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元クラスメイトとの同居の始まり

初の執筆となります、かにと申します。誤字、脱字や言葉の使い方が間違っている点などありましたら教えていただけると幸いです。また、この作品はどこをどうしたら良くなるのかなど、皆さんの様々な視点から見た感想も出来ればよろしくお願いします。

 3月の末、今俺は今日から住むことになる部屋の前で固まっている。なぜなら、


「久しぶり、伊達くん!」


 扉を開けて出てきた、これから3年間共に生活する人が女子だった、ましてやその女子というのがつい最近まで同じ学校に通っていたクラスメイトだったからだ。



 俺の名前は伊達悠真。趣味はピアノ、成績優秀、容姿端麗で、中学では周りから厚い信頼を寄せられていたような完璧な男だ。……嘘だ、実際自分の部屋で引きこもってゲームをする生活を送ってきた。顔は悪くはないが、冗談にもイケメンとは言えない。周りからの信頼などなく、忘れ物をした時には「伊達だからな〜、本当はやってきてないだけなんじゃないのか?」と先生からも言われる始末だった。実際やっていなかったので、あの先生は何一つ間違っていない。嘘じゃないと言えなくもないことといえば、「成績優秀」の点だろう。何度か学年1位を取ったこともある。だが、成績とは点数だけではない。実技教科や授業態度などを含める5段階評価というものを思い出してみよう。成績優秀となれば、平均4.5や4.6ぐらいじゃないだろうか。そして俺の平均は4.0。やはり「成績優秀」というのも嘘なのかもしれない。


 自己紹介はこれぐらいにして今の状況について考えよう。俺は今年から都内にある高校に通うためこのマンションに引っ越してきた。そしたら、自分の部屋にクラスメイトの女子がいた。うん、意味がわからん。


「伊達くんもしかして、ルームシェアのこと知らなかった…?」

「やっぱり咲良が同居人なのか……」


 同居人がいると言うことは初めから知っていた事だ。親の友人の子が俺と同じ学校に通うから、お金の事も考えてルームシェアという形にしないかと言われていた。でも普通、相手は同性だと思うだろう。話をするタイミングはあったが、俺はインフルエンザにかかってそのタイミングで会うことができなかった。良い子だった、と母が話していたため、まあ良いだろうと思い同居を受け入れた。これは、人生最大の失敗に名を連ねることになるだろう。


「ルームシェアのことは知っていたけど、相手が私だっていう事を知らなかったってことで合ってる?」


 俺は首を縦に振る。彼女はそれを見ると困ったような表情を浮かべた。


 ここで、3年間同居することが決定した目の前にいる女子についての紹介をしておこう。名前は三浦咲良。言っているように中学三年の時のクラスメイトだった女子だ。関係性としては学校では普通に話すが一緒に遊ぶほどではない友人と言う感じである。ショートではないが、あまり長くはない明るめな茶髪、顔も整っていて、性格も良く、同学年だけでなく他学年にもモテていたタイプだ。部活は新体操部に所属していて、全国でも悪くない成績を残していると言う話も聞いたことがある。学力に関しては、学年10〜20位ぐらいに位置していて、トップ層じゃないけど悪くないという印象がある。


「いったん立ち話もなんだし中で話さない?」


 咲良からそう言われた俺は「そうだね」と返して部屋の中に足を踏み入れる。入ってすぐにはトイレがあり、その奥はリビングやキッチン、ダイニングが広がっている。他にも風呂場や個人の部屋などがあり、間取り図で見たよりもずっと大きく感じる。ソファやテレビ、テーブルと椅子などは初めから置かれていて、ひとまず生活が出来そうな空間は整っている。持ってきた荷物を自分の部屋に置き、向かい合うようにして椅子に座る。


「まず一つ聞きたいんだけど、咲良は同居人が俺だと知った上でこのルームシェアを受け入れたのか?」

「いちおうそうだよ」

「いちおう?」

「相手が伊達くんだって聞いた時びっくりしたけど、お母さんに『ここまで話が進んだのに断るのは大変なのよね〜、あと私たちお金持ちじゃないから入学費用だけでも大変なのにね』って脅されたから」

「……俺とのルームシェアはやっぱ嫌?」

「まあ正直同年代の男子と一緒っていうのは少し抵抗があったかな」


 そりゃあそうだろう、好きでもない知り合っている男と同居なんて咲良にとっては百害あって一利なしである。俺自身は、楽しく生活出来るのであれば良いのだが、一緒に住んでいる相手が嫌がっているなら話は別だ。かと言っても、ここを出るという事は出来ない。どうしようかと思考をめぐらしていると、


「でも、学校では伊達くんとも上手くやれてたからこの話を断りはしなかったんだよ。もし男子とルームシェアなんて絶対ヤダ!って思ったら無理やり断ってたし。伊達くんが嫌じゃないなら一緒にこの家に住まない?」


 そんなことを咲良から言われる。俺に断る理由なんてないだろう、というか断れるような立場じゃない。


「こちらこそ咲良がいいならお願いしたいけど本当に良いの?」

「うん、じゃあこれからよろしくね伊達くん!」

「良かった、こちらこそよろしく」


 彼女の性格を考えると追い出すなんてことはしないと思うが、ひとまず受け入れられて良かった。ルームシェアの相手が咲良であるということを伝えてくれなかったお母さんには後で文句を言っておこう。


 この日から、俺たちの奇妙な同居生活が始まった

この作品は2人の純愛をメインにした甘々な小説にするつもりです!大人なネタや、気分を悪くするような内容は基本的には書くことはないかなと思います。

2人の関係性がどうなっていくのかなどを想像しながらお読みください^ - ^

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