退魔師課外活動部
賀茂保乃香…女か…?名前的に………
「…よかったら、先輩のこと、呼ぼうか…?」
「よいのか?!」
明の言葉に、我が興味を示す。
先輩…か…
「歳上なのか?」
「う…うん…一つ上の学年なんだ…」
今度は晴が返す。
………よくこの双子返答被らないな………
打ち合わせでもしておるのか………?
「…今、活動部のグループラインに連絡したから…校舎裏の桜の木集合って…」
………ちと仕事早すぎやしないかの、明………
───数分後───
「ここで集合なのか?」
我と晴と明は、校舎裏の、注連縄が巻いてある大きな桜の樹の下に来ている。
「…うん。」
「…そ…そういえば、輝夜丸はどんなことができるの…?」
明と晴が順番に輝夜丸に言う。
「…そうじゃなぁ………六神通を使ったり、あとは………」
そう言って、我は空中から刀を出した。
それに対し、2人は驚いたような顔をした。
「これは…?」
縮こまってる晴に代わって、明が口を開く。
「これは「八握剣」。我がこの間まで居た伏見神宝神社の神器じゃ。我が妖怪と闘う際、よく助けてくれたものじゃ」
「…漆塗りに金箔の三日月模様がある鞘だね…刃文もすごく綺麗…」
明が目を少しばかり輝かせて刀を眺める。
「ふふ!そうじゃろうそうじゃろう!」
我は明に刀のことを褒められ、えへんと胸を張る。我は12歳で躰の成長は止まってしまっているし、身長も低いから、子供が何かすごい物を自慢しているように見えるであろう。
「…晴、明、話は変わるが、お主らが言っておった妖怪を使役して悪行を働く集団とは────」
我が言いかけたその時
「おーい!晴君!明君!」
向こうから、1人の娘が走ってくる。
…ほぅ…あの小娘が賀茂保憲の末裔か…
髪の色も、瞳の色も綺麗じゃ…美しい色じゃな………
「!その子が、明君が言ってた…!」
「…うん。輝夜丸だよ」
「わぁっ!神様なんて初めて見た!!」
うおっ!びっくりした…!
保乃香の後ろから、急に娘が現れたもんたから…というか、課外活動部、どれだけ部員がいるのじゃ?
「あ…こ、この人は僕達の同級生の「源 博美」だよ…!」
晴がその博美とやらを我に紹介する。成程…こちらは源博雅の末裔…か…。
茶髪に、不思議な力を感じられる眼鏡………ふむ、恐らく此奴は妙な力は持っておらぬ。その眼鏡を通して、妖怪やら我ら神やら、人ならざる者を視ておるのじゃろう。
「呼ばれた通り来たよ!晴君!明君!」
………どんどん来る………
………む?「学級日誌」…?ということは此奴………教師か?!
嘘じゃろ…晴達よりも背丈が下では無いか………此奴、容姿と声だけでは性別も判らぬぞ?!
「なんか失礼なこと考えてる?!」
「なんで判るのじゃ貴様!!」
「あぁ…やっぱ考えてたんだ…」
………やめろ………ちょっとシュンとするのやめろ………
「…この人は、僕と晴と博美の担任でこの部活の顧問、「源 遮那」先生だよ…」
………此奴、陰陽師ともまた違った気配じゃ………これでは、まるで………
「そうそう!先生、鴉天狗と人間のハーフなんだよね〜!」
我の考えを見越してか、博美が笑顔でそう言った。
………ん?ハーフ…?ということは………半妖?!
「それに、この先生、謎が多くて…性別も年齢も判らないから、この学校の七不思議の約半分は遮那先生の噂話とか謎で埋まってます」
「七不思議の大半が教師の謎で埋まってる学校なんて見たことないわ!普通「トイレの花子さん」とかでは無いのか?!ちなみに聞くが他の七不思議は?!」
「学長の謎です」
「学長?!」
我と保乃香のやり取りが面白かったのか、博美は腹を抱えて笑っている。
「あと、学長は…」
「…遮那先生と同じように人間として振る舞ってるけど、実は学長も黒狐と人間のハーフなんだ…」
「僕の台詞取らないでよ明君ッ!!」
………仲良いな此奴ら…………
遮那先生も、明も楽しそうじゃな…
………よし。決めた!
「我、ここの学校に人間として転入することにするのじゃ!」
「「「「………え?」」」」
博美が依然ツボから抜け出せない状況の中、我を除く生徒達と教師の間の抜けた声が上がった。
………もう決めたことじゃ。誰に反対されようと………
闘うことになろうとも…!!
………あれ…?…というか、明達の発言の所為で、「これから敵出ますよ〜」的なフラグは立ってしまっているような気が………
制服と髪の色色々と間違えてて絶望…
今度制服とか描きますか
タイツ履いてるみたいになってるけど影です