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暴虐なるバーサーカーズ  作者: 拉麺食部田胃
第1章 世界を滅ぼす者達
8/16

戦闘

AIH部隊とは、簡単に説明すれば[丸腰で兵士70人は殲滅出来るほどの強化改造を施した人間]を統制した部隊である。


猛獣の頭骨を割る程の怪力と頭部を胴体から完全に離反させる以外は殺せない驚異的な再生能力。


それに加え米軍の非正規特殊部隊張りの戦闘技術と、絶対的な精神力も併せ持つ。


小国は軽く、崩壊まで導けるまでにある部隊の戦闘員2人は今、常人を超越した戦闘を繰り広げていた。


(クッソ…痛いな…)


先程、一撃を盛られた大空の肩が疼く。


しかしここで痛みに狼狽える暇はない。


大空は構えると彼女へと一歩踏み込む。


まずは顔面に素早く右ストレート、続けて脇腹にフックを入れる。


この2発は全力ではなく、相手の体力を消耗させるための確実な瞬撃である。


が、動体視力が特に良いマリはその2撃をやすやすとかわすとそのまま右手で大空の腹をえぐろうとする。


それを大空は左手で封じると彼女の首を掴み、彼女の後ろにある壁に全力で叩き伏せる。


コンクリートの壁が割れ、大穴が開く。


全力であったために大空は前に、マリは後ろに倒れる。


粉煙が巻き散ると同時にマリは大空の腹を蹴り、大空を飛ばした。


大空は途端に右に見える机を叩く。


体は反時計回りに回転し、丁度地面が下に見えるところで回転が止む。


突然、大空の両足に強烈な衝撃が走る。


恐らくその衝撃は、常人が食らえば足の骨が折れることは容易いだろう。


が、凶悪すぎる再生能力の対象は骨すらも例外ではなかった。


猛烈な熱の痛みと共にわずか0.1秒で両足の骨折を治すと、そのまま壁を全力で蹴り、砲弾の如くマリがいるであろう場所へと突っ込む。


マリは起き上がっていない筈だ。


大空は大穴が開いた場所に辿り着くと、煙を掻き消しながら地面ごと蹴り抉る。


机を叩き、空中で体をうつ伏せの状態にしたのは蹴りを入れるためだったのだ。


足に感触が出ると同時にゴシャア!という音と血が飛び散る。


蹴りの衝撃もあってか、大空は空中でバランスを崩しコンクリートの床へと叩きつけられた。


「殺ったか…」


全身の痛みに耐えながら呟く。


手応えは確かにあった。


頭部に命中させていれば殺すことは出来なくとも無力化することは出来る筈である。


煙が消え、やっとマリの様子が見える。


(命中したのは頭部じゃなく肩か…)


彼女の右肩は本当に蹴りなのかどうか分からない程に酷い有り様だった。


若干、骨のようなものが所々に見える。


そのまま反撃が来ることを想定して、身構えていたが、起き上がる様子がないので視界を彼女に置きながらドアを開き、その場をあとした。





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