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同居1日目の夕方

「ぐうぅぅ〜〜〜」


ソファの方からイヤホン越しにも聞こえるほどの大きなお腹の音が聞こえる。


「あの、そろそろお腹空かない…?」

「確かにそうだな」


咲良は照れ隠しをするようにそう言う。俺たちはあの後互いに荷物の整理やちょっとした掃除などを済ませ、時刻はもう18時を回っていた。家庭によっては夕食を食べている所もある時間だ。俺の家はいつも8時を過ぎてからなのだが、色々なことで疲労も溜まっていたからかいつも以上に腹が減っている気がする。


「何か食べるものって持ってるのか?」

「いや特には何も持ってないかな」

「じゃあ俺何か買ってくるよ」


このマンションの近くには地元にもあったチェーン店のスーパーがある。家と咲良の親が寝具や電子レンジ等の家電などは揃えてくれている。スーパーで冷凍食品でも買ってくればとりあえずのエネルギー補給はできるだろう。


「何食べたい?」

「うーん、何があるかも分からないし一緒に行かない?」

「分かった」


俺と一緒に行くのは気まずいだろうと思っていたのだが、咲良はあまり気にしてないみたいだ。俺たちは、スマホや持参してきたエコバッグを持ってスーパーへ向かった。



スーパーは徒歩10分ほどのところにあり、地元にある店と違いかなり控えめな大きさだ。店に入ると俺は買い物カゴを取って冷凍食品売り場を探す。店のサイズ自体はあまり大きくないが普通に品揃えも良いように思える。俺は売り場に着くと、目についたデミグラスのハンバーグとオムライスの一緒に入った商品を迷わずにカゴに入れる。特別好きというわけではなく、あまり食にこだわりを持っていないだけだ。そんな俺とは対照的に咲良は顎に手を当てて悩んでいる様子だ。


「お惣菜のところも見て来ていい?」

「いいよ、じゃあ俺はティッシュとか他に必要そうなもの見てくるよ」

「わかった」


咲良はそう言って店の逆側にある惣菜売り場へと向かった。家具の搬入はしてもらっていたとはいえ、まだまだ色々足りないものがある。咲良が夕飯を見繕っている間、俺はティッシュ等の日用品や非常食などこれから必要になりそうなものを買い揃えた。ついでに安売りになっていた調味料も買っておいた。


「あ、いた。買って来たよ」

「咲良は何か必要なものある?日用品とかで。」

「今にところはないかな、持って来たものでなんとかなると思う。」

「りょうかい」


咲良はキャリーケースともう一つ大きなスポーツバッグを持って来ていて、その中にある程度必要なものは入っているのだろう。そのまま俺たちは空いていたセルフレジで会計を済ませ店を後にし、夕暮れの街の中を2人並んで歩きだす。並んでと言っても人がもう1人入れそうなほどの距離をとって。一切の会話もなく気まずい雰囲気が漂う。


「あのさ、一つ聞きたい事があるんだけど良い?」

「別に大丈夫だよ」

「伊達くんは今回のルームシェア本当に嫌じゃない?」

「昼も言ったけど嫌じゃない。こっちに来たのも親に邪魔されず好きな事をやりたいと思ったからだし、誰が一緒かはどうでも良かったんだよね。でも、咲良だって知ってビックリはしたけど、むしろ全く知らない人よりもずっと良かったと思ってる」


本心からそう思う。咲良は本当に良く出来た人間だ。上から目線かも知れないが、1年間同じクラス過ごして感じていた。咲良と一緒だということに関しては俺にほとんどマイナスがない。気になるのは異性であるという点であるが、俺が適切な距離感を保って接していれば大きな問題にはならないと考えている。


「嫌じゃないなら良かった。ところで、学校の伊達くんと今の伊達くん全然違うと思うんだけど、なんというか学校ではもっとお調子者?見たいなイメージだったから」

「確かにそうかも知れない、学校以外ではこんな感じだと思うよ」

「学校ではキャラを作ってるってこと?」

「いやそうでもなくて、小学校の頃そんな感じだったから学校だとそのテンションを引きずっちゃってて」

「なるほど」


そんな話をしていると、俺たちはいつの間にかマンションについていた。行きは長く感じた道のりがとても短く思えた。そのまま俺たちはエレベーターに乗り込み部屋に戻った。

前半です。大してストーリーなど考えないで書き始めたのでめちゃくちゃに詰まりました笑。こういうのって読んでもらうためには掴みでキュン要素を最初から入れた方がいいのかな?とか思いつつ試行錯誤して書いてます。初めは2話は咲良視点で書こうと思ってたんですが、元気な女子高生って何考えてるんだろとかでうまく書けなかったのでひとまず悠真視点で。後半も書いたらなんとか書けるように頑張りたいと思います。

みなさん楽しんで読んでください!

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