エピローグ
こうして、婚姻の儀は何者かの妨害によって反故となった。
犯人はこの、同盟に反対する者達の一味であると思われるが、未だに捕まっていない。
そして王女も、同様に、見つかっていない。
この国始まって以来の、未解決の大事件だった。
そして、、、、大事な事だが。
この一件で国は混乱し、その影響で同盟の話は解消されることになってしまった。
そして、その混乱から
この国が落ち着きを取り戻すまでに、数年の時を要した、、、、
、、という、話。
-------------------------------------------------------
、、、、と、言う話を、最近
母から聞いた。
ふーーーん。
「それが無かったら、貴方は生まれてこなかったのよ!はーと♡」
てな具合に。
軽い感じで。
母は笑っていた。
、、、、、。
、、、、それを聞いて「わたし」は複雑な気分だった。
腕を組み、考える。
確かに、それが無かったら「わたし」という人間は生まれて来なかっただろう。
でも、それって、本当に世界の全てを敵に回したようなもので、「わたし」はその国の人の誰からも祝福されない、という事ではないだろうか。
国の混乱した原因が私、、、?
うーーーん、、
それってどうなんだろう?
複雑だ。
複雑。
複雑。
、、何が、複雑かと言えば
その話が
なんてめちゃめちゃ素敵な話なんだと
私が思ってしまったところにある、、、
いい、なあ
「わたし」も、そんな恋愛をしてみたいなあ、って。
、、、、、、。
複雑だ、、、、
、、、、これはもしかして、「血」??
、、、、全く、嘆かわしい、、、
はあ、、、、、
と、大きなため息を一つ ついて、
「わたし」はもう一度その話を詳しく聞いてみようと
母親の元へ、ルンルンと向かったのだった、、、
終わり