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誰かの語る物語、1

よろしくお願いいたします。

あるところに、一人の少女が暮らしておりました。

彼女は、貧しい街に一人で自由に暮らしておりました。



あるとき、彼女の下に何人かの騎士様がやってきました。

何でも、彼女はこの国の秘密のお姫様だというのです。

彼らは、そのまま彼女をお城に連れていきました。



彼女は、当然、街に帰りたがりました。


しかし、帰ることことはできませんでした。

なぜなら、次の王様になれるのは、彼女しかいないからです。


彼女がいなくなったら、この国の王族の未来はないのです。

だから、大人たちは必死になって彼女を止めます。


そのうち、彼女は街に帰ろうとすることをやめました。


簡単なことです。


お城のほうが、街よりも暮らし向きが楽なのです。

人は、悪い暮らしから良い暮らしにはすぐに変われますが、良い暮らしから悪い暮らしには、なかなか変われません。


ましてや、彼女は子供だったのです。



周りの大人たちは必死に彼女の機嫌を取ろうとします。

みんな、未来の王様に気に入られたいからです。


しかし彼女は、人々が自分のことを、身の程をわきまえない、ほおずきの花言葉のような偽りの姫だと影で罵っていることを知っていました。


彼女の父は彼女にまったくの無関心でした。


彼女の父は、彼女の母が好きだったのであって、彼女の父に似た彼女にはなんの情もなかったのです。



彼女は心を押し殺して無気力に生きる中で、自分が人から愛されることを夢見ていました。


ありがとうございました。

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