8/13
終章:ラヴェール王国攻防戦 その後
戦いは、KAEZの若手精鋭部隊の勝利で幕を閉じた。ルークたちの身柄は、魔戦士受刑者の監獄「孤島の要塞」へと運ばれ、それぞれ禁錮十年以上確定である。
この世界において死刑制度はとても珍しく、禁錮中の受刑者は、この世のものとは思えないような魔法を使った拷問を受け、どんなに屈強な者も死を望みたくような精神状態に陥る。魔法を封じる魔法(こう記述すれば最強の魔法に感じられるが、発動時間に一時間、効果継続は十日間という制約がある。)で力を封じられ自由も制限される。
戦場となったラヴェール王国は、三千人近くにも及んだ死者、器物損害、重症、軽傷などの被害者数は九万人と膨大な被害を受けた。総人口五億人弱のこの大国は、KAEZに古代兵器についての調査を受け、それも何も見つけられず不発に終わり、復興のための新たなる政策を王政は検討中……となっている。
新たな政策のうちには、強力な魔戦士にも負けないような屈強な兵士の育成、並びにKAEZの協力を受け魔戦士部隊の結成などがある。
以上が、ラヴェール王国攻防戦のその後である。