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討伐任務2

「しまった。つい悪い癖が」


 と声を出したメアリーさんに攻撃が飛んでくる。


「殺され」


 殺される。と一言声を出そうとしたのだろうが、そう易々と殺されてもらっては困る。一応は婚約者だし。


 俺は右手の剣で一撃を魔獣に入れた。


 身体強化で強化された筋力でメアリーさんを抱えて一目散に騎士団のいるあたりに走り出す。


「キャー!」


 と声を上げながら肩に担がれたメアリーさんは声を出している。


 たった1人でこんなに前に出て何やってるんだこの人。


 全力疾走で騎士団のいる場所まで引き返してきた俺はメアリーさんを騎士団に引き渡す。


「お嬢様何やってらっしゃるんですか! 俺ほど前に出過ぎるのはやめて下さいと言っているのに」


 早速家臣から怒られるメアリーさん。


 しばらくメアリーさんの様子を見ていたいところだがそんなことを言っている場合ではない。


 この物量の魔獣が街に襲いかかってくることは稀だ。


 どこからどう考えてもこれはスタンピード、魔獣の大量発生だ。


 何かに引き寄せられるように魔獣が大量発生するあるいは何かから逃げるように大量発生する。


 それがスタンピードだ。


「これは長い戦いになりそうだ」


 これは一撃でやるしかない。


 俺は全身に魔力を循環させる。


「全員下がってて下さい。大火力で掃討します」


 ちょうど良い。


 メアリーさんが前に出過ぎて相手をしていてくれていたおかげでその地点に魔獣が引き寄せられていた。


 そして今この場所が現時点での最前線、俺より前に人はいない。


 ならば大火力で掃討しても問題はない。


「燃えろ(上位魔法インフェルノっぽく見えるただのファイアボール)」


 と小声で誰にも聞こえない声で補足説明して前に向かって全力でファイアボールを放ち全てを焼き払った。


 凄まじい火力で街の城壁の外側が焼き払われたあと。


 俺は討伐報酬をもらう為にギルドに向かっている。


 そんな俺の近くを歩いているのはアイシーさんとメアリーさんと騎士一行。


「それにしても凄かったわね。エイチさまの魔術」


 と気さくに話しかけてくるアイシーさんに騎士の人たちは少し驚いているようだ。


 まぁ、身分の低いものが身分の高い物に話しかける。しかも庶民出身のメイドが伯爵家の跡取りに話しかけていることが違和感があるらしい。


 俺は少し嫌な発想をして


「アイシーさん程てばないですよ。アイシーさんならあの程度の魔獣の群れなら一撃で氷漬けです」


 と一言返す。それを聞いていたメアリーさんは驚いたのか。話しかけてきた。


「あの、ちょっとよろしいでしょうか。そちらのメイドの女性も魔術を使えるのでしょうか?」


「ええ。氷系統の魔術に関しては彼女の方が僕より遥かに上です」


「そ、そうなんですか。それにしてもあの魔術、本当に凄まじい火力でした。あの魔術、もしかして上位魔法インフェルノではないのでしょうか?」


「ちょっとだけ違います」


 とはぐらかしておく。


「違うんですか。いえ、あの魔術が一体何だったのか気になりましてつい。それより助けていただいてありがとうございました」


 少し罰の悪そうに御礼を言うメアリーさん。


「いえ、討伐しただけですから。それにしてもなんであんなに魔獣が現れたんでしょう。気になるところです」


「確かに気になります。魔獣のスタンピードと言えば、餌を追って群れになるか、魔力に引き寄せられるか強大なドラゴンの様な天敵から逃げて来るかのどれかですから。ドラゴンはエイチさんが討伐されてますし引き寄せられたと考えるべきではないかと思います」


「なっ!」


 その推測を聞いた俺は一瞬固まった。


 そう、メアリーさんの言う通り、引き寄せられたと推測するのが妥当だ。


 そしてこの街に引き寄せ体質の人間は1人しかいない。


 冷蔵庫、つまりアイシーさんだ。


 がしかし、今までにここまでの大量発生は起こらなかった。


 確かにアイシーさんは魔獣を引き寄せ生態系まで変えたが、継続的に持続的に引き寄せ続けているという体質だ。




 だがしかし今回は大量発生。急激に引き寄せられたのだ。


 つまりは原因はアイシーさんではない可能性が高い。


 そしてそれだけの膨大な魔力を放出できる人間、尚且つ思い当たる限りでここ数日の間に膨大な魔力を放出したと言えば1人しか思い当たらない。


 メアリー・アメリアと俺が決闘した時のことである。


 エクスプロージョン(仮)のアレである。


 すなわち俺!


「アイシーさん、今回の報酬は受け取らないことにしておきます」


「え? 何でですか? 大活躍だったじゃないですか。 9割以上の魔獣をエイチさんが討伐してましたし、受け取るべきです」


「りょ、領主の息子として、伯爵家の跡取りとして領民を守ったにすぎません。よって今回は冒険者としてではなく戦っているので受け取りません」


 そんな話をしているとギルドの支店の前に到着し支店長が駆け寄ってきた。


「ジョン様! お話はもう届いております9割以上討伐なさったとか、報酬の金額は只今計算中です。この街をお救いくださり感謝いたします」


 もはや正体がバレ、使う意味のなくなった偽名で俺を呼ぶ支店長さんは涙ながらに感謝を述べている。


「いえ、今回の討伐報酬は受け取らないことにします。今回は冒険者としてではなく伯爵家跡取りとして戦闘に参加したので受け取らないことにします。それと、魔獣の素材もそちらに提供しますので、今回の討伐に参加した方達に多めに報酬を支払って下さい」


 報酬など貰えるわけがない。


「流石にそう言うわけにはいきません。9割以上討伐なさったのはエイチ様なのですから」


「伯爵家の跡取りとして戦ったので今回は受け取りません」


 おぉ、なんと素晴らしい跡取りと巡り会えたという顔で見つめてくる。


 受け取れませんてそんな物。


「貴族の中には私腹を肥やす為に領民から重税をむしり取る方もいるというのに、何と懐の深いおかた。この領地もエイチ様がいらっしゃれば安泰にございます」


 言えません。元凶が俺なんて口が裂けても言えません。


「彼がいれば領地は安泰だ。早く婚姻の儀を行なっていただきたい」


「そうだ。報酬を受け取らないのであればせめてこの街の英雄として凱旋を行なっていただいてはいかがか」


 やめてくださいそんな恥晒しな真似できませんて。


「そんなことより明日にでも結婚して領地に来てほしい」


 っておい明日にでもとは一体なんぞや?


「しまった。つい悪い癖が」


 と声を出したメアリーさんに攻撃が飛んでくる。


「殺され」


 殺される。と一言声を出そうとしたのだろうが、そう易々と殺されてもらっては困る。一応は婚約者だし。


 俺は右手の剣で一撃を魔獣に入れた。


 身体強化で強化された筋力でメアリーさんを抱えて一目散に騎士団のいるあたりに走り出す。


「キャー!」


 と声を上げながら肩に担がれたメアリーさんは声を出している。


 たった1人でこんなに前に出て何やってるんだこの人。


 全力疾走で騎士団のいる場所まで引き返してきた俺はメアリーさんを騎士団に引き渡す。


「お嬢様何やってらっしゃるんですか! 俺ほど前に出過ぎるのはやめて下さいと言っているのに」


 早速家臣から怒られるメアリーさん。


 しばらくメアリーさんの様子を見ていたいところだがそんなことを言っている場合ではない。


 この物量の魔獣が街に襲いかかってくることは稀だ。


 どこからどう考えてもこれはスタンピード、魔獣の大量発生だ。


 何かに引き寄せられるように魔獣が大量発生するあるいは何かから逃げるように大量発生する。


 それがスタンピードだ。


「これは長い戦いになりそうだ」


 これは一撃でやるしかない。


 俺は全身に魔力を循環させる。


「全員下がってて下さい。大火力で掃討します」


 ちょうど良い。


 メアリーさんが前に出過ぎて相手をしていてくれていたおかげでその地点に魔獣が引き寄せられていた。


 そして今この場所が現時点での最前線、俺より前に人はいない。


 ならば大火力で掃討しても問題はない。


「燃えろ(上位魔法インフェルノっぽく見えるただのファイアボール)」


 と小声で誰にも聞こえない声で補足説明して前に向かって全力でファイアボールを放ち全てを焼き払った。


 凄まじい火力で街の城壁の外側が焼き払われたあと。


 俺は討伐報酬をもらう為にギルドに向かっている。


 そんな俺の近くを歩いているのはアイシーさんとメアリーさんと騎士一行。


「それにしても凄かったわね。エイチさまの魔術」


 と気さくに話しかけてくるアイシーさんに騎士の人たちは少し驚いているようだ。


 まぁ、身分の低いものが身分の高い物に話しかける。しかも庶民出身のメイドが伯爵家の跡取りに話しかけていることが違和感があるらしい。


 俺は少し嫌な発想をして


「アイシーさん程てばないですよ。アイシーさんならあの程度の魔獣の群れなら一撃で氷漬けです」


 と一言返す。それを聞いていたメアリーさんは驚いたのか。話しかけてきた。


「あの、ちょっとよろしいでしょうか。そちらのメイドの女性も魔術を使えるのでしょうか?」


「ええ。氷系統の魔術に関しては彼女の方が僕より遥かに上です」


「そ、そうなんですか。それにしてもあの魔術、本当に凄まじい火力でした。あの魔術、もしかして上位魔法インフェルノではないのでしょうか?」


「ちょっとだけ違います」


 とはぐらかしておく。


「違うんですか。いえ、あの魔術が一体何だったのか気になりましてつい。それより助けていただいてありがとうございました」


 少し罰の悪そうに御礼を言うメアリーさん。


「いえ、討伐しただけですから。それにしてもなんであんなに魔獣が現れたんでしょう。気になるところです」


「確かに気になります。魔獣のスタンピードと言えば、餌を追って群れになるか、魔力に引き寄せられるか強大なドラゴンの様な天敵から逃げて来るかのどれかですから。ドラゴンはエイチさんが討伐されてますし引き寄せられたと考えるべきではないかと思います」


「なっ!」


 その推測を聞いた俺は一瞬固まった。


 そう、メアリーさんの言う通り、引き寄せられたと推測するのが妥当だ。


 そしてこの街に引き寄せ体質の人間は1人しかいない。


 冷蔵庫、つまりアイシーさんだ。


 がしかし、今までにここまでの大量発生は起こらなかった。


 確かにアイシーさんは魔獣を引き寄せ生態系まで変えたが、継続的に持続的に引き寄せ続けているという体質だ。


 だがしかし今回は大量発生。急激に引き寄せられたのだ。


 つまりは原因はアイシーさんではない可能性が高い。


 そしてそれだけの膨大な魔力を放出できる人間、尚且つ思い当たる限りでここ数日の間に膨大な魔力を放出したと言えば1人しか思い当たらない。


 メアリー・アメリアと俺が決闘した時のことである。


 エクスプロージョン(仮)のアレである。


 すなわち俺!


「アイシーさん、今回の報酬は受け取らないことにしておきます」


「え? 何でですか? 大活躍だったじゃないですか。 9割以上の魔獣をエイチさんが討伐してましたし、受け取るべきです」


「りょ、領主の息子として、伯爵家の跡取りとして領民を守ったにすぎません。よって今回は冒険者としてではなく戦っているので受け取りません」


 そんな話をしているとギルドの支店の前に到着し支店長が駆け寄ってきた。


「ジョン様! お話はもう届いております9割以上討伐なさったとか、報酬の金額は只今計算中です。この街をお救いくださり感謝いたします」


 もはや正体がバレ、使う意味のなくなった偽名で俺を呼ぶ支店長さんは涙ながらに感謝を述べている。


「いえ、今回の討伐報酬は受け取らないことにします。今回は冒険者としてではなく伯爵家跡取りとして戦闘に参加したので受け取らないことにします。それと、魔獣の素材もそちらに提供しますので、今回の討伐に参加した方達に多めに報酬を支払って下さい」


 報酬など貰えるわけがない。


「流石にそう言うわけにはいきません。9割以上討伐なさったのはエイチ様なのですから」


「伯爵家の跡取りとして戦ったので今回は受け取りません」


 おぉ、なんと素晴らしい跡取りと巡り会えたという顔で見つめてくる。


 受け取れませんてそんな物。


「貴族の中には私腹を肥やす為に領民から重税をむしり取る方もいるというのに、何と懐の深いおかた。この領地もエイチ様がいらっしゃれば安泰にございます」


 言えません。元凶が俺なんて口が裂けても言えません。


「彼がいれば領地は安泰だ。早く婚姻の儀を行なっていただきたい」


「そうだ。報酬を受け取らないのであればせめてこの街の英雄として凱旋を行なっていただいてはいかがか」


 やめてくださいそんな恥晒しな真似できませんて。


「そんなことより明日にでも結婚して領地に来てほしい」


 っておい明日にでもとは一体なんぞや?

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