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第百二十七話  ジュヴェルビーク攻防戦 その1

 ――数時間前  ――ジュヴェルビーク


「こちら中央指令室。クリオネさん、東から敵第一陣、ほぼ同時に西から第二陣、来ます!」


「了解。……ノイ、義手での実践になるが、行けそうか?」


「誰に言ってんだクリオネ。当たり前だ、任せとけ! お前さんこそ、そっちから来る敵に抜かるなよ!」


「ああ、健闘を祈る」


 こうして、カルマの意識が戻らない中、未だかつてない規模のジュヴェルビーク攻防戦が始まった。


「ノイさん! 来ます! リュシオルの隊です!」


「ああ、黒い光の攻撃はできるだけ避けろよ! 脳をやられる」


 仲間にそう伝えると、まだ離れた位置にいるリュシオルを目視で確認したノイは、先手を打たれる前に一気に間合いを詰めた。


「おっと! あんたの技は危険だ。悪いが一気に蹴りを付けさせてもらうぜ」


「……マルクスが来ると思ったのだが。当てがはずれたな。……まあ、いい。片腕のお前なんぞ相手ではない」



 ――

 一方、西側にも物凄い数の敵が押し寄せていた。バジリスクが魔獣の群れを引き連れて来たのだ。

 こちら側にはクリオネと共にマルクスも配備していた。光の槍が魔獣たちに降り注ぐ。


 だが、


「リフレクト!!」


 後方からの声と共に複数の反射板の幕が現れ、マルクスの攻撃を遮った。


「あちゃ~、何発かは防げなかったな~。ごめんよ、バジ」


 現れたは、アルージャだった。隠密行動を得意とする彼だが、戦闘においては後方支援も得意とする。


「まあ、いいぜ、アルージャ。これだけ残れば十分だ。……さあ、全て踏みつぶせ!!」


「させんっ! アクアリウムっ!!」


 多数の魔獣の進撃をクリオネが巨大な水槽のような壁で止めに掛かった。

 目の前に現れた水の壁に魔獣が次々と突入し溺れていく。

 更にマルクスが水槽を通して追撃する。


「アーチャード・レイ!!」


「リフレクト!」


 水槽の奥に幕を展開し後方への被害を防ごうとするアルージャだったが、水中をうまく利用し屈折させたマルクスの攻撃の動きは読み辛く、防ぐ事ができない。その結果、後方でも大きな被害が出る。


「ほう! 中々やってくれるじゃねーの」


「ナーイスコンビネーションっ! アクセル全開だね。だったらこっちも出し惜しみはやめようか、バジ」


「ああ、仕方ねえ」


「……来るよ。クリオネ」


「ああ、抜かる訳にはいかない。こっちも全力で掛かるだけだ」


 殺気のぶつかり合いの中、一瞬の不気味な静けさを感じ取る二人。


「みんなっ! あの二人は私とマルクスさんで抑える! 残った魔獣と敵部隊の侵入の阻止を頼む!!」


「任せてください、クリオネさん!」


 指示を受けた仲間たちも、各々敵部隊の侵入の阻止に向かう。

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