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魔法使いの家出  作者: 羽良 凪都輝
第3章 護衛
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「最後の晩餐と護衛」

アランたちが屋敷に戻ったあと、アランたちは夕食を食べていた。

「今日で師匠とも最後ですね。」

「そうだな。まあ、やり残したことといえばこのクソ野郎を殺しそびれたというぐらいか。」

ラファエルの隣にはアリシアがいた。

「残念だったな。妾は毎日酒が飲めて楽しませてもらったよ。」

「ん?アラン、どういうことだ?」

ラファエルから怒りの表情が見えた。

「えっと、その、魔術を教えてもらう代わりに、お酒を持ってきてって言われて...」

「まさか、俺の酒がいつも少ないのって...」

「あの酒は美味かったのう。」

「殺す!」

ラファエルはアランに向かって火の球を放った。

「ごめんなさいー!」

アランは飛行魔術で逃げていった。

その後、アランたちは夕食を食べ終え、外に出た。

「何だ、見せたいものって。」

「では空をご覧ください。」

ラファエルたちが見上げると...

「彗星の雨。」

青い光が夜空を通っていった。

「きれいな流星群だ。」

「なあ、アラン、お前が作ったんだろ?」

「はい!」

「あれはどこに行くんだ?」

「魔王城です。」

「ん?」

「最近、魔王軍の撃退依頼が多いので、魔王城にそのまま送りました。」

 * * *

その頃魔王軍では...

「魔王様!敵襲です!」

「敵襲?どこからだ?」

「それが、空からです...」

魔王たちが空を見上げると、無数の隕石がこちらに向かってきた。

「すぐに防御結界をはれ!あと、敵はどこから打っているんだ!」

「それが、遠すぎてわからないです。」

すると、隕石が魔王城に直撃した。

「防御結界は!」

「それが、威力が強すぎて防御結界を貫通してきたようで...」

「まじか...とりあえず、私達も防御結界を張るぞ。」

魔王城は大混乱していた。

 * * *

「そうか、可愛そうだな、魔族も。」

「これで、師匠に見せたいものは終わりました。」

「そうか。じゃあ、俺は寝るとしよう。」

「そうですか。」

アランたちは屋敷に戻った。

次の日。

ラファエルは安らかに息を引き取っていた。

「また一人、仲間が死んだか。」

クラークは寂しげだったが、ビクトリアはいつもと同じ無表情で、アランは涙がこぼれていた。

「わかっていたけど、やっぱり寂しい。家族より一緒にいた人なのに...」

「そうですね。では、お墓は作っているので、そちらに移しましょう。」

ビクトリアがラファエルを移すと、アリシアは酒を持ってきた。

「こいつの好きな酒だろう?最後に、敵としてかけてやるよ。ラファエル・オブリ、お前は確かに強かった。お前の弟子は妾が預かろう。」

そう言ってアリシアはラファエルの墓に酒をかけた。

それから一週間が経った。

「では、僕達は旅に出ます。屋敷はお願いします、クラークさん。」

「はい、もちろんです。もし、なにか困ったことや、寂しくなったら帰ってきてください。ここはあなたの家ですから。」

「はい!」

アラン、ビクトリア、アリシアは屋敷から旅立っていった。

「アラン様が屋敷に来てから十年、長いようで短かったですね。」

「そうだね。人間ってやっぱ儚いね。」

「妾たちはこれからどうするんだ?」

アリシアは行き先が気になっていた。

「とりあえず、この国を回ってみたい!僕は、自分が住んでた王都でさえまともに知らないからね。とりあえず、目指すは王都!」

アランたちは王都に向かった。

それからアランたちはドルディンクの街を通り王都に向かっていた。

街の中心を通ろうとしたところ、何やら騒ぎが起きていた。

「おい、レベッカ、速く俺の女になれよ!」

「お断りします。いくら勇者とはいえ、街の皆に危害を加えたとの報告も上がっています。このことは王国議会に上げるので。」

そこにはレベッカと鎧を着た剣士、その後ろには二人の魔術師がいた。

「あぁ?公爵令嬢だからって図に乗るな!」

そう言うと、剣士はレベッカに斬りかかった。

だが、レベッカは軽々と交わし、逆に剣士に蹴りを入れた。

「これで殺人罪も追加ですね。」

「ふざけるな!お前ら!やれ!」

すると、後ろにいた魔術師たちが炎の球を飛ばした。

「まずい!」

レベッカは避けようとしたが、間に合わなかった。

だが、レベッカに着弾する直前で炎は止まった。

「アラン様!」

そこにはアランがいた。

「誰だお前!」

「通りすがりの人です。」

「俺が誰かわかって言ってるのか!」

「すみません、どちら様ですか?」

皆は驚愕していた。

「いいだろう、俺の名はマーティン・フォレスだ。勇者マーティンといえばわかるだろう?」

マーティンが自己紹介をしていると、アランはあくびをしていた。

「ん?なに?」

「貴様!もう詫びても遅いからな!お前ら、いくぞ!」

マーティンが呼びかけると、魔術師たちは詠唱をした。

「ファイアートルネード!」

かなり強力な魔術であり、アランに当たった。

「威勢だけか、やはりただの人か。」

マーティンがそう言うと、煙の中から人影が見えた。

「ん?」

アランは無傷で立っていた。

「ばかな!中級魔術だぞ!仕方がない、俺が直接やるとするか。」

マーティンがアランに斬りかかると、アランは簡単にかわし、鎧を砕きながらふき飛ばした。

「マーティン様!お前、顔は覚えたからな!」

そう言って、魔術師たちはマーティンを抱えて去っていった。

「じゃあ、僕はこれで。」

そう言って、アランたちは去ろうとしたが、レベッカがそれを止めた。

「あなた、アランよね。」

「え?」

アランは驚いていた。

「なんで僕の名前を知っているの?」

「ほら、私よ!レベッカよ!覚えてるでしょ?」

レベッカはアランに聞いたが、心当たりはなさそうだった。

「ごめん、レベッカって名前は知らないよ。」

レベッカがビクトリアの方を見ると、ビクトリアはなにか隠しているようだった。

「ま、まあ、とりあえず、私達を助けていただきありがとうございます。」

レベッカの後ろにはメイドが一人いた。

「そうですか。それはどういたしまして。では、これで。」

「ちょ、ちょっと待ってください。少し、屋敷に来ていただけますか?」

「え?それはお断りします。僕達は王都に向かうので急いでるんです。」

すると、レベッカは喜んだように言った。

「丁度良いです。とりあえず、屋敷に来てください。」

アランは言われるがままレベッカに連れられて、屋敷に来た。

「ここは?」

「私の家です。」

すると、玄関から一人の男が出てきた。

「レベッカ!聞いたぞ、勇者が斬りかかってきたそうじゃないか!怪我はないか?」

「はい、お父様、怪我はありません。こちらの方に助けていただきました。」

レベッカがアランを紹介すると、レベッカの父、ヘンリーは喜んでいた。

「そうですか、それはターナー家の当主として礼を申し上げます。レベッカをお守りいただき、ありがとうございます。どうぞ、屋敷に上がっていってください。」

そう言うと、アランたちは屋敷に上がった。

「改めまして、私の名前はレベッカ・フォン・ターナーと申します。今日はありがとうございました。」

「僕の名前はアランです。とりあえず、話とはなんですか?」

「話というのは、あなた達に護衛を頼みたいのです。」

「護衛?」

「はい。皆さんは王都にいかれるのですよね。私も王都に行く予定なのですが、勇者に襲われるおそれもあるのでかなり腕利きの護衛が欲しいのです。報酬は弾みます。どうですか?」

「うーん、ビクトリアはどう思う?」

「そうですね。報酬が出るなら、受けて良いと思います。王都に行くことも省けますしね。」

「妾も良いと思うぞ。それより、速く王都の酒を飲みたいのう。」

「そちらは?」

レベッカは少女の姿をした者が酒の話をしているのを不思議に思った。

「あ、ああ、アリシアは一応大人なので大丈夫ですよ。それより、護衛の依頼を受けます。出発はいつですか?」

「出発は明日です。今日は屋敷でゆっくり休んでください。あと、ビクトリアさんは後で話をしたいので、少しお時間をもらいますね。」

「わかりました。では、僕とアリシアは街に行くので。」

そう言ってアランとアリシアは部屋を退出した。

「では、ビクトリアさんこれはどういうことか教えていただけますか?」

「どういうこととは、どういうことですか?」

ビクトリアはとぼけた。

「なぜ、アランが私のことを覚えていないのですか?あなたがなにかしたのでしょう?」

「ええ、アラン様の記憶からあなたのことを消しました。」

すると、レベッカは怒りをあらわにした。

「なんですって!あなた、自分が何をしているのかわかっているのですか!」

「あなたはアラン様の秘密を知っているでしょう?そんなことを知ったら、アラン様はあなたのことを最悪手にかけます。なので、あなたの記憶を消しました。」

「手にかける...わかりましたわ。このことはなかったことにしましょう。」

「ええ、よろしくお願いします。」

そう言って、ビクトリアも部屋を出ていった。

「アランが私のことを覚えていたいなんて。でも、まあ私の作戦には支障はないわね。」

 * * *

その頃、アランとアリシアは町中を歩いていた。

「人間の食べ物はかなり美味いな。魔族の食べ物と人間の食べ物を比べると天地の差じゃな。」

「そうなんだ。でも、確かにそういうイメージはあるね。」

アランたちが話していると、アリシアが何かを見つけた。

「あれは何じゃ?」

アリシアが指していたのはケバブだった。

「あれはケバブって言って、牛肉を使ってるんだ。」

「アラン、妾はあれが食べたい。金はあるか?」

アランが財布を見ると、少しだがケバブを変えるだけのお金はあった。

「うん、買えるよ。少し待ってて。」

アランがケバブを買ってくると、近くのベンチに座った。

「美味しいな。人間の街も悪くないな。」

「そうだね。今度ビクトリアに作ってもらおうか。」

アランたちがケバブを食べていると、前から剣士がやってきた。

「おい、お前、さっきの奴だろう!てめぇ、さっきは俺に恥をかかせやがって、殺してやる!」

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