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憂鬱ソーンブル

作者: ぴーまん律

紅く染まる夕陽を見て 君が呟いた

何故 私ハ生マレテ来タノ?

答えられずに 僕はそっと その華奢な(からだ)を抱いたんだ



少し寒いからね 憂鬱になるのでしょう

君は幼いからね 受け入れられないのさ

自分が『キライ』だと あの夕陽と同じ

紅い血の 匂いをただ漂わす

腕を深く切った傷 溢れる薔薇色(あか)の液を

欲と共に ひたすら舐め回す



憂鬱ソーンブル 真実の十字架(ロザリオ)

苦手だけれど 紅い水を僕に下さい

手首(リスト)に垂れたそれを 果てて 息絶えるその血は

君ガ死ヌノヲ望ンダカラ…



僕の愛だからね ただその行為だけは

罪深いからね 他人(ひと)には言えないのさ

『スグニ死ニタイ』と 世界の果て(じごく)と同じ

熱い血の 味をただ漂わせる

首を噛んで染みた血 止めどなく溢れる液体

愛に狂い ひたすら貪った



憂鬱ソーンブル 聖母の十字架(ロザリオ)

嫌いだけれど 紅い水を僕に下さい

首筋に流れるそれを 果てて 目から光を消し去った

君ガ死ヌノヲ望ンダカラ…




吸血鬼 それは僕の事です

いたいけな君が 死にたいと言ったから

小さな願いを 叶えてあげただけさ




憂鬱ソーンブル 綺麗な十字架は

大嫌いだ 紅い水がいい、下さい

君の味を堪能し 少し 僕は後悔をした

本当ハ生キテテ欲シカッタ…




憂鬱ソーンブル 永遠の十字架(ロザリオ)

君の眠る土に 墓標(しるし)として立てたよ

芽生えていた 少し ほんの少しの感情




僕ハ君ガ好キデシタ…


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