時代の到来と命の終わり
「えっ? ここどこ? 本当にどこ?」
クロスがあちこちを見渡すと本当に真っ白で何が起きたのかさっぱりであった。
たくさんのビルが立ち並び、様々な空を飛ぶ車などが飛んでいてクロスは本当に異世界なのかと困惑した。
「あのぉすみません。 ここはどこですか?」
「なんだよお前。 ゼロライド帝国を知らないのか!」
「ゼロライド帝国?」
「そうだ! 宇宙の王様ムザー様がいるのだ!」
「……どういう事だ?」
「まぁとりあえずタクティクス本社に行けば分かるぜ! 受付の人になんでも聞けよ!」
「……あ、あぁ」
そう言われてクロスは男が指差した大きく白と青色が目立つ会社の中へ入って行った。
「あのぉすみません。 ゼロライド帝国っていうのを知っていますか?」
「ああうちの会社の事ですね? 我が社は宇宙技術を応用し、この星の魔力と言われている物質と併合して新たな技術革命を起こそうとしている会社です! 冒険者の皆様と協力し、魔獣討伐の為に日々新たな技術を進歩を進めています! ところであなたの所属ギルドはどこですか?」
「……えっと。 オレの所属ギルドは青の旅旗って言うところで」
するとクロスの脳天に何がぶつかった。
「……青の旅旗の残党でしたか。 消して正解です。 あぁ皆様後の処理はよろしくお願いしますね?」
そう言ってテキパキと従業員がクロスの遺体を片付けていく。
「この世に旧時代を生きる人はいりません。 これからは我が王ムザー様が収める世界なのですから」
こうして時代は生まれ変わる。
宇宙技術と魔法その二つが交わり発展していく。
その先の未来を誰も知らない。