衝動のままに書いた戦闘シーン
「【月光斬】」
手に恐ろしいほどの鋭さを持つアダマンタイト製の剣を構え、"剣技"【月光斬】を発動、月光の光を乗せて目の前の四腕の竜人に切り掛かる。
「【金剛体】【重壊衝】」
それに対し、竜人は"体技"【金剛体】で自身の体の強度を高め、"拳技"【重壊衝】で迎撃すべく、剣に向かい四腕の内、二腕の拳を振り上げる。
「『灼熱の劫火よ、我が敵を焼き尽くせ』
【劫火砲】」
「『風精よ、彼の者に風の祝福を与え給え』
【風精の祝福】」
しかし、その鱗が生え揃う巨大な拳は俺の後方で長杖を構えるローブ姿の美女が放った"火術"【劫火砲】によって弾き飛ばされた。
そこにもう一人の仲間から俺に対する直接の支援…"風術"【風精の祝福】が届く。
その効果は敏捷性を重視した身体能力の強化。
それは、速さを重視した俺の"剣技"をより確かなものにする。
「【月光斬】ー‥派生【月華刻斬】」
月の光を乗せた剣が目にも留まらぬ速さで走り、敵に12の花弁を持つ、名もなき一つの華を刻み込む。
そして、その花弁が一枚、はらりっと落ちる。
「ガフッ…」
それと同時に名もなき華を刻まれた四腕の竜人の動きが止まり、血を吐き出した。
その表情は苦痛に歪み、怨敵でも見るかのように血走った目を俺に向けてくる。
「『戒めの炎よ、我が敵の攻撃を縛れ』
【戒律の封炎】」
「『定めの氷よ、我が敵の防御を縛れ』
【定律の封氷】」
だが、そんな何度も浴びせられ、見馴れた視線など俺たちにしてみれば、攻撃の隙でしかない。
ローブ姿の美女とドレス姿の美少女が敵の特定の動作を起点として起動し、強固に拘束する"火術"【戒律の封炎】と"水術"【定律の封氷】を発動。
四腕の竜人から回避以外の手段を奪った。
まあ…、
俺が名もなき華を刻んだ時点でこれの回避は不可能なんだけどな。
「【月蝕斬】ー‥派生【散華月蝕】」
一拍、"派生剣技"【散華月蝕】が発動する。
そして、無数の斬撃が煌めき、名もなき華は四腕の竜人の命諸共、その花弁を散らした。