王の心言
私の子供の時は、3食ご飯が食べられるなんてことはなかった。
戦後。
成長していく世界を眺めていても、その世界はまだまだ現代とは比べ物にならないくらい裕福ではなかった。
家庭ではうどんや、すいとんという、小麦粉を練ったものに変わることは多かった。
白いご飯なんてものは贅沢で、麦ご飯だ。
それも麦の割合がおおいもので、決してきもちのいいものでもない。
自分で稼げる大人になってからは、ご飯だけは普通に白米と、妻にもお願いしたところだ。
ただ、うどんだけはいつ食っても美味い。
サラリーマン時代も良く食べた。
安価でとても助かるが、一杯30円くらいで食べられたあの時代がとても懐かしい。
だんだん高くなる物の値段に、生活必需品の高騰、光熱費の高騰。
誰しもが家電の発展などにワクワクしていた時間が過ぎた後の現代は、国の、ただただ金を集める政策が目に見えるように大雑把になっていった。
物は高騰の一途で、民衆の暴動はいつ起きてもおかしくない。
現代ではそのカウントダウンは始まっていた。
どんなにおとなしい国民だとしても、時代を見れば必ずどこかで反発は起きている。
そう思っていないのは、金集めに夢中になっている当事者達だけだ。
まるで、落ちている金を拾うのに夢中になっているようだ。
そのように、彼らには全く周りが見えていない。
暴動は必ずどこかで起きて、それがだんだんと広がっていく。
お前達待っていろよ!我々を苦しめている全ての輩に制裁を!
彼らが、民が、民衆が、国民が、じわじわと攻め寄って来ていることを、私服を凝らし中の当事者達は知る由もない。
始まり始めたら、もう何をしても止められない。
欲の亡者たちが、この世の生き物ではなくなり、悪の亡者へと成り上がる
現世も異世界も同じだ。
こんなにも、人は醜いものに成り下がってしまうのか。
どんなに弁を立てても、綺麗事を並べても、その姿が嘘で塗り固められていることを、皆知っている。
その恥ずかしい姿で、悪者は今日も詭弁を振るう。