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第七十話  非常識なロキ?

「え? 私?」


 振り返るレン。


「おっ! やっぱヒューマライズ。近くで見てもかわいいじゃん!」


 レンの顔を覗き込み満足そうな男。


「何か御用ですか?」


「うん! もちろん! ね! お兄さん、この子のオーナーさん?」


「え? そうだけど」


「一回いくら?」


「へ?」


「だから、この子と一回いくらかって聞いてるの! 10万? 20万でも出すよ」


「はぁ!? ふざけんな!! あんた自分が何言ってるか分かってんのか!?」


「うっ! 怒鳴るなよ。あー、もう! 折角可愛い子見つけたのに。他当たるわ。じゃね!」


 ロキに一括された男は、それ以上関わろうとせず、めんどくさそうに去っていった。


「ったく……! 何なんだよ、全く! どうかしてるよ、あいつ!」


「あーあ、ロキ……。もったいない事したね。20万だったらチケット余裕で買えたのに」


「レン! お前、何言われたか分かってんのか?」


「私とセックスしたいって事でしょ? 分かるよ、そのくらい」


「あ゛~、分かってない!!」


「ごめん……。でも私、その感覚よく分からないよ……」


「い、いや……でもだな、ああいう時は……」


 レンの事を思って言ったはずの言葉だったが、その言葉に困惑するレンを見て、ただ自分が嫌なだけだったんじゃないかと自信が無くなるロキ。


「ああいう時は?」


「……ごめん、俺もよく分からなくなってきた……」


「え? あははっ! 何それ」


「うっ! 笑わなくても……」


「でも、ロキは優しいよ。それは私にも分かる」


「レン……。そかな?」


「ははっ! ロキ、嬉しそうだね!」


「うっ! お前、俺の事“単純”とか思ってる?」


「でも、そこがロキのいいところだよ!」


「あ、ありがとな……、褒められた気がしないけど……。ま、まぁ、何はともあれ金は必ず俺が何とかしてみせるよ!」


「ふーん、でも私が稼いだほうが早いと思うけどなぁ~」


「まぁまぁ、ここは主を立てなさいって!」


「はぁーい」


 そして二人は暫く町を散策した。しかし、人間を雇ってくれそうな所は中々見つからなかった。

 やがて二人の目の前に大きなドーム状の建物が見えてきた。二人はその建物に立ち寄る事にした。


「……闘賭博(とうとばく)?」

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。


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