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第七十三話  圧倒的強さ

 ざわざわ……


「……お、おい、ガロンのやつ勝手に倒れやがったぞ……」


「……ああ、こんな事ってあるんだな。あいつ、運がいいな」


 どうやら観客達にはロキの攻撃は見えていなかった様子だ。


「波乱の幕開けの一回戦!! 続いては第二試合! こちらも一般参加枠からクインシー選手! 仮面にフードという謎に満ちた出で立ちの選手だ! 対するは上級グレード初出場ながらも中級グレードでは優勝の常連! 期待の新勢力として人気も高い、戦闘特化型リオン選手!! オッズではリオン選手が圧倒的有利だが、クインシー選手、参加したからには意地を見せてくれよー!」


「うおー、リオンー!! そんな訳の分からん奴殺っちまえー!!」


「きゃー!! リオンかっこいい!! こっち向いてー!」


「さあ、実力者リオン選手に対してクインシー選手は付いていけるのかー!」


 ドーン!


「さー、試合開始のゴングだー!!」


 タンッ


「先に仕掛けたのはリオン選手! 素早い動きで相手を翻弄するー! その動きに対してクインシー選手は一歩も動けないでいるぞー! これは実力の差が歴然だー!……っとここでリオン選手が攻撃を仕掛けるー!!」


 ギロッ


 攻撃が入る寸前でクインシーが仮面の下から鋭い目でリオンを睨みつけた。するとリオンの動きが止まり、その場に倒れた。


 ドサッ


「なな、なんとー! 倒れたのはリオン選手だー!! これは一体何が起きたのでしょうか! 第一試合のガロンと全く同じ現象です! そしてリオン選手は起き上がる事ができません! よって、この試合、クインシー選手の勝利です!!」


 ざわざわ……


「……くそっ、なんなんだよまったく! 大損じゃねえかー!」


「……あーもう、誰がこんな結果予想できるんだよ。運のいい奴らだよ。まったく……」


 どうやらクインシーは相当の手慣れのようだ。しかしロキの時と同じく観客たちはその実力に全く気が付いていないようだ。


 だが、続く準決勝で観客たちは二人の実力を目の当たりにする事になる。



 ――


「じゅ、準決勝第一試合……、しょ、勝者、ロキ選手ー!! なんと、激しい長期戦の末、グレードⅢでの優勝経験もある程の実力を誇るサマド選手を倒しましたー!!」


 辛くも勝利し決勝に勝ち進んだロキ。そして第二試合ではクインシーも勝利を収めていた。こちらは魔獣と呼ばれる上級ランクの猛獣を相手に圧勝。しかし今回は魔獣の攻撃を素手で受け止める、巨体を軽々持ち上げるなどといった超人的な力を見せていた。その為、観客にもそれが運でない事は伝わった。


 ざわざわ……


「……サマドを倒した奴といい、アイツといい、何者なんだ、あいつら……」


「……ば、化け物だ……」

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。


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