穏やかなフォレストランド
第一章 穏やかなフォレストランド
いつも通りの朝、幼少のころから育った緑豊かな大地。
(フォレストランド)
穏やかな時間が何百年という時を経て今にいたる。
その緑豊かな大地に、華美ではなく、だが歴史を感じられる一つの城。
絢爛豪華とは言い難いが風格が漂う、そんなに大きくはない城。
王は、民の信頼厚く、穏やかで温和そうな白鬚を携えて居る。
「今日は良い天気じゃのお穏やかなときが永遠に続けばいいの」
そんな声をかけられたのは王の息子ランドルフだ。
「そうですね、お父様!!」そんな言葉を返したランドルフだった。
大きな戦などはない国だったが諸外国は領地を奪う争いをしていた。
どうして、ここだけは争いがなかったのか、そこには一人の英雄が居ることで
諸外国は中々、攻め込めないのだった。
その英雄の名はガンダルフ、無双の剣の使い手、その一振りは木を薙ぎ倒し
その一太刀は大地を切り裂く。
そのガンダルフに剣を教えられていたランドルフは、14歳を迎えたころには
相当の力をつけていた。
フォレストランドの加護、森の魔術、王家に授かる魔法の力、その力をも受け継ぐ
才能のあったランドルフは、その力が何をするためなのか分からなかったが
日々、修行をつけていた。
「先生!!何で、この国は平和なのに武力を強化するんですか?」
そんな無邪気な言葉に神妙な面持ちで言った。
「それは他の国からの侵略に対抗するためには必要なのだ・・・。」
と、あまり戦いの好きではないガンダルフは答えた。
彼の父と母は戦士だった、だが、小さな争いではあったものの、そのときに亡くなっていた。
そのことがキッカケで強く強くと求めて今や英雄と呼ばれるほどの人物になったのであった。
だが、英雄一人の力では何とも出来ないほどの戦いが起こるとは
このときは思いもよらなかった。。。。