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幕間:ビールジャンルの補足・まなかの思い

・一話完結スタイルです。

・気になる種類のビールやお店のお話からどうぞ。

・ふんわり楽しくお気軽に。難しいことはほとんど出てきません。


今年の春から社会人になる 舞浜みつき は、ビール好きの教育係 常陸野まなか から、日本には大手メーカーが作る以外にもいろいろなビールがある事や、その場で作られたビールをすぐに飲めるお店が身近にある事を教えられる。


そんなみつきが、ふんわり楽しくお気軽に、先輩や同僚たちといろいろなお店でいろいろなビールを飲むうちに、いつのまにかビールの知識がついたりつかなかったりする物語。

(ステージの下手より、細身の黒のパンツスーツに身を包んだ常陸野 まなかが登場。スポットライトがあたり、ペコリとお辞儀。ギアをお仕事モードに入れ、人見知りの気を強引にイジェクトしている様子)


「……皆さま、このたびは、当作品をお読みいただき、まことにありがとうございます。今回は、ビールのジャンルについて、簡単にではありますが、補足させていただきます……」


 どこからか(ふふふ、かーっわいー)と、まなかの同期の軽井沢 夏夜の声。照れたのか、一瞬俯くまなか。


「……先日弊社に、今までビールを苦手だと感じていたという新入社員が入社しました。私は彼女に、フルーツビール、白ビール、黒ビール、IPAの4種類のジャンルを伝えるにとどめました……」


 (まなニャン、がんばれー!)と、まなかが通うお店の店員、マリ姉の声が聞こえてくる。まなかは軽く会釈し、話を続けた。


「……現在、ビールには100種類以上のジャンルがあると言われています。その分け方は実にさまざまで、ジャンルの中にさまざまなジャンルがあったり、複数のジャンルにまたがるのではと、ジャンル分けを悩むものも多々あります……」


 ひと呼吸おいて、客席を見渡し、一気に続ける。


「……例えば、白ぶどうIPAという名前のビールがありますが、フルーツビールとIPAのどちらに属すると思いますか? 他にも、紹介していないジャンルになってしまいますが、エールという名のジャンルの名前がつけられた、ヴァイツェンというジャンルに属するビールもあったりします……」


 今度は(むむむ。こんがらがってきました……)と、新入社員の舞浜 みつきの小声も聞こえてくる。


「……きっと、そこまで全部理解しようとすると、ビールって難しいなあと、飲むのをやめてしまう人も出てくるかと思います。それはもったいない、と私は思うのです……」

 寂しげな表情を浮かべるまなか。


(せーのっ!)という掛け声とともに(((終わったらみんなで飲むよー)))」という3人の声が聞こえる。まなかの目に輝きが戻る。


「……ビールに限らず、どんな食べ物、飲み物でも、口にした順番によって、好みによって、そしてその日の体調によって、美味しいかそうでもないか、変わりがちです……」


 そして、軽く拳を握るまなか。


「……ですから、詳しいことはひとまず置いておもらえると……私は嬉しい、です。今まで知らなかった味、理屈抜きで好きだなあと思える味と出会う喜びを……感じて……欲しいんです……」


 そしてまなかは、最後にこの言葉で締める。


「長くなってしまいました。次章からは楽しい飲み方を探そうというお話となります。どうぞ皆さま、楽しく、美味しい、ビールライフを!」


 ペコリと再びお辞儀をし、再びステージ下手に退場するまなか。


(((お疲れー! どこ行くー?)))という3人の声。


(そして、ステージ暗転──)

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