1ー3
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長谷川の世界には一つの『伝説』があった。
何でも願いを叶えてくれる女神像、という伝説。
その伝説はこう言う。
「その女神像にかけた願いは必ず叶う。ただし、その女神像が課す試練を過酷な状況の中で見事クリアできたのならば。」
伝説はおおよそが語り継がれるだけの実体の無い物語りか、実体があったとしても伝説が表現する内容とはかけ離れたモノになっているのが相場だ。
この伝説は、後者だった。
実体は確かにあった。突然現れる女神像、そこに告げた『願い』は必ず叶う。ただし、女神像が課す『条件』という試練を、『制約』されているという過酷な状況の中、この世界で見事クリアしたのならば。
そう、女神像は告げられた『願い』をもとにその者にクリアするべき『条件』を設け、守るべき、あるいはペナルティとなる『制約』を設定し、この世界へと転送する。
そしてこの世界でその『制約』にも負けず『条件』をクリアすれば、元の世界で『願い』が叶う。
これは長谷川が『制約』を乗り越え『条件』をクリアーし『願い』を叶えようとする物語り。
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こういうぶつ切り章をぽんぽん入れられるのはラノベの長所だと僕は思ってます。特にばか広い世界観とかを伝えるのには有効ですよね。ただ、後半の説明下手なのは隠せませんでしたがw章の頭と終わりの○は何処入れていいかわかんなかったのでここに入れました。