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新たな領民

「あ、ハルト様。あの者共を捕まえた上に我々に食事を用意して下さりありがとうございます」


僕らに気づいたネイさんがお礼を言ってきた。


「気にしないでいいよ」


「ありがとうございます」


「それでこれからどうする?皆さんを元の国に送ることはできるけど…」


「それに関しては問題ありません。ハルト様」


「なに?」


「どうか我々をこの土地においてくれませんか?」


「…僕はいいけど、ほんとにそれでいいの?」


「もちろんです。我々の意思で決めたことなので」


「そっか。でも君たちの国はどうするの?」


「国に帰ったところでもう我々の故郷はありません。ですのどうか!」


ネイさんがそう言って僕に勢いよくお辞儀してきた。


「わ、分かったよ。だからとりあえず頭を上げて」


「ありがとうございます!」


バッという効果音が聞こえそうな勢いで頭を上げた。


(ネイさんってもしかしてお転婆?)


「多分そうよ」


僕がそう思っているとこっちがびっくりするくらいの疲れ果てた様子を見せながら松本さんが厨房からでてきた。


「うわ!?大丈夫?」


「これが大丈夫なように見える?」


「いや全く」


「ほんとにこの人の食い意地凄かったんだからね?料理を出した片っ端から平らげられちゃったもの」


「あんな美味しいもの久しぶに食べたんですよ。今までろくに食べてなかったので…」


「なるほどね。いつもあんな感じじゃないのね?」


「もちろんですよ!」


「それなら安心したわよ。もし違うなら食費だけですごいことになりそうだったもの。それで晴翔達は何しに来たの?」


「ん?昼ご飯を食べに」


「でしょうね。少し待ってて」


「分かった」


そう言って松本さんは厨房に消えていった。


「晴翔、この人達の住む場所どうすんの?」


「もちろん僕達で建てるに決まってるだろ龍清」


「うわマジかよ」


「少し良いですかハルト様」


僕らの話を聞いていたのか獣人族のバルさんが話しかけてきた。


「どうしたの?」


「我々の住処の建設を手伝わせてもらえませんか?」


「いいの?」


「もちろんです」


「分かった。じゃあ僕らが食べ終わったら着いてきて」


「分かりました」


「それと瞬、昼食を食べ終わっら玄関前に料理人以外を全員を集めて」


「紅刃ならいないけど?」


「それが何でか聞いてるんだよね」


「…凄いな」


それから15分後、僕らは昼食を終え玄関前に向かった。


「そっちから呼んどいて遅いぜ晴翔」


「ごめん森田。これでも早く食べたんだけどね」


「まあいいけどよ。それで俺らを集めてどうしたんだ?」


「ネイさん達は知ってるよね」


「ああ、もちろん」


「その人達がここに住むことになったから家を建てようと思って」


「俺たちで建てるのか?」


「いや、僕の横にいる獣人族の皆さんも手伝ってくれるそうだよ」


「それはありがてえ。よろしく頼むぜ」


「もちろんです」


森田とバルさんが握手をした。


「さて、現場に行こうか。今日中に全部建てるからね!」


「なあ晴翔。いったい何軒建てる気だ?」


「そうだね…五十軒くらいかな」


「うわマジか…」


数を聞いた龍清が少し絶望した顔になった。


「なるとかなるだろ僕らなら」


「まあそうだけどな」


「じゃあ行くよ!『転移』」




それから2時間程度で広い土地に住宅街ができた。


「これ給料出んのかよ…」


「残念ながらでない」


「ブラックじゃん…」


終わった際に出た木材の上に龍清が座りながら瞬とそんな話をしていた。周りの方を見渡すと黒夜(瞬が率いる人達)と森田は全く疲れた様子は無かったが他の人たちは地面に這いつくばっていたりとりあえず立ってる人はいなかった。


「みんなお疲れ」


「…なんでお前そんなにピンピンしてんの?」


「ステータスのせいだね」


「…ずるくね?」


「それは僕も思う。まあ今日はもう皆ゆっくりしていいよ」


「当たり前だ。これ以上は過労死できるぞ」


「入学式は来月だからね。それまでにやれることをやっていくよ」


「マジか~」


「じゃあ今日は帰ろうか。そろそろ夕食もできてるだろうし」


「そうだな」


「『転移』!」


僕はその場にいた人達を全員屋敷に転移させた。

そのあとは夕食を食べてほとんどの人がそのまま自室に戻って寝ていた。風呂は次の日の朝に入っていた。

次は学園です!

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