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第12話 東京スポーツ杯2歳ステークス

パドックでの周回が終わり地下馬道を通ってコースへと向かっていく。


ついにグローリーが移動する番が来た、コースへと向かうグローリーと原騎手に斎藤は


「お願いします」と一言。


原騎手はただこくんと頭を頷いて地下馬道へと入っていった。


《函館の覇者イマジンチェイサー、新馬戦で怪物候補を破ったゴールドグローリー、そして間違いなくクラシックの主役となる馬コードインデックス号という怪物が揃いました。》


地下馬道から本日のメインレース「東京スポーツ杯2歳ステークス」に出走する8頭が現れると感性がより一層強まる、そして圧倒的一番人気のコードインデックスがターフに現れると熱気は最高潮になる。


「今日の主役はやっぱりコードインデックスだよな」


斎藤は眼の前の新聞に目を通しながら和田に話を振りかける、新聞はほぼ全て3番のコードインデックスに◎の本命視マークでゴールドグローリーは△、イマジンチェイサーは距離延長が不安だがそれでも◯マークだ。


「まぁあんな化物みたいなタイム出したしな、まだまだ幼い面もあるがそれでも勝ち切るんだからそりゃ1.1倍の圧倒的人気になるだろうな。」


締め切り直前のオッズは


コードインデックス1.1倍


イマジンチェイサー12.7倍


ラストフライト  23.2倍


ゴールドグローリー43.2倍


以下60倍大


「コードインデックスが負けるなんて開幕早々出遅れて気が狂ったのか終始距離ロスのすごい大外を回って挙句の果てに直線で観客席側に斜めに走るぐらいのことがないとありえないよな」


その言葉を斎藤が発した瞬間4つ程隣の席にいた見覚えのある男がぴくっと反応した、波主龍太だ。


こちらの方をちらっと見ると不気味にニヤッと笑った。


恐怖を覚えた、マジで。


返し馬、もといアップが終わり各馬がゲート前で輪乗りを行っている、ファンファーレが鳴りついにゲートインが始まる。


《クラシックへの登竜門、今年の東京スポーツ杯2歳ステークスには計8頭が出走します、一番人気のコードインデックスはすでにゲートの中、今ゆっくりとひかれてゴールドグローリーが収まって.....最後に8番ラストフライト入って》


場内が一瞬静まり返る、そしてガッコンという音とともに各馬飛び出していく。


《おおっと!1頭大きく大きく出遅れてしまいました!》


もしやと思って双眼鏡に目をやると、そこには馬群の後ろから7馬身も離されてスタートしたコードインデックスの姿があった、ちらっと馬主の方に目をやると頭を抱えて現実逃避したがっている。


本題のレースの方に戻すが先頭は8番人期の馬が果敢にハナを切って走っている、ゴールドグローリーは若干中団より後ろらへんにいる、そしてイマジンチェイサーは前から3番手のいつものポジションだ。


《3番コードインデックス大きく出遅れて場内からどよめきが上がりました、さぁ先頭行くのはデルフォイフォースと近藤甲斐後続をゆっくりと離していきます、2番手にはラストフライトでその後ろにつけた函館の覇者イマジンチェサー初の1800戦です。中団に入って1番コンゴウリキシと外にゴールドグローリーと原騎手です》


レースはゆっくりと進んでいく、先頭のデルフォイフォースは新馬戦4着未勝利戦3着2度目の未勝利戦で初勝利を掴み重賞挑戦してきた馬でそれほど力はないと見ている。それよりも後ろのコードインデックスが脅威である、ゆっくりとゆっくりとだがその差を縮めて前半の7馬身分のロスを取り返し今では4.5馬身差ほどである。


《各馬第三コーナーをカーブして大欅を通過しようとしています、前半の1000Mは61.4秒のペースで進みました、先頭のデルフォイフォース少し苦しいかというところで4コーナーをカーブして直線コースへと向かっていきます。》


徐々に馬群が直線コースに近づきついにラスト600Mの標識を通過したところで熱気が徐々に上がっていく。


先頭のデルフォイフォースはそろそろ限界が近いのか足の回転が目に見えて遅くなている、そして後続はまだ仕掛けずタイミングを伺っている。


《先頭のデルフォイフォースが徐々に沈んでいく、そして代わりに上がってきたイマジンチェイサー!》


「っしゃぁ行け!!」と隣で和田がいきなり立ち上がり新聞片手に叫ぶ。


《先頭変わってイマジンチェイサー!イマジンチェイサーが先頭このまま押し切れるか、しかし外からもう1頭ゆっくりと上ってきた!なんとゴールドグローリーだ!ゴールドグローリーが上がっていく!コードインデックスはまだ後方!》


「差せ!」


「行け!!」


「粘れ!!!」


場内に声が響き合う、ついにラスト300Mを通過して各馬動き出す。


《ゴールドグローリーとイマジンチェイサーが先頭争い!ゴールドグローリーが食らいつくがイマジンチェイサーが引き離しにかかる!》


その時場内がどよめきに包まれた。




2頭めがけて飛んできた金色の馬体は、まるで別次元を走っているようだった。



《そしてついにきたきたコードインデックス!コードインデックスが前に4馬身!3馬身とつめてくる!前の2頭は粘りきれるかどうか!先頭はゴールドとイマジン!コードインデックスが前に並びかける!!》


新馬戦を良血馬相手に快勝した力を秘めし怪物


連対率100%のパーフェクトホース


そして、大外から飛んできた金色のペガサス。


「行けぇぇぇぇぇぇええええ!!!!!」


「行け!!!!!!」


「差せ!!!!!!!!」


ついに三頭が並んだ。ラスト200の標識はとっくに通過している、ラスト100M。明らかにイマジンとゴールドの脚色が鈍ってきている、そんな中ゆうゆうとたった1頭コードインデックスは走っている。










《三頭並んだ!ゴールドか!イマジンか!インデックスか!どっちだぁぁぁぁ!!!》






















電光掲示板には1.2.3の欄を開けて先に4.5着の欄が点滅を始めている。三頭並んでのゴールイン、わずかに、わずかにコードインデックスが有利だったが結果はまだわからない。


「言葉が出てこない............」


いつしか斎藤の目から涙が溢れていた。


和田は黙っている、「土曜日のGⅡレースだ、そんな泣くか?」と茶化すことなどしなく、ただ斎藤を見つめて黙っている。


ついに歓声が聞こえてきた、恐る恐る目を上げた先に待っていたのは衝撃の光景だった。

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― 新着の感想 ―
ありがとよ、高低差200Mの裏
2025/10/22 17:13 思いの外面白かった
この小説おもろスギィ!!自分ブクマいいっすか?
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