャライケメンだから、大写しになったしガチ恋勢引き寄せそうなんだよね」


「今回の大会はミツハがピエナ相手に『自分が彼女だ』って宣言してくれてるの結構話題になったから、大丈夫だと思う。……ん?」


 話しながらもずっと映像流してたけど、まとめのシーンで総ダメージランキングが出た。

 ……錚々たる顔ぶれの中に、私の名前がある気がした。

 ミツハって書かれてるけど別の誰かかな。

 同名プレイヤーを信じたかったんだけど、横に書かれたサークル名がどう見てもうちだ。

 リザルトも毒散布でずっとダメージ入れてたのと同じ数値だって気づいて、思わず顔面蒼白になってた。


「ミツハ、ランカー入りおめでとう?」


「待って、ちょっと、真面目にやってる人たちの中に毒散布してるだけの私入ってるとかダメだって。

 え、下位から順にダメージシーン流れてる……えっ、ま、待って、私のダメージってどのシーン!?」


 アイテム使ってばかりで戦ってない私の何が流れるんだろうって慌ててたら、私が毒散布使ってるシーンが流れた。

 画面に映る相手のHPバーがちょっとだけ減った。

 減る瞬間が一人から二人、二人から四人、四人から八人……ダメージ入ってるキャラクターが倍になって出てくる。画面が無数のキャラで埋まった頃には顔真っ赤になってた。


『毒散布!』


「凛々しい声で叫ぶな私!

 政府AI様、お願いですから晒し者にしないでー!」


「ふはっ、ミツハカッコ良すぎ。ピエナ相手に毒撒きながら叫んでたの気に入られてる」


 ネタ映像に吹き出してるタツキを掴んで思わず揺らしたけど、もはや全国公開されたものだ。サークルメンツも見たに違いないけど、とにかく目の前の先輩プレイヤーがニヤニヤしてるのを揺らしまくった。


「待ってよどう考えてもおかしいでしょ!?

 毒散布除外されるべきだって、政府AIバグってる説濃厚だって!」


「いやいや、十五秒即入れ徹底してたから、いい結果出たって話だから受け入れよう。

 当たったサークル全部出てたの面白かったなー。こっちもダウンロードしておこ」


「やめてー、不名誉なランカー入りしてるやつだからやめてー! 忘れてー!」


 こうしてネタ映像はサークル内でも話題になって盛り上がり、ネットでも『バックパッカーは意外に強いかもしれない』なんて強キャラ説が巻き起こった。

 実際には扱いづらい職業だからブームも一瞬だけだったけど、PVPも映像も、いい思い出になったのは事実だから諦めた。


 なお、年明け。

 我が社にも新風が巻き起こった。


「新シュレッダーが、導入されている、だと……!?」


 タツキに言われた『一崎蓮花とシュレッダー』の議題は事実だったって知った私や他の事務員が、しかしたくさん処理できるおニューのシュレッダーを前に仕事しやすくなったのは、良かったことかもしれない。

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