表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
115/201

第百十五話  ロキVSソフィア

「さて、いいわよ。どこからでもかかって来なさい」


 余裕を見せるソフィアに対して、ロキは間髪入れず間を詰めた。

 そして、そこから全力の連撃を繰り出した。


「はぁぁぁぁ!!」


「へぇ、やっぱ普通の人間じゃないね。早いだけでも異常だけど、その上、打撃が私を追ってきてる。中々やるじゃん」


 ロキの攻撃を躱し続けるソフィアだったが、隙をついて軽く反撃に出た。


「それ!」


 隙をついた右の拳。ロキは、それを躱し、ソフィアの背後に周った。


 そして、渾身の力で決めに入った。


「砕破・鑼心撃!!!」


 ピタっ……


 しかし、その一撃は片手で止められた。


「どお? 満足した?」


「くっ……!」


「まあでも、正直驚いてるわ。ヒューマライズでもなければ育成師でもない人間がここまでやるなんて。あんた、何者なの?」


「はぁはぁ……、それは、俺にも分かってない」


「へ?」


「記憶喪失なんだ。名前と年と、あとはレンと出会ってからここまでの旅で得た知識しか無い」


「へ~。どおりでモーゼスに噛みついたり、牢に閉じ込められるような事したりする訳だ。あ! あと、闘賭博でクリオネとやり合った人間もあんただって聞いた」


「まあ、そうだな。全部トラブルになった事を思うと、記憶が無いが為に、起こした事なんだろうな。この世界の常識とか分からないし」


「まー、いいんじゃない。知らない方がいい事だってあるかもしれないよ」


「そうかもしれないけど、知らなくちゃいけない事だってあるかもしれない。だから、探したいんだ」


「もしかして目的って、それ?」


「ああ」


「案外、真面目なんだね。ちょっと見直したよ」


「お? ようやく分かってきたか」


「前言撤回……。やっぱこどおにだ」


「ずこっ!……ところでレンが心配そうにずっとこっち見てるぞ」


「あ!……レン、制止を無視してごめん。こいつがバカだから、分からせてやろうって思って」


「バカだと!! 俺は戻る訳に行かないから本気で……」


「もう! 二人とも、せっかく仲良くなったのに、喧嘩なんてしないでよ!」


「だから、仲良くなんてない!!」 


 再びハモる二人。


「ふん、……さてと、じゃあ私は帰るから、あなた達はここにいなさいよ」


「待ってくれ」


「ん?……こどおには信用ならないから一応部下を二人置いていくわ。ショコラ! オランジュ!」


「ソフィア様、お呼びで」


 ソフィアが名を呼ぶと、突然、若い男と女が現れた。


「わっ! どこにいたんだ!?」


「待機空間よ。私が作った部下の部屋。常に持ち歩いてるから」


「……持ち歩いてる? 待機空間?……まあいいか」


「ショコラ、オランジュ。私は一旦帰るから、ここは任せるわ。二人が逃げないように見張りをお願い」


「は!」


「こどおに! 私の部下はあんたより強いから、逃げられないわよ」


「……分かったよ。大人しくしてます」


「……レンも、ここにいて。閉じ込めるような事して、ごめんけど……」


「ううん。いいよ。私は、ソフィアちゃんを信じる」


「……じゃ。またね」


 そう言って、ソフィアは消えて行った。



 ――


 時を同じくして、ソートリオール


「ジャネクサス様、戻りました」


「リュシオルか。……して、報告とは」


「はっ。ジュヴェルビークの悪魔を一体確保して参りました」


「ほう……。使えそうだな」

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。


もし少しでも、面白い! 続きが読みたい! と思っていただけましたら、


ブックマーク、評価をお願できましたら幸いです。


とても励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ