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俺の嫁は浮気をしている。

作者: ちぇりー

俺の嫁は浮気をしている。


夜遅く家に帰り、あいつがまだ起きていても会話は

「…おかえりなさい」

「…おう」

そして、ご飯を淡々と電子レンジで温めて出した後の

「食器、浸けておいてくださいな。おやすみなさい」「…おう」


だけ。


毎日この繰り返し。


浮気をしていることが俺にバレているのをあいつは知っているだろう。

本当は浮気なんてやめろって言わなくちゃいけないのは知ってる。

でも、わからないんだ。あいつとどう話せばいいか。話し方がわからない。

そうやって俺は先延ばし先延ばしにしていた。


あいつは外泊が多くなった。あいつの洋服と化粧品も多くなった。あいつが家にいることが少なくなった。あいつの手料理を食べることが少なくなった。


いないとわかっていながら寝室のドアをそっと開けてみるけども、あいつは寝ていない。

玄関からはあいつの外出用のハイヒールがなくなっている。

俺はため息をひとつついて、自分で買ってきた唐揚げ弁当を温め、缶チューハイをプシュッと開けて、またため息をついた。


頭の悪い上司にこき使われ、すごく疲れている。

が、風呂に入る気にならないし、そのまま寝る気にもなれなくてそのままぼーっとしていた。

シーンとしたリビングがなんだか落ち着かなくていつもより音量を上げてバラエティ番組をつけてみるけれど、寂しさは紛れない。


ふと、《なぜあいつは浮気をしたのか》そんな疑問が頭の中に浮かんできた。


俺はお前たちを苦労させまいと朝から夜まで死にそうになりながら働いてきた。

やりたいことができるように、狭く汚い社宅から広い綺麗なマイホームを購入し引っ越しもした。


なのになぜだ。なぜ、あいつは浮気をしたのか。俺がこんなにしてやっているのに。あいつは。あいつは。


「まっっったくねぇ!ほんっと男ってやつは女のことぜんっぜんわかってないのよぉ!女は宝石をもらうよりも好きな人と話してる方がずっととずっと幸せなんだから!要は気持ちよ!気持ち!!」


びっくりした。

テレビを見ると最近よく見るメタボ体型の毒舌タレントがそんなことを言っていた。


…そうか。気持ちか。気持ちか…。気持ちか!そう考えるとあれか、これか、それもか。たくさん思うところがある。


俺はなんて馬鹿なんだ。与えればあいつは幸せなんだと思っていた。すべてやってやれば幸せなんだと思っていた。

でもそれは間違っていたんだ。そうか、そうだよな。あいつが浮気したくなる気持ちもわかる。


なぜこんな簡単なことに今まで気づかなかったのか。俺は本物の大馬鹿だ。


しかしこれからどうすればいい。どうすればあの楽しかった頃に戻れるのか。考えても考えてもその答えは出なくて缶チューハイを額に当ててみるが缶チューハイはもうぬるくて。


ぬるくて。


結露がつつーっと缶をつたっていき、そのままぽたりとテーブルに落ちるのをただひたすら見ているだけ。


ドアが開く音ではっと我に帰る。

綺麗な洋服を着て、香水をつけ、髪の毛を巻き、お酒のにおいがする綺麗なあいつが目の前に立っていた。

あいつはすこしびっくりした様子を見せたが、すっと真顔に戻ってそのまま俺のことをじっと、じっと、見ていた。


俺もびっくりして、頭が一瞬真っ白になって、その後に何か言わなければ、何か、行動せねば。と考えたが答えなんて出てこない。そんなことを頭の中でワーワーしている間にあいつは奇抜な赤いバッグを置いてキッチンで手を洗いうがいをしてコートを脱ぎ寝巻きと下着とバスタオルを持って風呂場に消えていった。


あいつがいなくなったリビングで俺は1人、びっくりして、ドキドキしていた。


「今までお前の気持ちを考えてやれなくてすまん。」


そんな風に言わなければいけなかったはずなのに。言えなかった。

言わなければいけない言葉より先に頭の中に出てきた言葉は


「綺麗だな。」


自分でもびっくりした。


このあと何日か経って、いつも通り帰ってきたらいつも通りの、今まで通りのあいつがいて、いつも通りにご飯を温めて、配膳して。でもいつもと一個違うところがあった。あいつが俺の向かいに座ったのだ。そして一枚の紙をすっと出した。その紙に書かれていた文字をみる。


「離婚届」


あいつは何も言わずに俺の前に静かに置いて、いつも通りに

「食器は浸けておいてください。おやすみなさい」

と言い、寝室のドアを開けた。何か言わなくては。何か、何か。

そんな時頭の中にまだ付き合っていたころの楽しかったことばかりが滝のように流れてきた。俺はとっさに

「食べないか。」

と一言言った。

あいつはびっくりした顔で

「えっ?」

と聞き返した。


俺たちは向かって座って、もくもくと何も言わずに一つのお皿に盛った唐揚げを食べる。


だだそれだけ。それだけなのに。


あいつの頬に涙が静かに流れ、俺はそれに気づかないふりをして唐揚げを食べる。


《唐揚げを食べている》こんなどこにでもあるシチュエーションなのに、二人はとても、とても、幸せで、苦しくて、あたたかさを感じていた。

ここまで読んでくださって本当にありがとうございました!

国語、いえ、日本語が使えない宇宙人が書いてみました。

え?結局何が言いたいんだ?話の訳がわからなかった?

大丈夫です。わからなくて大丈夫です。あなたは正常です。このお話の訳が分かった方は宇宙人だと思います。ぜひ仲良くなりましょう。

最終的に言いたかったことは唐揚げは全てをつつみこむということです。嘘です。


本当に読んでくださってありがとうございました!宇宙人の小説を読むために時間を使ってくださってありがとうございました!それでは失礼いたします!

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