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Crazy vampire  作者: 紳爾零士
1/2

page 1『コウモリ』

『おはようございます。転生者様。』


…何者だ。無機質な…冷たい声が頭で響く。頭が痛い…僕は…どうなったんだ…。


『先に事実だけ申し上げます。貴方様は死にました。』


…は?

待て待て、要件だけ率直すぎる。なんだ?いきなり貴方は死にました…って。


『ご自身で思い出される方が宜しいですが、申し上げますと貴方様は交通事故で死んだ…極普通の高校生でした。顔も普通、背丈も普通、性格も普通、勉学も極めて普通、運動も…。』


…やめてください。

そこまで普通普通って言われたら、悲しくて泣けてきちゃう。


『失礼しました。失言をお許しください。』


…しかし、君は何者だ?

僕はその後、どうなった。


『私は〈鑑定者(ブレイン)〉。この世界におけるガイドのようなもの。そして、貴方様は『とあるプログラムにおけるデバッガー』として、この世界に転生されました。それ以上の発言は私には許されておりません。』


…許されておりません?

て、ことはお前の上に誰かいるってことなのか?しかも、僕がデバッガーって…。この世界はなんなんだ?


『…それはご自身でお確かめください。転生者、改め我が主。』


…おい。おい。おい!!


…声が聞こえなくなった。

しかし、手足の感覚がない。視界はあるが…まるで藻が浮いている水面の中のようで…気持ち悪い。上下も逆さまだし…。それに、なんだこれ?


どうすりゃ良いのさ、ブレインさん。


『発言致します。貴方様は今、姿を変えられております。レベルを上げればスキル『人化』を獲得でき、現在の姿より変えることができると思われます。』


…スキル?レベル?

ここはゲームの世界か何かか?


『はい。現世ではゲームと呼ばれるような世界ですが、それ以上の発言は許されておりません。現在、貴方様のスキル、レベル、ステータスを表示いたします。』


???

種族名:スモールバット

HP1050

MP3600

スキル『鑑定者レベル1』『吸血レベル1』『捕食レベル1』


…低いのか、高いのかわからん。

しかし、スモールバットだと?僕はコウモリなのか?


『その通りでございます。』


…コウモリの視界ってこんなんなのか、初めてみた。全くあってもなくても同じだな。で?他のところはっと…。


『鑑定者レベル1』ってのはアンタだろ?それが僕のスキルってことは…並行意識みたいなもんか。で、他の二つは…。吸血?…まぁ、ゲームでコウモリといえば…って感じか。

で、捕食。ただ食べるだけ…かな?


とりあえず当分の目標はレベル上げか。視界が開けるようになるまではブレインさんの指示に従うから、なんか言ってねぇー。


『承知しました。それでは…。』


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