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第三十二話  公安特務部隊 “G.L.R.S.A”

 ――ピンポーン


「はーい!」


 ガチャ


「ソアラちゃん、おはよー!」


「おはよう! リオちゃん。ノア呼んで来るからちょっと待ってて!」


「うん!」


「ノアー!! リオちゃん来たよー!!」


「うーーん、今行くーー……!」


 ……ダダダダダッ


「よっと! おはよ、リオ! 今日から朝練頑張ろうね!」


「おっ! ノア、ポニーテールなんて珍しいじゃーん! なんかいつもより大人っぽく見えるし。ずぼらなノアがオシャレめいた事するなんて……、さては恋でもしてるなぁ~」


「っんな!? そそそ、そんなんじゃないって!」


「うんうん、隠さなくてもいいのだよノアくん。いや~青春してますな~」


「も~! リオー!」


「それじゃ、ソアラちゃん、また学校でね~!」


「はぁ~もう……。んじゃ、お姉ちゃん、行って来るね!」


「はははっ……。二人とも気をつけてね! いってらっしゃい!」


 ノアたちを見送り部屋に戻るソアラ。


「さてと……。お父さーん、私も支度したら学校行くからあとよろしくねー!」


「ん! お、そうそう。今日は夕食当番はお父さんだから夕飯の買い物いいからなー」


「はーい、了解!」


 暫くして、ソアラは出かけた。



 ――少し離れた場所

 ――建物の屋上で退屈そうにしている男が一人


「LS-D950-W……、ようやく見つけたドラグレスクの旧品番体系。……お? 動き出したな。んじゃ、仕事に行くとしますか」


 男が動き出した。


 向かった先は、……ソアラの元。


「へぇ~、あれが……。生意気そうな顔……。ふっ、ちょっと遊んでやろうかな」


 不敵な笑みを浮かべながら男は殺気を剥き出しにした。


「何!? 誰かいるの?」


 姿は見えないが、強い殺気を感じる。異常な事態に思わず構えるソアラ。彼女のように高度な戦闘訓練を受けている実力者は不穏な気配を敏感に感じ取ってしまう感覚が染みついてる。それ故、殺気のような極端な負の気配は特に強く感じ取ってしまうのだ。


 そんなソアラを嘲笑いながら、男は姿を現した。


「あはははっ! ごめんよ! まあ安心してよ。今ここでキミに手出しするつもりは無いから」


 現れた男の全く隙の無い気配に動揺するソアラ。


「あ、あなた、誰……?」


「ふふっ。はじめましてお嬢さん。(わたくし)、公安特務部隊“G.L.R.S.A(グローサ)”一番隊所属の“夕凪新(ゆうなぎ あらた)”と申します」

 質問に答える男。

 目の前で頭を下げ、無防備な姿勢でもなお、先ほどまでと変わらず隙が無い……いや、下手な動きを見せれば、たちまち背後から刺されるようなプレッシャーが空間を支配している。


「公安……、政府の人間が一体何の用なの?」


「キミに伝えに来たのさ。重要な事実をね」


「……重要な事実?」


「いや~、ホントはもっと早く会いたかったんだけどね。なにせダミーコードだと気が付くのに10年も掛かった上に、プロテクトが5重に掛かっててさ~。難易度マックスの案件だった訳さ」


「何を訳の分からない事を! 私、学校に行く途中なの! 遅れちゃうから、そこをどいて!」


 男の言っている事の意味は理解できない。ただ、そのただならぬ気配に焦り、いつになく強気な態度のソアラ。そのまま男の横を通り抜けようとした。


 その時……


「そうは行かないよ、LS-D950-W。キミは犯罪者なのだから」


「なっ!?」

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。


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